TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024049447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022155676
出願日2022-09-29
発明の名称電子写真感光体および電子写真感光体の製造方法
出願人京セラ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03G 5/08 20060101AFI20240403BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】電子写真感光体における感度のむらを低減する。
【解決手段】電子写真感光体は、基体と第1層から第5層とを備えている。第1層は、基体上に位置し、主体の非晶質の珪素を主体とn型ドーパントとを含む。第2層は、第1層上に位置し、主体の非晶質の珪素を含む。第3層は、第2層上に位置し、主体の非晶質の珪素と窒素、酸素、炭素および硼素とを含む。第4層は、第3層上に位置し、珪素と炭素とを含有する非晶質材料を主体として含む。第5層は、第4層上に位置し、非晶質の炭素または炭素と珪素とを含有する非晶質材料を主体として含む。第3層は、第2層に接した第1領域と第4層に接した第2領域とを含む。第1領域は、第2層から離れるにつれて珪素の含有率が減少し且つ硼素、窒素および酸素の各含有率が増加する傾向を有する。第2領域は、第4層に近づくにつれて硼素、窒素および酸素の各含有率が減少し且つ炭素の含有率が増加する傾向を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
導電性を有する基体と、
該基体上に位置し、非晶質の珪素を主体として含み且つn型ドーパントを含む第1層と、
該第1層上に位置し、非晶質の珪素を主体として含む第2層と、
該第2層上に位置し、非晶質の珪素を主体として含み且つ窒素、酸素、炭素およびp型ドーパントである硼素を含む第3層と、
該第3層上に位置し、珪素と炭素とを含有する非晶質材料を主体として含む第4層と、
該第4層上に位置し、非晶質の炭素を主体として含むか、あるいは炭素と珪素とを含有する非晶質材料を主体として含むとともに、外部空間に露出している表面を有する第5層と、を備え、
前記第3層は、前記第2層に接している第1領域と、前記第1領域よりも前記第4層側に位置しており且つ前記第4層に接している第2領域と、を含み、
前記第1領域は、前記第2層から離れるにつれて、珪素の含有率が減少しているとともに硼素、窒素および酸素のそれぞれの含有率が増加しており且つ炭素の含有率が増加していない傾向を有し、
前記第2領域は、前記第4層に近づくにつれて、硼素、窒素および酸素のそれぞれの含有率が減少しているとともに炭素の含有率が増加している傾向を有し、
前記第4層は、前記第5層に近づくにつれて、珪素の含有率が減少しているとともに炭素の含有率が増加している傾向を有する、電子写真感光体。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
反応室内において、導電性を有する基体上に、非晶質の珪素を主体として含み且つn型ドーパントを含む第1層を形成する第1工程と、
前記反応室内において、前記第1層上に、非晶質の珪素を主体として含む第2層を形成する第2工程と、
前記反応室内において、前記第2層上に、非晶質の珪素を主体として含み且つ窒素、酸素、炭素およびp型ドーパントである硼素を含む第3層を形成する第3工程と、
前記反応室内において、前記第3層上に、珪素と炭素とを含有する非晶質材料を主体として含む第4層を形成する第4工程と、
前記反応室内において、前記第4層上に、非晶質の炭素を主体として含むか、あるいは炭素と珪素とを含有する非晶質材料を主体として含む第5層を形成する第5工程と、を有し、
前記反応室内において、プラズマ化学気相成長法を用いて、前記第2工程、前記第3工程、前記第4工程および前記第5工程を連続して順に実行し、
前記第2工程において、前記反応室内に対して珪素系ガスを導入し、
前記第3工程は、第3A工程と、該第3A工程の後に実行する第3B工程と、を含み、
前記第3A工程において、前記反応室内に対する前記珪素系ガスの単位時間当たりの導入量を減少させながら、前記反応室内に対するジボランガスおよび窒素酸化物ガスのそれぞれの単位時間当たりの導入量を増加させ、
前記第3B工程において、前記反応室内に対する前記ジボランガスおよび前記窒素酸化物ガスのそれぞれの単位時間当たりの導入量を減少させながら、前記反応室内に対する炭素系ガスの単位時間当たりの導入量を増加させ、
前記第4工程において、前記反応室内に対する前記珪素系ガスの単位時間当たりの導入量を減少させながら、前記反応室内に対する前記炭素系ガスの単位時間当たりの導入量を増加させ、
前記第5工程において、前記反応室内に対して前記炭素系ガスを導入するか、あるいは前記反応室内に対して前記炭素系ガスを導入しながら前記珪素系ガスを導入する、電子写真感光体の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法であって、
前記第3B工程において、前記反応室内に対する前記ジボランガスおよび前記窒素酸化物ガスのそれぞれの単位時間当たりの導入量を減少させ始めるタイミングと、前記反応室内に対する炭素系ガスの単位時間当たりの導入量を増加させ始めるタイミングと、が同時である、電子写真感光体の製造方法。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の電子写真感光体の製造方法であって、
前記珪素系ガスは、モノシランガスおよびジシランガスのうちの1種類以上のシラン系ガスを含み、
前記炭素系ガスは、メタンガス、エチレンガスおよびアセチレンガスのうちの1種類以上の炭化水素系ガスを含み、
