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公開番号2024062125
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-09
出願番号2022169915
出願日2022-10-24
発明の名称タイヤのユニフォミティ測定方法および測定装置並びにこの測定装置の管理方法
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類G01M 1/16 20060101AFI20240430BHJP(測定;試験)
要約【課題】タイヤのユニフォミティを簡便により精度よく把握できる測定方法および測定装置並びにこの測定装置の測定精度を維持するための管理方法を提供する。
【解決手段】一対のリム部4a、4bの各ビード嵌合底面5a、5bの全周に渡る半径方向の振れd1、d2のデータを用いて、リム4の半径方向の振れDのデータを演算部10により算出し、リム4に装着されたタイヤTを回転ドラム2の外周面2bに押圧した荷重Frとこの荷重FrによるタイヤTのタイヤ半径方向の変位rとにより、タイヤTのタイヤ半径方向のバネ定数kを算出し、バネ定数kと振れDのデータとに基づいて算出した振れDに起因するタイヤ半径方向のタイヤ全周に渡る反力F2を、ユニフォミティ試験によって取得したタイヤTが1回転する間にタイヤ半径方向に生じる反力Fの測定結果F1から差し引いて補正した反力Fxの変動の大きさを算出する。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
中心軸を中心にして回転するリムに装着されて規定の空気圧に設定された測定対象のタイヤが、ドラム軸を中心にして回転する回転ドラムの外周面に対して規定の荷重で押圧された状態で、前記中心軸と前記ドラム軸とが一定の間隔に維持されて、前記タイヤが1回転する間のタイヤ半径方向に生じる反力Fの変動の大きさを算出するタイヤのユニフォミティ測定方法において、
前記タイヤの一対のビードが嵌合する前記リムの一対のリム部のそれぞれのビード嵌合底面の前記中心軸を中心にした半径方向の振れのデータを周方向全周に渡って測定し、それぞれの前記振れのデータを用いて所定の演算処理をすることにより前記リムの半径方向の振れのデータを周方向全周に渡って算出して記憶しておき、
前記リムに装着されて前記規定の空気圧に設定された前記タイヤが前記外周面に押圧された際の荷重Frとこの荷重Frによる前記タイヤのタイヤ半径方向の変位rとに基づいて、前記タイヤのタイヤ半径方向のバネ定数を算出し、
算出した前記バネ定数と前記リムの前記振れのデータとに基づいて、前記リムの前記振れに起因するタイヤ半径方向の反力F2をタイヤ周方向全周に渡って算出し、
前記タイヤを前記リムに装着して測定した前記反力Fの測定結果F1から前記反力F2を差し引く演算処理をタイヤ周方向全周に渡って行うことにより、前記タイヤが1回転する間の前記反力Fの変動の大きさを補正して算出するタイヤのユニフォミティ測定方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記中心軸に対して前記リムを付け替える度に、または、それぞれの前記タイヤを前記リムに装着して前記反力Fを測定する度に、それぞれの前記ビード嵌合底面の半径方向の前記振れのデータを周方向全周に渡って測定して前記リムの半径方向の前記振れのデータを周方向全周に渡って算出する請求項1に記載のタイヤのユニフォミティ測定方法。
【請求項3】
前記所定の演算処理により、それぞれの前記ビード嵌合底面の前記振れのデータを単純平均することで前記リムの前記振れのデータを算出する請求項1または2に記載のタイヤのユニフォミティ測定方法。
【請求項4】
前記所定の演算処理により、それぞれの前記ビード嵌合底面の前記振れのデータの間の値の範囲内で、前記リムの前記振れのデータを算出する請求項1または2に記載のタイヤのユニフォミティ測定方法。
【請求項5】
中心軸を中心にして回転するリムと、ドラム軸を中心にして回転する回転ドラムと、前記中心軸と前記ドラム軸のいずれか一方を回転駆動する駆動部と、前記中心軸と前記ドラム軸とを一定の間隔に維持する荷重付与部と、力を測定する測定部と、前記測定部による測定データが入力される演算部とを有し、
前記荷重付与部により前記中心軸と前記ドラム軸とが一定の間隔に維持されて、前記リムに装着されて規定の空気圧に設定された測定対象のタイヤが前記ドラム軸を中心にして回転する回転ドラムの外周面に対して規定の荷重で押圧された状態で、タイヤ半径方向に生じる反力Fが前記測定部により測定されて、前記タイヤが1回転する間の前記反力Fの変動の大きさが前記演算部により算出されるタイヤのユニフォミティ測定装置において、
