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公開番号2024082917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022197124
出願日2022-12-09
発明の名称タイヤ用ゴム組成物
出願人横浜ゴム株式会社,松本油脂製薬株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類C08L 9/00 20060101AFI20240613BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】熱膨張性マイクロカプセルを配合したタイヤ用ゴム組成物において、環境負荷を抑制しながら、氷上性能を向上すること可能にしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対して、カーボンブラックおよび/または白色充填剤を30質量部~100質量部、熱膨張性マイクロカプセルを0.1質量部~30質量部配合し、熱膨張性マイクロカプセルとしてJIS K6950:2000に準拠して測定される5日間の生分解度(De1)が0%超であるものを用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ジエン系ゴム100質量部に対して、カーボンブラックおよび/または白色充填剤が30質量部~100質量部、熱膨張性マイクロカプセルが0.1質量部~30質量部配合され、前記熱膨張性マイクロカプセルのJIS K6950:2000に準拠して測定される5日間の生分解度(De1)が0%超であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記熱膨張性マイクロカプセルが熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、前記熱可塑性樹脂が単量体(A)を含む重合性成分の重合体であり、前記単量体(A)が重合性炭素-炭素二重結合を1個有し、かつエステル結合および/またはエーテル結合を有し、酸素原子を5個以上有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項3】
前記単量体(A)がエーテル結合を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体であることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項4】
前記熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度が130℃以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項5】
前記熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒子径が10μm~60μmであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項6】
前記ジエン系ゴムが天然ゴムおよびポリブタジエンゴムを含み、前記ジエン系ゴム100質量%中に占める前記ポリブタジエンゴムの割合が30質量%以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項7】
請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をトレッド部に用いたことを特徴とするスタッドレスタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主として冬用タイヤのトレッド部に使用されることを意図したタイヤ用ゴム組成物に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
凍結路面を走行することが想定される冬用タイヤ(例えばスタッドレスタイヤ等)のトレッド部に使用されるゴム組成物は、優れた氷上性能を発揮することが求められる。そのため、例えば熱膨張性マイクロカプセルを配合し、これによりゴム表面に微細な凹凸を形成することによって氷の表面に発生する水膜を除去し、氷上摩擦を向上させることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
前述の熱膨張性マイクロカプセルは、一般的に、熱可塑性樹脂で形成された殻材中に、熱膨張性物質を内包した構成からなり、加硫時にゴム組成物中の熱膨張性マイクロカプセルが加熱されると、殻材に内包された熱膨張性物質が膨張して殻材の粒径を大きくし、熱可塑性樹脂(殻材)に被覆された気泡が形成される。このような熱膨張性マイクロカプセル(特に殻材)は、走行中にタイヤから脱落する虞があり、脱落した熱膨張性マイクロカプセルは自然界に残留するため、環境への影響が懸念される。従って、氷上性能を向上するために熱膨張性マイクロカプセルを用いるにあたって、環境負荷を軽減するための対策が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020‐029508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、熱膨張性マイクロカプセルを配合したタイヤ用ゴム組成物において、環境負荷を抑制しながら、氷上性能を向上することを可能にしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対して、カーボンブラックおよび/または白色充填剤が30質量部~100質量部、熱膨張性マイクロカプセルが0.1質量部~30質量部配合され、前記熱膨張性マイクロカプセルのJIS K6950:2000に準拠して測定される5日間の生分解度(De1)が0%超であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上述の配合からなり、カーボンブラックおよび/または白色充填剤と熱膨張性マイクロカプセルとが所定の量ずつ配合されているため、優れた氷上性能を確保することができる。一方で、熱膨張性マイクロカプセルとして、上述の生分解性を有するものを用いているので、熱膨張性マイクロカプセルがタイヤから脱落したとしても、脱落した熱膨張性マイクロカプセルは自然界に存在する微生物等の働きにより分解されるため環境負荷を軽減することができる。
【0008】
本発明のタイヤ用ゴム組成物においては、熱膨張性マイクロカプセルが熱可塑性樹脂からなる外殻を有し、熱可塑性樹脂が単量体(A)を含む重合性成分の重合体であり、単量体(A)が重合性炭素-炭素二重結合を1個有し、かつエステル結合および/またはエーテル結合を有し、酸素原子を5個以上有する化合物であることが好ましい。特に、単量体(A)がエーテル結合を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体であることが好ましい。これにより熱膨張性マイクロカプセルの生分解性を高め、環境負荷を軽減するには有利になる。
【0009】
本発明のタイヤ用ゴム組成物においては、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度が130℃以上であることが好ましい。これによりタイヤ製造時に熱膨張性マイクロカプセルを適度に膨張させることができ、氷上性能を向上するには有利になる。
【0010】
本発明のタイヤ用ゴム組成物においては、熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒子径が10μm~60μmであることが好ましい。これによりタイヤに使用した際に適度な気泡を形成することができ、ゴム表面に微細な凹凸を形成して氷上性能を向上するには有利になる。
(【0011】以降は省略されています)

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