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公開番号2024070396
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022180858
出願日2022-11-11
発明の名称タイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 21/00 20060101AFI20240516BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、タイヤとしたとき、優れた低燃費性能を維持したままウェット性能及び氷上摩擦性能が優れる、タイヤ用ゴム組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムを含有するゴム成分100質量部に対して、カーボンブラック及び白色充填剤のうちの少なくとも一方を含有する充填剤を30~100質量部と、微粒子0.1~30質量部とを含有し、上記微粒子が、イオン性基及びウレタン結合を有し、並びに、骨格の一部にジエン系重合体を有するポリウレタン系ポリマーで形成されている一次粒子が3つ以上集合して形成されている、平均粒子径が0.01~200μmである微粒子である、タイヤ用ゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムを含有するゴム成分100質量部に対して、
カーボンブラック及び白色充填剤のうちの少なくとも一方を含有する充填剤を30~100質量部と、
微粒子0.1~30質量部とを含有し、
前記微粒子が、イオン性基及びウレタン結合を有し、並びに、骨格の一部にジエン系重合体を有するポリウレタン系ポリマーで形成されている一次粒子が3つ以上集合して形成されている、平均粒子径が0.01~200μmである微粒子である、タイヤ用ゴム組成物。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記一次粒子の平均粒子径が0.01~20μmであり、
前記微粒子の平均粒子径が0.1~200μmである、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項3】
前記ポリウレタン系ポリマーが更に、ウレア結合を有する、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項4】
前記微粒子が、数平均分子量が1,000~100,000であり、未変性又は架橋性基を有するジエン系重合体中に、分散した分散体である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項5】
前記微粒子が、未変性又は架橋性基を有するジエン系重合体と、ヒドロキシ基を有するヒドロキシ基含有ジエン系重合体と、イオン性鎖延長剤を含有する鎖延長剤と、界面活性剤及び触媒からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有する分散系に、
イソシアネート基を複数有するポリイソシアネート化合物を混合し、
前記ヒドロキシ基含有ジエン系重合体と、前記鎖延長剤と、前記ポリイソシアネート化合物とを重合させて得られる、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項6】
前記ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムが、天然ゴム、ポリブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項7】
前記ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムが、天然ゴムを含有する、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項8】
前記ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムが天然ゴム及びポリブタジエンゴムを含有し、前記ポリブタジエンゴムの含有量が前記ジエン系ゴム全量中の30質量%以上100質量%未満である、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項9】
前記イオン性基が、カルボン酸塩を形成する、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項10】
前記イオン性基が、カルボキシレートイオンと第3級アミン由来のN

との塩を形成する、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、微粒子を含有するタイヤ用ゴム組成物が提案されている。
例えば、特許文献1には、タイヤ用ゴム組成物に含有される微粒子して、水酸基末端液状ポリブタジエンと、ポリブテンと、m-キシリレンジジイソシアネートと、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物とを混合して、白濁したペースト状生成物を調製し、このペースト状生成物において、粒子径5~10μmの微粒子(骨格:ポリブタジエン,架橋:ウレタン結合)が生成し、加水分解性シリル基末端ポリエーテル中に分散していること等が記載されている(段落[0080])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5229431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、車が氷雪路面を走行する場合、氷雪路面では乾燥した路面に比べて摩擦係数が低下しタイヤが滑りやすくなるので、安全面の観点からスタッドレスタイヤには優れた氷上摩擦性能が求められている。また、環境面の観点からタイヤには低燃費性能が求めれる。
このようななか、本発明者らは特許文献1を参考にしてゴム組成物を調製しこれを評価したところ、このようなゴム組成物は、従来の優れた低燃費性能を維持したままウェット性能及び氷上摩擦性能を向上させることについて改善の余地があると考えた。
【0005】
そこで、本発明は、タイヤとしたとき、優れた低燃費性能を維持したままウェット性能及び氷上摩擦性能が優れるゴム組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、
ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムを含有するゴム成分100質量部に対して、
カーボンブラック及び白色充填剤のうちの少なくとも一方を含有する充填剤を30~100質量部と
微粒子0.1~30質量部とを含有し、
上記微粒子が、イオン性基及びウレタン結合を有し、並びに、骨格の一部にジエン系重合体を有するポリウレタン系ポリマーで形成されている一次粒子が3つ以上集合して形成されている、平均粒子径が0.01~200μmである微粒子である、ゴム組成物によれば所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
【0007】
[1] ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムを含有するゴム成分100質量部に対して、
カーボンブラック及び白色充填剤のうちの少なくとも一方を含有する充填剤を30~100質量部と、
微粒子0.1~30質量部とを含有し、
上記微粒子が、イオン性基及びウレタン結合を有し、並びに、骨格の一部にジエン系重合体を有するポリウレタン系ポリマーで形成されている一次粒子が3つ以上集合して形成されている、平均粒子径が0.01~200μmである微粒子である、タイヤ用ゴム組成物。
[2] 上記一次粒子の平均粒子径が0.01~20μmであり、
上記微粒子の平均粒子径が0.1~200μmである、[1]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
[3] 上記ポリウレタン系ポリマーが更に、ウレア結合を有する、[1]又は[2]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
[4] 上記微粒子が、数平均分子量が1,000~100,000であり、未変性又は架橋性基を有するジエン系重合体中に、分散した分散体である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[5] 上記微粒子が、未変性又は架橋性基を有するジエン系重合体と、ヒドロキシ基を有するヒドロキシ基含有ジエン系重合体と、イオン性鎖延長剤を含有する鎖延長剤と、界面活性剤及び触媒からなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有する分散系に、
イソシアネート基を複数有するポリイソシアネート化合物を混合し、
上記ヒドロキシ基含有ジエン系重合体と、上記鎖延長剤と、上記ポリイソシアネート化合物とを重合させて得られる、[1]~[4]のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[6] 上記ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムが、天然ゴム、ポリブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、[1]~[5]のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[7] 上記ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムが、天然ゴムを含有する、[1]~[6]のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[8] 上記ガラス転移温度が-50℃以下であるジエン系ゴムが天然ゴム及びポリブタジエンゴムを含有し、上記ポリブタジエンゴムの含有量が上記ジエン系ゴム全量中の30質量%以上100質量%未満である、[1]~[6]のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[9] 上記イオン性基が、カルボン酸塩を形成する、[1]~[8]のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[10] 上記イオン性基が、カルボキシレートイオンと第3級アミン由来のN

との塩を形成する、[1]~[9]のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[11] [1]~[10]のいずれか1つに記載のタイヤ用ゴム組成物を用いて製造されたスタッドレスタイヤ。
【発明の効果】
【0008】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、タイヤとしたとき、優れた低燃費性能を維持したままウェット性能及び氷上摩擦性能が優れる。
本発明によれば、優れた低燃費性能を維持したままウェット性能及び氷上摩擦性能が優れるスタッドレスタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本実施例で製造された微粒子1を走査型電子顕微鏡で観察して撮影した写真である。
図2は、本発明のタイヤの実施態様の一例の部分断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明について以下詳細に説明する。
本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を含む範囲を意味する。
本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその成分に該当する物質をそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。成分が2種以上の物質を含む場合、成分の含有量は、2種以上の物質の合計の含有量を意味する。
本明細書において、氷上摩擦性能、ウェット性能及び低燃費性能のうちの少なくとも1つがより優れることを、「本発明の効果がより優れる」ということがある。
本明細書において、本発明のゴム組成物に含有される微粒子を「特定微粒子」と称する場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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