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公開番号2024044759
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150498
出願日2022-09-21
発明の名称コード-ゴム複合材料およびタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人
主分類B60C 1/00 20060101AFI20240326BHJP(車両一般)
要約【課題】タイヤリサイクルのために再生カーボンブラック(再生CB)をタイヤ補強層のコートゴムゴムに使用した場合は、高速耐久性および転がり抵抗性が低下するという問題点がある。
【解決手段】コードおよび前記コードを被覆するゴム組成物を含有するコード-ゴム複合材料であって、ゴム組成物は、ジエン系ゴム、カーボンブラック(CB)および再生CBを含み、前記再生CBのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、前記再生CBの窒素吸着比表面積N2SA(単位m2/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるN2SA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、前記CBおよび前記再生CBの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、30~80質量部であることによって上記課題を解決した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コードおよび前記コードを被覆するゴム組成物を含有するコード-ゴム複合材料であって、前記コード-ゴム複合材料は、タイヤのトレッド部、サイドウォール部およびビード部から選択された少なくとも1つの部位に設置され、
前記ゴム組成物は、ジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含み、
前記再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、
前記再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積N

SA(単位m

/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるN

SA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、
前記ジエン系ゴム100質量部中、天然ゴムが40質量部以上を占め、
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積N

SAが30m

/g以上40m

/g未満であり、
前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、30~80質量部である
ことを特徴とするコード-ゴム複合材料。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量に対し、前記再生カーボンブラックの割合が0.1~50質量%であることを特徴とする請求項1に記載のコード-ゴム複合材料。
【請求項3】
前記コードが、有機繊維から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコード-ゴム複合材料。
【請求項4】
請求項1に記載のコード-ゴム複合材料を用いたタイヤ。
【請求項5】
請求項1に記載のコード-ゴム複合材料を、トレッド部、サイドウォール部およびビード部から選択された少なくとも1つの部位に補強層として設置したタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コード-ゴム複合材料およびタイヤに関するものであり、詳しくは再生カーボンブラックを配合しても、実用上十分な高速耐久性および低転がり抵抗性を有するコード-ゴム複合材料およびそれを用いたタイヤに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、タイヤに対する要求性能が高まっており、例えば、高速耐久性および低転がり抵抗性を両立させることが求められている。そのため、タイヤの各部位を構成するゴム(ゴム組成物)について改善を図り、前記性能を両立することが検討されている。
前記性能を図る部位としては、従来、ゴムの使用量が多い部位(トレッド部、サイドウォール部、ビード部など)が検討されてきた。そして、更なるタイヤ性能向上のために、ゴムの使用量が少ない部位、例えば、コードを含む補強層(カーカス層、ベルト層、ベルト補強層など)においてコードを被覆するコートゴムについても前述の高速耐久性および低転がり抵抗性の改善が検討されている。
【0003】
一方、近年、資源の保全や環境保護が注目される中、タイヤにおいてもリサイクル率の向上が求められている。そこで廃タイヤなど使用済みのゴム製品を熱分解して得られる再生カーボンブラックや(例えば下記特許文献1~3参照)、非石油原料由来の再生カーボンブラックの使用が提案されている。
しかし再生カーボンブラックにはタイヤの原材料である補強材、タイヤコード等由来の不純物が含まれ、および/または、製造時の熱分解工程由来の不純物が含まれるため、前記のようなコードを含む補強層に用いた場合、タイヤの高速耐久性および低転がり抵抗性が悪化するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許6553959号公報
特開2012-1682号公報
特許6856781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって本発明の目的は、再生カーボンブラックを配合しても、実用上十分な高速耐久性および低転がり抵抗性を有するコード-ゴム複合材料およびそれを用いたタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、コードおよび前記コードを被覆するゴム組成物を含有するコード-ゴム複合材料において、ゴム組成物に配合される再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)並びに窒素吸着比表面積N

SA(単位m

/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるN

SA/IAを適切な範囲に定め、カーボンブラックのN

SA、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックの配合量を特定の範囲に定めることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
【0007】
すなわち本発明は、コードおよび前記コードを被覆するゴム組成物を含有するコード-ゴム複合材料であって、前記コード-ゴム複合材料は、タイヤのトレッド部、サイドウォール部およびビード部から選択された少なくとも1つの部位に設置され、
前記ゴム組成物は、ジエン系ゴム、カーボンブラックおよび再生カーボンブラックを含み、
前記再生カーボンブラックのDBP吸油量と圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の差(ΔDBP)が20ml/100g未満であり、
前記再生カーボンブラックの窒素吸着比表面積N

SA(単位m

/g)と沃素吸着量IA(単位mg/g)の比であるN

SA/IAが0.8以上2.0未満の範囲にあり、
前記ジエン系ゴム100質量部中、天然ゴムが40質量部以上を占め、
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積N

SAが30m

/g以上40m

/g未満であり、
前記カーボンブラックおよび前記再生カーボンブラックの合計の総量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、30~80質量部である
ことを特徴とするコード-ゴム複合材料を提供するものである。
また本発明は、前記コード-ゴム複合材料を用いたタイヤを提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
上述のように、再生カーボンブラックにはタイヤの原材料である補強材、タイヤコード等由来の不純物が含まれ、および/または、製造時の熱分解工程由来の不純物が含まれるため、十分な高速耐久性および低転がり抵抗性が得られないという問題点があった。本発明者は鋭意検討を重ねた結果、再生カーボンブラックに不純物(例えば灰分)が存在する場合でも、特定範囲の前記ΔDBPおよび前記N

SA/IAを満たす再生カーボンブラックを採用することにより、前記問題点の発現を極力抑制できることを見出した。
これにより本発明によれば、再生カーボンブラックを配合しても、実用上十分な高速耐久性および低転がり抵抗性を有するコード-ゴム複合材料およびタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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