前記タイヤの一対のビードが嵌合する前記リムの一対のリム部のそれぞれのビード嵌合底面の前記中心軸を中心にした半径方向の振れのデータを周方向全周に渡って測定するリム振れ測定部を有し、
前記リム振れ測定部により測定されたそれぞれの前記振れのデータを用いて前記演算部により所定の演算処理をすることにより前記リムの半径方向の振れのデータが周方向全周に渡って算出されて記憶される構成にして、
前記リムに装着されて前記規定の空気圧に設定された前記タイヤが前記外周面に押圧された際の荷重Frとこの荷重Frによる前記タイヤのタイヤ半径方向の変位rとに基づいて、前記演算部により前記タイヤのタイヤ半径方向のバネ定数が算出され、前記バネ定数と前記リムの前記振れのデータとに基づいて前記リムの前記振れに起因するタイヤ半径方向の反力F2がタイヤ周方向全周に渡って算出され、
前記タイヤを前記リムに装着して測定された前記反力Fの測定結果F1から前記反力F2を差し引く演算処理がタイヤ周方向全周に渡って行われることにより、前記タイヤが1回転する間の前記反力Fの変動の大きさが補正して算出される構成にしたタイヤのユニフォミティ測定装置。
【請求項6】
請求項5に記載のタイヤのユニフォミティ測定装置の管理方法であって、
前記リム振れ測定部により測定されたそれぞれの前記ビード嵌合底面の前記振れのデータと、予め設定されているそれぞれの前記ビード嵌合底面の前記振れの許容範囲とを前記演算部により比較して、それぞれの前記ビード嵌合底面のうち少なくとも一方の前記振れのデータが前記許容範囲を超えている場合は警告を発するタイヤのユニフォミティ測定装置の管理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤのユニフォミティ測定方法および測定装置並びにこの測定装置の管理方法に関し、さらに詳しくは、タイヤのユニフォミティを簡便でありながら精度よく把握できるタイヤのユニフォミティ測定方法および測定装置並びにこの測定装置の測定精度を維持するための管理方法に関するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
自動車用タイヤのユニフォミティ試験方法がJIS D4233に規定されている。この試験方法では回転ドラムの外周面にタイヤのトレッドを押圧した状態にして、荷重を受けているタイヤが1回転する間に発生するタイヤ半径方向の反力の変動の最大値(RFV)を把握することができる。このRFVはタイヤ品質を示す指標の1つになっている。
【0003】
この試験方法では、タイヤが装着されるリムなどの回転部の偏心やゆがみに起因して、ユニフォミティの測定精度が低下するので、これらの影響を除去する方法が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1で提案されている方法では、回転部の偏心やゆがみの影響を除去するために用いる補正データを取得する。この補正データを取得するためには、タイヤの回転部に対する回転方向の取付角度を変えながら複数回の測定をする必要がある。高精度の補正データを取得するには、上記の取付角度をより細分化して多数回の測定が必要になるので作業工程が一段と煩雑になる。それ故、タイヤのユニフォミティを簡便でありながら精度よく把握するには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-234980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、タイヤのユニフォミティを簡便でありながら精度よく把握できるタイヤのユニフォミティ測定方法および測定装置並びにこの測定装置の測定精度を維持するための管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため本発明のタイヤのユニフォミティ測定方法は、中心軸を中心にして回転するリムに装着されて規定の空気圧に設定された測定対象のタイヤが、ドラム軸を中心にして回転する回転ドラムの外周面に対して規定の荷重で押圧された状態で、前記中心軸と前記ドラム軸とが一定の間隔に維持されて、前記タイヤが1回転する間のタイヤ半径方向に生じる反力Fの変動の大きさを算出するタイヤのユニフォミティ測定方法において、前記タイヤの一対のビードが嵌合する前記リムの一対のリム部のそれぞれのビード嵌合底面の前記中心軸を中心にした半径方向の振れのデータを周方向全周に渡って測定し、それぞれの前記振れのデータを用いて所定の演