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公開番号2024064387
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-14
出願番号2022172943
出願日2022-10-28
発明の名称タイヤ用ゴム組成物
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類C08L 9/06 20060101AFI20240507BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】トレッドを薄くしたときでも、ウェット性能および耐摩耗性に優れるようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】 ガラス転移温度が-45℃以下であるスチレンブタジエンゴムを85質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを50質量部以上90質量部未満、熱可塑性樹脂、任意に可塑剤成分を配合してなるゴム組成物であって、該ゴム組成物における前記ジエン系ゴム、熱可塑性樹脂および可塑剤成分からなる混合物のガラス転移温度Tgcと前記ジエン系ゴムのガラス転移温度Tgrとの差Tgc-Tgrが20℃以上50℃以下、前記ゴム組成物の23℃の引張破断強度St23が22MPa以上、かつ0℃の引張破断強度St0との比St0/St23が1.15以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス転移温度が-45℃以下であるスチレンブタジエンゴムを85質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを50質量部以上90質量部未満、熱可塑性樹脂、任意に可塑剤成分を配合してなるゴム組成物であって、該ゴム組成物における前記ジエン系ゴム、熱可塑性樹脂および可塑剤成分からなる混合物のガラス転移温度Tgcと前記ジエン系ゴムのガラス転移温度Tgrとの差Tgc-Tgrが20℃以上50℃以下、前記ゴム組成物の23℃の引張破断強度St
23
が22MPa以上、かつ0℃の引張破断強度St

との比St

/St
23
が1.15以上であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記ジエン系ゴム100質量部に、前記熱可塑性樹脂を15質量部以上60質量部以下配合してなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項3】
前記ジエン系ゴム100質量部に、前記可塑剤成分を0質量部以上5質量部以下配合してなることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項4】
前記ジエン系ゴムのすべてが、前記スチレンブタジエンゴムであることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項5】
請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物からなるキャップトレッドを有するタイヤ。
【請求項6】
前記キャップトレッドの厚みGacが5.0mm以上8.0mm以下、前記キャップトレッドの径方向内側のアンダートレッドの厚みGauに対する比Gac/Gauが、2以上16以下である請求項5に記載のタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トレッドの厚さを薄くしたときでも、ウェット性能に優れかつ耐摩耗性にも優れるようにするタイヤ用ゴム組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、低燃費タイヤへの需要が益々高まり、構成部材を低発熱化にする材料開発に加え、タイヤを軽量化することにより低燃費化を達成する開発も盛んに行われている。タイヤの軽量化に伴い、キャプトレッドの厚さが薄く、タイヤ溝の深さが浅くなるため、ウェット性能を維持するのが難しくなる。さらにキャプトレッドの耐摩耗性の向上がより一層求められるようになる。しかしながら、ウェット性能と耐摩耗性は互いに背反する関係にあり両立するのが難しいことが知られている。
【0003】
例えば、タイヤ用ゴム組成物にブタジエンゴムを配合して脆化温度を下げたりゴム成分のガラス転移温度を下げることにより、耐摩耗性を向上させようとすると、ウェット性能が低下する。逆に、ゴム成分のガラス転移温度を上げてウェット性能を向上させようとすると、耐摩耗性が低下する。さらに、ガラス転移温度を上げると、夏場と冬場とで耐摩耗性の差が大きくなる傾向がある。
【0004】
特許文献1,2等は、タイヤ用ゴム組成物として、変性スチレンブタジエンゴムにシリカや各種樹脂成分を配合することにより、ウェット性能や低発熱性を改良することを提案する。しかし、上述した特許文献1,2等に記載された発明では、タイヤを軽量化するためにトレッドを薄くしたとき、ウェット性能および耐摩耗性を両立させるには必ずしも十分ではなかった。また、耐摩耗性の温度依存性を小さくするにも、十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5376008号公報
特許第6641300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、トレッドを薄くしたときでも、ウェット性能および耐摩耗性を両立するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ガラス転移温度が-45℃以下であるスチレンブタジエンゴムを85質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に、シリカを50質量部以上90質量部未満、熱可塑性樹脂、任意に可塑剤成分を配合してなるゴム組成物であって、該ゴム組成物における前記ジエン系ゴム、熱可塑性樹脂および可塑剤成分からなる混合物のガラス転移温度Tgcと前記ジエン系ゴムのガラス転移温度Tgrとの差Tgc-Tgrが20℃以上50℃以下、前記ゴム組成物の23℃の引張破断強度St
23
が22MPa以上、かつ0℃の引張破断強度St

との比St

/St
23
が1.15以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム、熱可塑性樹脂および任意に可塑剤成分からなる混合物のガラス転移温度Tgcとジエン系ゴムのガラス転移温度Tgrとの差Tgc-Tgrが20℃以上50℃以下になるように、熱可塑性樹脂および任意に可塑剤成分を配合するようにしたので、ゴム成分のガラス転移温度を高くしウェット性能を改良しながら耐摩耗性を維持向上することができる。また、ガラス転移温度が-45℃以下であるスチレンブタジエンゴムからなるジエン系ゴムに、特定の関係を有する熱可塑性樹脂を配合することにより、耐摩耗性の温度依存性を小さくすることができる。
【0009】
タイヤ用ゴム組成物は、前記ジエン系ゴム100質量部に、前記熱可塑性樹脂を15質量部以上60質量部以下配合するとよい。また、前記ジエン系ゴム100質量部に、前記可塑剤成分を0質量部以上5質量部以下配合するとよい。さらに、前記ジエン系ゴムのすべてが、前記スチレンブタジエンゴムであるとよい。
【0010】
上述したタイヤ用ゴム組成物からなるキャップトレッドを有するタイヤは、トレッドを薄くしたときでも、ウェット性能および耐摩耗性に優れると共に、耐摩耗性の温度依存性を小さくすることができる。このタイヤは、前記キャップトレッドの厚みGacが5.0mm以上8.0mm以下、前記キャップトレッドの径方向内側のアンダートレッドの厚みGauに対する比Gac/Gauが、2以上16以下であるとよく、トレッドを薄くタイヤを軽量化して転がり抵抗を低減しながら、優れたウェット性能および耐摩耗性が得られる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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