前記窒素酸化物ガスは、一酸化窒素ガスおよび一酸化二窒素ガスのうちの1種類以上のガスを含む、電子写真感光体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真感光体および電子写真感光体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真感光体が搭載された電子写真方式の画像形成装置がある(例えば、特許文献1の記載を参照)。電子写真感光体は、例えば、導電性を有する円筒状の基体(導電性支持体ともいう)と、この基体の外周面上に形成された感光体層とを有する。感光体層は、例えば、感光体層の表面が負の電荷(負の表面電荷ともいう)を帯びることが可能な積層構造を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-62674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子写真感光体については、感度のムラ(むら)を低減する点で改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
電子写真感光体および電子写真感光体の製造方法が開示される。
【0006】
電子写真感光体の一態様は、導電性を有する基体と、第1層と、第2層と、第3層と、第4層と、第5層とを備えている。前記第1層は、前記基体上に位置し、非晶質の珪素を主体として含み且つn型ドーパントを含む。前記第2層は、前記第1層上に位置し、非晶質の珪素を主体として含む。前記第3層は、前記第2層上に位置し、非晶質の珪素を主体として含み且つ窒素、酸素、炭素およびp型ドーパントである硼素を含む。前記第4層は、前記第3層上に位置し、珪素と炭素とを含有する非晶質材料を主体として含む。前記第5層は、前記第4層上に位置し、非晶質の炭素を主体として含むか、あるいは炭素と珪素とを含有する非晶質材料を主体として含むとともに、外部空間に露出している表面を有する。前記第3層は、前記第2層に接している第1領域と、前記第1領域よりも前記第4層側に位置しており且つ前記第4層に接している第2領域と、を含む。前記第1領域は、前記第2層から離れるにつれて、珪素の含有率が減少しているとともに硼素、窒素および酸素のそれぞれの含有率が増加しており且つ炭素の含有率が増加していない傾向を有する。前記第2領域は、前記第4層に近づくにつれて、硼素、窒素および酸素のそれぞれの含有率が減少しているとともに炭素の含有率が増加している傾向を有する。前記第4層は、前記第5層に近づくにつれて、珪素の含有率が減少しているとともに炭素の含有率が増加している傾向を有する。
【0007】
電子写真感光体の製造方法の一態様は、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程と、を有する。前記第1工程では、反応室内において、導電性を有する基体上に、非晶質の珪素を主体として含み且つn型ドーパントを含む第1層を形成する。前記第2工程では、前記反応室内において、前記第1層上に、非晶質の珪素を主体として含む第2層を形成する。前記第3工程では、前記反応室内において、前記第2層上に、非晶質の珪素を主体として含み且つ窒素、酸素、炭素およびp型ドーパントである硼素を含む第3層を形成する。前記第4工程では、前記反応室内において、前記第3層上に、珪素と炭素とを含有する非晶質材料を主体として含む第4層を形成する。前記第5工程では、前記反応室内において、前記第4層上に、非晶質の炭素を主体として含むか、あるいは炭素と珪素とを含有する非晶質材料を主体として含む第5層を形成する。前記反応室内において、プラズマ化学気相成長法を用いて、前記第2工程、前記第3工程、前記第4工程および前記第5工程を連続して順に実行する。前記第2工程において、前記反応室内に対して珪素系ガスを導入する。前記第3工程は、第3A工程と、該第3A工程の後に実行する第3B工程と、を含む。前記第3A工程において、前記反応室内に対する前記珪素系ガスの単位時間当たりの導入量を減少させながら、前記反応室内に対するジボランガスおよび窒素酸化物ガスのそれぞれの単位時間当たりの導入量を増加させる。前記第3B工程において、前記反応室内に対する前記ジボランガスおよび前記窒素酸化物ガスのそれぞれの単位時間当たりの導入量を減少させながら、前記反応室内に対する炭素系ガスの単位時間当たりの導入量を増加させる。前記第4工程において、前記反応室内に対する前記珪素系ガスの単位時間当たりの導入量を減少させながら、前記反応室内に対する前記炭素系ガスの単位時間当たりの導入量を増加させる。前記第5工程において、前記反応室内に対して前記炭素系ガスを導入するか、あるいは前記反応室内に対して前記炭素系ガスを導入しながら前記珪素系ガスを導入する。
【発明の効果】
【0008】
電子写真感光体における感度のムラを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1実施形態に係る電子写真感光体の構成の一例を模式的に示す断面図である。
図2は、図1のII部を拡大した構成の一例を模式的に示す断面図である。
図3は、第1実施形態の第1例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と4つの元素の比率との関係を模式的に示す図である。
図4は、第1実施形態の第1例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と屈折率との関係を模式的に示す図である。
図5は、第1実施形態の第2例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と4つの元素の比率との関係を模式的に示す図である。
