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公開番号2024052943
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-12
出願番号2024031792,2023017656
出願日2024-03-04,2019-04-25
発明の名称蒸着マスク
出願人マクセル株式会社
代理人
主分類C23C 14/04 20060101AFI20240405BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】枠体の下面に逃げ凹部を備える蒸着マスクにおいて、基板に対してマスク本体が備えるパターン形成領域を適正に密着させて、多数独立の蒸着通孔からなる蒸着パターンに対応した蒸着層を基板上に高精度に形成できるようにする。
【解決手段】マスク本体2は、蒸着通孔13が形成される内側のパターン形成領域8と、上面が金属層4で覆われる外側の接合領域9とを含むように構成する。パターン形成領域8と接合領域9との間に、通孔および/または凹みが形成されない吸着領域10が設けられている。金属層4の延出先端4cからパターン形成領域8までの吸着領域10の距離をW2、マスク本体2の接合領域9の距離をW3としたとき、接合領域9の距離W3と吸着領域10の距離W2とが、不等式(W3≦W2)を満足するように設定されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多数独立の蒸着通孔(13)からなる蒸着パターンを備えるマスク本体(2)と、マスク本体(2)が配置されるマスク開口(5)を有する補強用の枠体(3)と、マスク開口(5)の内周面(5a)から開口中心に向かって延出されてマスク本体(2)と枠体(3)とを不離一体的に接合する金属層(4)とを備え、少なくとも枠体(3)が配置される下面に凹み形成される逃げ凹部(50)を有する蒸着マスクであって、
マスク本体(2)は、蒸着通孔(13)が形成される内側のパターン形成領域(8)と、上面が金属層(4)で覆われる外側の接合領域(9)とを含み、
パターン形成領域(8)と接合領域(9)との間に、通孔および/または凹みが形成されない吸着領域(10)が設けられており、
金属層(4)の延出先端(4c)からパターン形成領域(8)までの吸着領域(10)の距離を(W2)、マスク本体(2)の接合領域(9)の距離を(W3)としたとき、接合領域(9)の距離(W3)と吸着領域(10)の距離(W2)とが、不等式(W3≦W2)を満足するように設定されていることを特徴とする蒸着マスク。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
金属層(4)は、マスク開口(5)の内周面(5a)から内向きに延出される接合部(4b)を備えており、
マスク開口(5)の内周面(5a)から金属層(4)の延出先端(4c)までの接合部(4b)の距離を(W1)としたとき、接合部(4b)の距離(W1)と吸着領域(10)の距離(W2)とが、式(W2/(W1+W2)=0.4~0.8)を満足するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項3】
接合部(4b)の距離(W1)と吸着領域(10)の距離(W2)とが、不等式(W2≧W1)を満足するように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の蒸着マスク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着パターンを備えるマスク本体を枠体で支持する形態の蒸着マスクに関す
る。本発明に係る蒸着マスクは、例えば有機EL素子の発光層を形成する際に好適に使用
される。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
基板(蒸着対象)上に有機EL素子の発光層(蒸着層)が形成された有機ELディスプ
レイは、蒸着マスク法により製造されるが、この種の蒸着マスクは、例えば本出願人が先
に提案した特許文献1に開示されている。図9に示すように、特許文献1の蒸着マスク1
01は、マトリクス状に配置される複数のマスク本体102と、各マスク本体102を囲
むように配置される補強用の枠体103と、両者102・103を不離一体的に接合する
金属層104とで構成される。各マスク本体102は多数独立の蒸着通孔105からなる
蒸着パターンを備えている。マスク本体102、枠体103、および金属層104はいず
れも磁性金属で形成されている。有機ELディスプレイの製造時には、消磁されているマ
