TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024073893
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022184863
出願日2022-11-18
発明の名称ゴム組成物及びマリンホース
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 9/02 20060101AFI20240523BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ホースの最内層における層間接着性が優れるゴム組成物、及び、マリンホースの提供。
【解決手段】アクリロニトリルブタジエンゴムと、カーボンブラックと、シリカと、レゾルシンと、ヘキサメチレンテトラミンとを含み、脂肪酸の配合量がアクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して0~1.0質量部であり、105℃の条件下で10分間プレスした後のゴムシートにおける脂肪酸亜鉛析出インデックス(=A÷B)が0.1以下である、ホースの最内層用のゴム組成物、及び、上記ゴム組成物を用いて形成された最内層を有するマリンホース。Aは、全反射赤外分光法によって測定された、ゴムシートの吸光度表示のチャートにおける、1540cm-1付近のピークトップのピーク強度であり、Bは2230cm-1付近のピークトップのピーク強度である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アクリロニトリルブタジエンゴムと、カーボンブラックと、シリカと、レゾルシンと、ヘキサメチレンテトラミンとを含み、
脂肪酸の配合量が前記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して0~1.0質量部であり、
105℃の条件下で10分間プレスした後のゴムシートにおける脂肪酸亜鉛析出インデックスが0.1以下である、ホースの最内層用のゴム組成物。
脂肪酸亜鉛析出インデックス=A÷B
A:全反射赤外分光法によって測定された、前記ゴムシートの吸光度表示のチャートにおける、1540cm
-1
付近のピークトップのピーク強度
B:全反射赤外分光法によって測定された、前記ゴムシートの吸光度表示のチャートにおける、2230cm
-1
付近のピークトップのピーク強度
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記アクリロニトリルブタジエンゴムのアクリロニトリル量が、前記アクリロニトリルブタジエンゴム中の35質量%以上である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項3】
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、20~40m

/gである、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項4】
前記カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量が、20~80ml/100gである、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項5】
前記カーボンブラックの含有量が、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、70~100質量部である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項6】
前記レゾルシンの含有量が、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、1.0~5.0質量部であり、
前記ヘキサメチレンテトラミンの含有量が、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、0.2~2.0質量部である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項7】
さらに、硫黄を含む、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項8】
前記シリカの含有量が、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、20~40質量部である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項9】
更に、酸化亜鉛を含む、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項10】
マリンホースの最内層を形成する、請求項1に記載のゴム組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム組成物及びマリンホースに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、原油等のオイルを、陸上のオイルタンクと海上のオイルタンカーとのような間で輸送するために、マリンホースが利用されている。
マリンホースは一般的に大型であり、マリンホースの最内層には通常、耐油性が優れるアクリロニトリルブタジエンゴムが使用される。
【0003】
一方、ディーゼルエンジンのコモンレールの噴射ノズルの目詰まりを防止することを目的として、アクリロニトリルブタジエンゴム、亜鉛華、酸化マグネシウム等を含有し、脂肪酸は必須成分としない、硫黄加硫系のゴム組成物で、燃料系ホースの内管を形成して、燃料浸漬時の脂肪酸亜鉛の生成を削減すること等が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4835086号公報
【発明の概要】
【0005】
マリンホースの生産方式としては、例えば、複数のゴムシートをマンドレル上に周方向に積層して積層体を成形し、その後加硫缶内で積層体にスチームで熱や圧力を加えて加硫する方法が挙げられる。加硫時の熱や圧力によって、ゴム等が溶融し、ゴムシートは層間で融着して一体化することができる。
上述のとおりマリンホースは大型なので、上記生産方法においてマリンホースの最内層用のゴム組成物の加硫を効果的に完結させるために、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム及び硫黄を含有するゴム組成物に、加硫促進剤、酸化亜鉛、及びステアリン酸を配合することが一般的に行われている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、マリンホースを製造する際、アクリロニトリルブタジエンゴムに、ステアリン酸のような脂肪酸、酸化亜鉛等を配合するゴム組成物でマリンホースの最内層を形成すると、最内層内部のゴム層(ゴムシート)の間で接着不良が発生する場合があることを本発明者は見出した。
本発明者は、上記接着不良の原因の1つは、加硫前のゴム組成物から、上記脂肪酸と酸化亜鉛との反応生成物である脂肪酸亜鉛がブルームして(具体的には例えば、ゴム組成物を圧延したゴムシートの表面の少なくとも一部が脂肪酸亜鉛で覆われ)、ゴム組成物の表面状態が悪化することであると考えた。
また、マリンホースは上述のとおり大型なので、マリンホースの製造の際に加熱や加圧をしても、製造時の加熱や加圧は最内層に伝わり難くい。このため、加硫前にゴム組成物から脂肪酸亜鉛がブルームした場合、上記接着不良は、小型のホース等に比べて、より発生しやすいと考えられた。
【0007】
そこで、本発明は、ホースの最内層における層間接着性が優れるゴム組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、アクリロニトリルブタジエンゴムと、カーボンブラックと、シリカと、レゾルシンと、ヘキサメチレンテトラミンとを含み、脂肪酸の配合量が上記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して0~1.0質量部であり、後述する脂肪酸亜鉛析出インデックスが0.1以下である、ゴム組成物によれば、所望の効果が得られることを見出した。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
【0009】
[1] アクリロニトリルブタジエンゴムと、カーボンブラックと、シリカと、レゾルシンと、ヘキサメチレンテトラミンとを含み、
脂肪酸の配合量が上記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して0~1.0質量部であり、
105℃の条件下で10分間プレスした後のゴムシートにおける脂肪酸亜鉛析出インデックスが0.1以下である、ホースの最内層用のゴム組成物。
脂肪酸亜鉛析出インデックス=A÷B
A:全反射赤外分光法によって測定された、上記ゴムシートの吸光度表示のチャートにおける、1540cm
-1
付近のピークトップのピーク強度
B:全反射赤外分光法によって測定された、上記ゴムシートの吸光度表示のチャートにおける、2230cm
-1
付近のピークトップのピーク強度
[2] 上記アクリロニトリルブタジエンゴムのアクリロニトリル量が、上記アクリロニトリルブタジエンゴム中の35質量%以上である、[1]に記載のゴム組成物。
[3] 上記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、20~40m