図6は、第1実施形態の第2例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と屈折率との関係を模式的に示す図である。
図7は、第1参考例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と4つの元素の比率との関係を模式的に示す図である。
図8は、第1参考例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と屈折率との関係を模式的に示す図である。
図9は、第2参考例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と4つの元素の比率との関係を模式的に示す図である。
図10は、第2参考例に係る感光体層について厚さ方向における最表面からの距離と屈折率との関係を模式的に示す図である。
図11は、第1参考例および第2参考例に係る感光体層の構成を模式的に示す断面図である。
図12は、電子写真感光体の感光体層を形成するための成膜装置の構成の一例を模式的に示す断面図である。
図13は、第1実施形態の第1例に係る感光体層を成膜する際に反応室内に導入される各原料ガスの単位時間当たりの導入量の時間的な変化の一例を模式的に示す図である。
図14は、第1実施形態の第2例に係る感光体層を成膜する際に反応室内に導入される各原料ガスの単位時間当たりの導入量の時間的な変化の一例を模式的に示す図である。
図15は、第1参考例に係る感光体層を成膜する際に反応室内に導入される各原料ガスの単位時間当たりの導入量の時間的な変化の一例を模式的に示す図である。
図16は、第2参考例に係る感光体層を成膜する際に反応室内に導入される各原料ガスの単位時間当たりの導入量の時間的な変化の一例を模式的に示す図である。
図17は、第1実施形態に係る感光体層を備えた画像形成装置の構成の一例を模式的に示す断面図である。
図18は、実施例1の感光体層を対象としたESCAによる分析結果として厚さ方向に最表面からスパッタリングを行った時間と4つの元素である珪素、窒素、酸素および炭素の比率との関係を模式的に示す図である。
図19は、参考例1の感光体層を対象としたESCAによる分析結果として厚さ方向に最表面からのスパッタリングを行った時間と4つの元素である珪素、窒素、酸素および炭素の比率との関係を模式的に示す図である。
図20は、エッチングの前後の電子写真感光体の参考例1をそれぞれ対象とした表面側3層の合計の膜厚についての軸方向における分布の測定結果を示す図である。
図21は、電子写真感光体における感度のムラを測定する方法を説明するための図である。
図22は、エッチング前後の実施例1および参考例1のそれぞれについての中間感度に係る指標としての表面電位の軸方向における分布の測定結果を示す図である。
図23は、エッチング前後の実施例1についての中間感度の軸方向におけるムラを示す指標としての中間感度軸ムラならびにエッチング前後の参考例1についての中間感度の軸方向におけるムラを示す指標としての中間感度軸ムラを示す図である。
図24は、一参考例に係る負帯電用電子写真感光体における感光体層の構造を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
電子写真感光体が搭載された電子写真方式の画像形成装置が知られている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

キヤノン株式会社
雲台装置
今日
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
27日前
株式会社リコー
画像形成装置
14日前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
21日前
株式会社リコー
画像形成装置
8日前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
三菱製紙株式会社
感光性樹脂組成物
1か月前
キヤノン株式会社
トナー
29日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
トナー
16日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
14日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
14日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
トナー
16日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
24日前
キヤノン株式会社
カメラ旋回装置
1か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
23日前
キヤノン株式会社
撮像装置
1か月前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
21日前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
29日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
28日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
28日前
シャープ株式会社
画像形成装置
23日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
22日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
28日前
続きを見る