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公開番号2024066569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-16
出願番号2022175991
出願日2022-11-02
発明の名称タイヤのポストキュアインフレーション方法および装置
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B29C 33/02 20060101AFI20240509BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】加硫直後のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせるポストキュアインフレーション方法および装置を提供する。
【解決手段】横倒しされた加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbを上下一対の保持部5a、5bにより保持して、保持部5a、5bの上下間隔を、加硫直後のタイヤTの上下のビード部Tbの上下間隔Dbよりも小さくした注入時保持間隔Diにすることにより、保持部5a、5bをそれぞれ、タイヤTに対して周方向に連続した環状に当接させた状態にして、注入部6によってタイヤTの内部に冷却媒体Cを注入してタイヤTをインフレートさせつつ、保持部5a、5bの上下間隔を注入時保持間隔Diから予め設定されている基準間隔Dcに拡大させてタイヤTのインフレート状態を維持する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を上下一対の保持部により保持し、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入することにより、前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法において、
前記上下一対の保持部の上下間隔を、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にすることにより、前記上下一対の保持部をそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接させて、前記冷却媒体により前記タイヤをインフレートさせつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大して前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との上下すき間をセンサにより検知して、検知した前記上下すき間がゼロになるまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
【請求項3】
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との上下すき間を通じて前記タイヤの内部から外部に流出する前記冷却媒体の流出圧力をセンサにより検知して、検知した前記流出圧力がゼロになるまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
【請求項4】
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、上側の前記保持部と前記タイヤのこの保持部に対向する面との接触圧力をセンサにより検知して、検知した前記接触圧力が予め設定した基準値に上昇するまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
【請求項5】
横倒しにした前記タイヤを下側の前記保持部に載置して保持し、前記タイヤの内部に前記冷却媒体を注入しつつ、前記タイヤの内部圧力をセンサにより検知して、検知した前記内部圧力が予め設定した基準値に上昇するまで前記上下一対の保持部の上下間隔を小さくすることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
【請求項6】
前記タイヤの仕様毎に、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔の実績値を予め把握しておき、前記注入時保持間隔を前記実績値の80%以上95%以下に設定する請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
【請求項7】
前記注入時保持間隔を前記基準間隔の20%以上60%以下に設定する請求項1に記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
【請求項8】
前記上下一対の保持部のそれぞれを互い独立して上下移動させることにより、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔にする請求項1~7のいずれかに記載のタイヤのポストキュアインフレーション方法。
【請求項9】
横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を保持する上下一対の保持部と、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入する注入部とを備えて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレート状態に維持されるタイヤのポストキュアインフレーション装置において、
横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔を小さくする間隔縮小機構を有し、前記間隔縮小機構によって、前記上下一対の保持部の上下間隔が、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にされることにより、前記上下一対の保持部がそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接されて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレートされつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔が前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大されて前記タイヤがインフレート状態に維持される構成にしたタイヤのポストキュアインフレーション装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤのポストキュアインフレーション方法および装置に関し、さらに詳しくは、加硫直後のタイヤの上下のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせることができるタイヤのポストキュアインフレーション方法および装置に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
有機繊維コードが補強材料として使用されたタイヤを加硫後に自然冷却すると、有機繊維コードが過度に収縮して不適切なタイヤ形状に変形することがある。このような不具合を防止するために、加硫直後のタイヤの内部にエアなどの冷却媒体を注入してインフレートさせた状態で冷却するポストキュアインフレーション工程(以下、PCI工程という)が行われる。このPCI工程を行う装置は種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
近年、タイヤの軽量化によってタイヤサイド部が薄くなり、これに伴い、横倒しにした加硫直後のタイヤでは上下のビード部の上下間隔が過度に小さくなる場合がある。PCI工程では、上下のビード部が上下一対の保持部によって保持されてタイヤがインフレートされるが、上下のビード部の上下間隔が過小であると、下側の保持部に保持されているタイヤの上側部分と上側の保持部との間にすき間が生じる。タイヤをインフレートする際には、このすき間から冷却媒体が流出するため、タイヤを十分にインフレートさせることができずにPCI工程を実施できなくなる。それ故、加硫直後のタイヤの上下のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせるには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-154714号公報
特開平6-285871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、加硫直後のタイヤの上下のビード部の上下間隔が過小になる場合であっても、より確実にタイヤをインフレートさせることができるタイヤのポストキュアインフレーション方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明のタイヤのポストキュアインフレーション方法は、横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を上下一対の保持部により保持し、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入することにより、前記タイヤをインフレート状態に維持するタイヤのポストキュアインフレーション方法において、前記上下一対の保持部の上下間隔を、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にすることにより、前記上下一対の保持部をそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接させて、前記冷却媒体により前記タイヤをインフレートさせつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔を前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大して前記タイヤをインフレート状態に維持することを特徴とする。
【0007】
本発明のタイヤのポストキュアインフレーション装置は、横倒しにした加硫直後のタイヤの上下のビード部を保持する上下一対の保持部と、前記タイヤの内部に冷却媒体を注入する注入部とを備えて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレート状態に維持されるタイヤのポストキュアインフレーション装置において、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔を小さくする間隔縮小機構を有し、前記間隔縮小機構によって、前記上下一対の保持部の上下間隔が、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さい注入時保持間隔にされることにより、前記上下一対の保持部がそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接されて、前記冷却媒体により前記タイヤがインフレートされつつ、前記上下一対の保持部の上下間隔が前記注入時保持間隔から予め設定されている基準間隔に拡大されて前記タイヤがインフレート状態に維持される構成にしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、前記注入時保持間隔を、横倒しにした加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔よりも小さくすることで、前記上下一対の保持部をそれぞれ、前記タイヤに対して周方向に連続した環状に当接させる。そのため、加硫直後の前記タイヤの上下の前記ビード部の上下間隔が過度に狭くなる場合であっても、前記タイヤの内部に前記冷却媒体を注入することで、前記タイヤを確実にインフレートするには有利になる。そして、前記上下一対の保持部の上下間隔が前記注入時保持間隔から前記基準間隔に拡大されてインフレート状態に維持されるので、前記タイヤに対して適切なPCI工程が行われて優れたタイヤ品質を確保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
PCI装置の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。
図1のPCI装置を平面視で例示する説明図である。
図1のA-A断面図である。
図3の係合部の動きを例示する説明図である。
下側の保持部に加硫直後のタイヤが載置されている状態を例示する説明図である。
図5の上軸と下軸とを連結した状態を例示する説明図である。
図6の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。
図7の上下一対の保持部の上下間隔を基準間隔に拡大した状態を例示する説明図である。
PCI装置の別の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。
図9のPCI装置を平面視で例示する説明図である。
図9の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。
PCI装置の別の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。
図12の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。
PCI装置の別の実施形態を、タイヤを断面にした状態で正面視で例示する説明図である。
図14の上下一対の保持部の上下間隔を注入時保持間隔にした状態を例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のタイヤのポストキュアインフレーション方法および装置を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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