/gである、[1]又は[2]に記載のゴム組成物。
[4] 上記カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量が、20~80ml/100gである、[1]~[3]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[5] 上記カーボンブラックの含有量が、上記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、70~100質量部である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[6] 上記レゾルシンの含有量が、上記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、1.0~5.0質量部であり、
上記ヘキサメチレンテトラミンの含有量が、上記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、0.2~2.0質量部である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[7] さらに、硫黄を含む、[1]~[6]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[8] 上記シリカの含有量が、上記アクリロニトリルブタジエンゴム100質量部に対して、20~40質量部である、[1]~[7]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[9] 更に、酸化亜鉛を含む、[1]~[8]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[10] マリンホースの最内層を形成する、[1]~[9]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[11] [1]~[9]のいずれか1つに記載のゴム組成物を用いて形成された最内層を有する、マリンホース。
【発明の効果】
【0010】
本発明のゴム組成物は、ホースの最内層における層間接着性が優れる。
本発明のマリンホースは、最内層における層間接着性が優れる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

横浜ゴム株式会社
タイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
19日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
26日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
20日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
20日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
20日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
26日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物
16日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物
6日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ及びタイヤ金型
6日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ及びタイヤ金型
6日前
横浜ゴム株式会社
管継手用加締めナット
26日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物及びマリンホース
27日前
横浜ゴム株式会社
ゴム押出物の製造方法および装置
1か月前
横浜ゴム株式会社
ゴム材料の設計方法およびシステム
29日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
13日前
横浜ゴム株式会社
タイヤの管理方法および管理システム
1か月前
横浜ゴム株式会社
冷媒輸送用ホースおよびその製造方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
樹脂組成物、架橋物およびその製造方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
パイプクランプによるパイプの保持構造
29日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
パイプクランプを用いたパイプの取り付け構造
1か月前
横浜ゴム株式会社
パイプクランプを用いたパイプの取り付け構造
1か月前
横浜ゴム株式会社
樹脂組成物、その製造方法および冷媒輸送用ホース
1か月前
横浜ゴム株式会社
ゴムと路面とのシミュレーション方法及びプログラム
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤのポストキュアインフレーション方法および装置
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ
5日前
横浜ゴム株式会社
架橋ゴムの網目構造の不均一性の定量化方法および定量化システム
1か月前
横浜ゴム株式会社
表面処理ナノセルロースマスターバッチ
5日前
株式会社日本触媒
組成物
3か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
株式会社ナリス化粧品
構造体
2か月前
三菱ケミカル株式会社
積層体
2か月前
東レ株式会社
多孔質フィルム
3か月前
続きを見る