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公開番号2024049228
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022155569
出願日2022-09-28
発明の名称絶縁転がり軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16C 33/62 20060101AFI20240402BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】外輪の外周面などに絶縁被膜を有する絶縁転がり軸受において、電食防止性に優れる絶縁転がり軸受を提供する。
【解決手段】絶縁転がり軸受1は、内輪2および外輪3と、内輪2の外周面および外輪3の内周面に形成される軌道面と、軌道面間に介在する複数の玉4とを備え、外輪3の外周面3aに樹脂被膜6(絶縁被膜)を有し、絶縁転がり軸受1における樹脂被膜6は、絶縁抵抗値が2000MΩ以上、静電容量が10nF以下であり、ポリフェニレンサルファイド樹脂と、ガラス繊維と、熱伝導率が10W/m・K以上の無機系充填材と、熱可塑性エラストマーとを含む樹脂組成物からなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内輪および外輪と、前記内輪の外周面および前記外輪の内周面に形成される軌道面と、前記軌道面間に介在する複数の転動体とを備え、前記内輪の内周面および前記外輪の外周面から選ばれた少なくとも一つの周面に樹脂被膜またはセラミックス被膜を含む絶縁被膜を有する絶縁転がり軸受であって、
前記絶縁転がり軸受における前記絶縁被膜は、絶縁抵抗値が2000MΩ以上、静電容量が10nF以下であることを特徴とする絶縁転がり軸受。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記絶縁被膜が前記樹脂被膜からなり、該樹脂被膜は、ポリフェニレンサルファイド樹脂と、ガラス繊維と、熱伝導率が10W/m・K以上の無機系充填材と、熱可塑性エラストマーとを含む樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1記載の絶縁転がり軸受。
【請求項3】
前記熱可塑性エラストマーの含有量が、前記樹脂組成物全体に対して1質量%~10質量%であることを特徴とする請求項2記載の絶縁転がり軸受。
【請求項4】
前記ガラス繊維および前記無機系充填材の合計の含有量が、前記樹脂組成物全体に対して40質量%~70質量%であり、前記樹脂組成物は、前記ガラス繊維よりも前記無機系充填材を多く含み、かつ、前記樹脂組成物全体に対して、前記ガラス繊維を10質量%~30質量%、前記無機系充填材を30質量%~50質量%含むことを特徴とする請求項2または請求項3記載の絶縁転がり軸受。
【請求項5】
前記無機系充填材が、炭化ケイ素、ベリリア、窒化ホウ素、窒化ケイ素、水酸化マグネシウム、アルミナ、および炭酸マグネシウムから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の絶縁転がり軸受。
【請求項6】
前記樹脂被膜は、軌道輪の前記周面およびその両側の軸方向端面に形成され、前記周面において膜厚が1mm以下であり、前記周面における膜厚と前記軸方向端面における膜厚との比率が1:1~1:3の範囲内であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の絶縁転がり軸受。
【請求項7】
前記樹脂被膜における樹脂の流れ方向が、軌道輪の全周において、前記周面の軸方向の一方側から他方側に沿っていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の絶縁転がり軸受。
【請求項8】
前記絶縁被膜が前記セラミックス被膜を含み、前記絶縁被膜の膜厚が0.1mm~1.0mmの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の絶縁転がり軸受。
【請求項9】
前記絶縁転がり軸受は、鉄道車両の主電動機の主軸を回転自在に支持する軸受であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の絶縁転がり軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は絶縁転がり軸受に関し、特に、汎用モータ、発電機、鉄道車両の主電動機など、使用上、軸受内部に電流が流れるおそれがある構造の装置に用いられる絶縁転がり軸受に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、鉄道車両の主電動機に用いられる転がり軸受において、転動体と外輪軌道面との間または内輪軌道面との間で放電が生じ、放電部分に電食を生じることがある。また、その他の発電機など、軸受内部を電流が流れるおそれがある構造の装置に用いられる軸受においても、同様に電食を生じることがある。
【0003】
このような電食を防止する手段として、従来、軸受の軌道輪の外表面に樹脂被膜を形成することが知られている。例えば、特許文献1では、ガラス繊維と、比抵抗が1×10
10
Ω・cm以上で且つ熱伝導率が10W/m・K以上の充填材とを含む樹脂組成物で形成した樹脂被膜を有する絶縁転がり軸受が提案されている。充填材は樹脂被膜の放熱性を改善するために用いられており、例えば、SiC(炭化ケイ素)、AlN(窒化アルミニウム)、BeO(べリリア)、BN(窒化ホウ素)、Al



(アルミナ)などの粉末、繊維などが挙げられている。また、特許文献1には、ガラス繊維と充填材の合計の含有量は20質量%~60質量%であることが記載され、また充填材の含有量は10質量%~40質量%であることが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、電食防止を目的として、絶縁抵抗値が1000MΩ以上に、静電容量を27nF以下にそれぞれ規制したアルミナを主成分とするセラミック製の絶縁被膜を有する絶縁転がり軸受が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-218846号公報
特開2007-333031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的に鉄道車両などで使用される主電動機はインバータ制御されており、近年、スイッチング時の騒音低減のため、キャリア周波数を高くする傾向にあり、それに伴い転がり軸受内部には高周波の電流が流れる。電食を防止するためには、転動体自体をセラミックスなどの絶縁体にすることなどが考えられるが、コストの上昇に繋がってしまう。
【0007】
軸受の部材自体を絶縁体にすることなく軸受の絶縁性を高める手法として、特許文献1や特許文献2のように金属製の部材表面に絶縁被膜を設けた転がり軸受が知られているが、主電動機の高性能化が更に継続する中で、よりキャリア周波数が高い主電動機においても絶縁性能を十分確保することが望ましい。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、外輪の外周面などに絶縁被膜を有する絶縁転がり軸受において、電食防止性に優れる絶縁転がり軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の絶縁転がり軸受は、内輪および外輪と、上記内輪の外周面および上記外輪の内周面に形成される軌道面と、上記軌道面間に介在する複数の転動体とを備え、上記内輪の内周面および上記外輪の外周面から選ばれた少なくとも一つの周面に樹脂被膜またはセラミックス被膜からなる絶縁被膜を有する絶縁転がり軸受であって、上記絶縁転がり軸受における上記絶縁被膜は、絶縁抵抗値が2000MΩ以上、静電容量が10nF以下であることを特徴とする。
【0010】
ここで、絶縁転がり軸受における絶縁被膜の絶縁抵抗値Rは下記式(1)を用いて算出することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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