算処理をすることにより前記リムの半径方向の振れのデータを周方向全周に渡って算出して記憶しておき、前記リムに装着されて前記規定の空気圧に設定された前記タイヤが前記外周面に押圧された際の荷重Frとこの荷重Frによる前記タイヤのタイヤ半径方向の変位rとに基づいて、前記タイヤのタイヤ半径方向のバネ定数を算出し、算出した前記バネ定数と前記リムの前記振れのデータとに基づいて、前記リムの前記振れに起因するタイヤ半径方向の反力F2をタイヤ周方向全周に渡って算出し、前記タイヤを前記リムに装着して測定した前記反力Fの測定結果F1から前記反力F2を差し引く演算処理をタイヤ周方向全周に渡って行うことにより、前記タイヤが1回転する間の前記反力Fの変動の大きさを補正して算出することを特徴とする。
【0007】
本発明のタイヤのユニフォミティ測定装置は、中心軸を中心にして回転するリムと、ドラム軸を中心にして回転する回転ドラムと、前記中心軸と前記ドラム軸のいずれか一方を回転駆動する駆動部と、前記中心軸と前記ドラム軸とを一定の間隔に維持する荷重付与部と、力を測定する測定部と、前記測定部による測定データが入力される演算部とを有し、前記荷重付与部により前記中心軸と前記ドラム軸とが一定の間隔に維持されて、前記リムに装着されて規定の空気圧に設定された測定対象のタイヤが前記ドラム軸を中心にして回転する回転ドラムの外周面に対して規定の荷重で押圧された状態で、タイヤ半径方向に生じる反力Fが前記測定部により測定されて、前記タイヤが1回転する間の前記反力Fの変動の大きさが前記演算部により算出されるタイヤのユニフォミティ測定装置において、前記タイヤの一対のビードが嵌合する前記リムの一対のリム部のそれぞれのビード嵌合底面の前記中心軸を中心にした半径方向の振れのデータを周方向全周に渡って測定するリム振れ測定部を有し、前記リム振れ測定部により測定されたそれぞれの前記振れのデータを用いて前記演算部により所定の演算処理をすることにより前記リムの半径方向の振れのデータが周方向全周に渡って算出されて記憶される構成にして、前記リムに装着されて前記規定の空気圧に設定された前記タイヤが前記外周面に押圧された際の荷重Frとこの荷重Frによる前記タイヤのタイヤ半径方向の変位rとに基づいて、前記演算部により前記タイヤのタイヤ半径方向のバネ定数が算出され、前記バネ定数と前記リムの前記振れのデータとに基づいて前記リムの前記振れに起因するタイヤ半径方向の反力F2がタイヤ周方向全周に渡って算出され、前記タイヤを前記リムに装着して測定された前記反力Fの測定結果F1から前記反力F2を差し引く演算処理がタイヤ周方向全周に渡って行われることにより、前記タイヤが1回転する間の前記反力Fの変動の大きさが補正して算出される構成にしたことを特徴とする。
【0008】
本発明のタイヤのユニフォミティ測定装置の管理方法は、上記のタイヤのユニフォミティ測定装置の管理方法であって、前記リム振れ測定部により測定されたそれぞれの前記ビード嵌合底面の前記振れのデータと、予め設定されているそれぞれの前記ビード嵌合底面の前記振れの許容範囲とを前記演算部により比較して、それぞれの前記ビード嵌合底面のうち少なくとも一方の前記振れのデータが前記許容範囲を超えている場合は警告を発することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のタイヤのユニフォミティ測定方法および測定装置によれば、前記タイヤを前記リムに装着して測定された前記反力Fの測定結果F1から前記反力F2を差し引く演算処理をすることで、測定結果F1から前記リムの前記振れに起因する影響を排除できる。そして、前記反力F2は、前記リムの一対のリム部のそれぞれのビード嵌合底面の周方向全周に渡る前記中心軸を中心にした半径方向の振れのデータを用いて所定の演算処理をして算出した前記リムの半径方向の振れのデータと、前記反力を測定する装置を用いて取得できる前記バネ定数とを用いることで算出できる。そのため、簡便でありながら精度よくタイヤのユニフォミティを把握することが可能になる。
【0010】
本発明のタイヤのユニフォミティ測定装置の管理方法によれば、前記警告が発せられることで、それぞれの前記ビード嵌合底面のうち少なくとも一方の半径方向の振れが許容範囲を超えていることが判明する。この警告を契機にしてリムを点検し、異常がある場合は迅速に適切な対処を行うことができるので、上記の測定装置の測定精度を維持するには有利になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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