グネットチャック107上にまず基板108を載置し、次いで基板108上に蒸着マスク
101を載置したのちマグネットチャック107を着磁する。これにて、マグネットチャ
ック107上に基板108および蒸着マスク101が移動不能に固定され、この状態で蒸
着工程を行うことにより、マスク本体102の蒸着通孔105に対応する蒸着層が基板1
08上に形成される。枠体103および金属層104の枠体寄りの下側には逃げ凹部10
9が形成されており、蒸着マスク101の固定時において、蒸着マスク101と基板10
8とが接触して基板表面に傷が付くことを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-210633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マスク本体102を囲むように配置される枠体103は補強用であるため、その厚みは
マスク本体102に比べて十分に厚く設定される。例えばマスク本体102の厚みが約8
μmであるのに対して、枠体103の厚みは約1mmに設定される。また、金属層104
は蒸着通孔105の近傍まで形成される。例えば枠体103から内方に延出する金属層1
04の距離W4が約1.2mmであるのに対して、金属層104の端部から蒸着通孔10
5の形成領域106までの距離W5は0.2mmに設定される(図10参照)。蒸着マス
ク101および基板108をマグネットチャック107で固定するとき、マスク本体10
2よりも厚み寸法が大きい枠体103にはより大きな磁気吸着力が作用する。また、蒸着
通孔105の形成領域106は、蒸着通孔105の分だけマスク本体102の体積が減少
しているため、当該領域106に作用する磁気吸着力は弱くなる。そのため、枠体103
が逃げ凹部109側に沈み込み、図9の拡大図に示すように逃げ凹部109の縁Fを支点
にして、延出端側の金属層104が反り上がり、マスク本体2が浮き上がることがある。
このとき、蒸着通孔105の形成領域106が浮き上がると、基板108と蒸着通孔10
5との間に隙間が生じるため、蒸着層が適正な形状から大きくにじんだように形成され、
蒸着パターン通りの蒸着層を得ることができない。とくに蒸着通孔105の形成領域10
6の外縁側でにじみが大きくなる。
【0005】
本発明は、枠体の下面に逃げ凹部を備える蒸着マスクにおいて、基板に対してマスク本
体が備えるパターン形成領域を適正に密着させて、多数独立の蒸着通孔からなる蒸着パタ
ーンに対応した蒸着層を基板上に高精度に形成できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、多数独立の蒸着通孔13からなる蒸着パターンを備えるマスク本体2と、マ
スク本体2が配置されるマスク開口5を有する補強用の枠体3と、マスク開口5の内周面
5aから開口中心に向かって延出されて各マスク本体2と枠体3とを不離一体的に接合す
る金属層4とを備え、少なくとも枠体3が配置される下面に上向きに凹み形成される逃げ
凹部50を有する蒸着マスクを対象とする。各マスク本体2は、蒸着通孔13が形成され
る内側のパターン形成領域8と、上面が金属層4で覆われる外側の接合領域9とを含む。
そして、パターン形成領域8と接合領域9との間に、通孔および/または凹みが形成され
ない吸着領域10が設けられていることを特徴とする。
【0007】
金属層4は、マスク開口5の内周面5aから内向きに延出される接合部4bを備えてお
り、マスク開口5の内周面5aから金属層4の延出先端4cまでの接合部4bの距離をW
1、金属層4の延出先端4cからパターン形成領域8までの吸着領域10の距離をW2と
したとき、前記接合部4bの距離W1と前記吸着領域10の距離W2とが、式(W2/(
W1+W2)=0.4~0.8)を満足するように設定されている。
【0008】
前記接合部4bの距離W1と前記吸着領域10の距離W2とが、不等式(W2≧W1)
を満足するように設定されている。
【0009】
マスク本体2の接合領域9の距離をW3としたとき、前記接合領域9の距離W3と前記
吸着領域10の距離W2とが、不等式(W3≦W2)を満足するように設定されている。
【0010】
吸着領域10の厚みをT1、金属層4を含む接合領域9における厚みをT2としたとき
、前記吸着領域10の厚みT1と前記接合領域9の厚みT2とが、不等式(T1<T2)
を満足するように設定されている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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