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公開番号2024055850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2023174194
出願日2023-10-06
発明の名称タイヤ用ゴム組成物
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類C08L 7/00 20060101AFI20240411BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐摩耗性、耐久性、耐老化性を改善し、これら性能をバランスよく高度に両立することを可能にしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】イソプレン系ゴムを80質量%以上含有するジエン系ゴム100質量部に対して、シリカを50質量部以上150質量部以下、熱可塑性樹脂を16質量部以上200質量部以下配合し、熱可塑性樹脂として、脂肪族モノマーおよび芳香族モノマーから構成され、芳香族プロトンの含有率が5%~30%であり、且つ、軟化点が80℃以上160℃以下であるものを用い、ジエン系ゴムのガラス転移温度TgAと熱可塑性樹脂のガラス転移温度TgBとが120℃≦TgB-TgA≦200℃の関係を満たすようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
イソプレン系ゴムを80質量%以上含有するジエン系ゴム100質量部に対して、シリカが50質量部以上150質量部以下、熱可塑性樹脂が16質量部以上200質量部以下配合されたタイヤ用ゴム組成物であって、前記熱可塑性樹脂は、脂肪族モノマーおよび芳香族モノマーから構成され、芳香族プロトンの含有率が5%~30%であり、且つ、軟化点が80℃以上160℃以下であり、前記ジエン系ゴムのガラス転移温度Tg
A
と前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tg
B
とが120℃≦Tg
B
-Tg
A
≦200℃の関係を満たすことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記イソプレン系ゴムが天然ゴムであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂が、テルペン樹脂または芳香族変性テルペン樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂が、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、およびC5/C9系石油樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項5】
前記ジエン系ゴムがすべてイソプレン系ゴムであることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主として乗用車用タイヤのトレッド部に用いることを意図したタイヤ用ゴム組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、乗用車用タイヤのトレッド部に使用されるタイヤ用ゴム組成物には、スチレンブタジエンゴム(SBR)を主体とする配合が採用されてきた。しかしながら、近年、環境保護の観点から、天然ゴム(NR)を主体とする配合を採用することが検討されている(例えば、特許文献1を参照)。即ち、従来用いられていたスチレンブタジエンゴム(合成ゴム)は再生ゴムとして利用することが困難であるが、これを再生可能材料である天然ゴムに置き換えることで、タイヤ(ゴム組成物)中に占める再生可能原料やリサイクル原料の比率を多くし、環境負荷を低減することが可能になる。
【0003】
しかしながら、従来のスチレンブタジエンゴムを単純に天然ゴムに置き換えただけでは、乗用車用タイヤのトレッド部として求められる性能を十分に得られない虞があった。例えば、天然ゴム主体のゴムはスチレンブタジエンゴム主体のゴムに比べてガラス転移温度が低い傾向があるため、他の配合剤(例えば樹脂等)の物性や配合量を調整して所望の性能が得られるように工夫する必要がある。そのため、天然ゴム主体の配合を採用するにあたって、耐摩耗性、耐久性、耐老化性、ウェット性能を高度にバランスよく両立するための対策が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6092986号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、耐摩耗性、耐久性、耐老化性、ウェット性能を改善し、これら性能をバランスよく高度に両立することを可能にしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、イソプレン系ゴムを80質量%以上含有するジエン系ゴム100質量部に対して、シリカが50質量部以上150質量部以下、熱可塑性樹脂が16質量部以上200質量部以下配合されたタイヤ用ゴム組成物であって、前記熱可塑性樹脂は、脂肪族モノマーおよび芳香族モノマーから構成され、芳香族プロトンの含有率が5%~30%であり、且つ、軟化点が80℃以上160℃以下であり、前記ジエン系ゴムのガラス転移温度Tg
A
と前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tg
B
とが120℃≦Tg
B
-Tg
A
≦200℃の関係を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、イソプレン系ゴムを主体としたジエン系ゴムに対して、上述の特性を有する熱可塑性樹脂を多量に配合しているので、マイグレーションを抑制すると共に、破断強度および0℃のおけるtanδを良好にすることができ、空気入りタイヤのトレッド部に使用した場合には、耐老化性(老化後の操縦安定性)、耐摩耗性や耐久性、ウェット性能を向上することができる。特に、熱可塑性樹脂が脂肪族モノマーおよび芳香族モノマーから構成され、芳香族プロトンの含有率が5%~30%であることで、樹脂の相溶性が良化し、耐摩耗性を向上することができる。また、熱可塑性樹脂の軟化点が80℃以上160℃以下であることで、老化後の物性変化を抑制することができる。更に、シリカの配合量が上述の範囲であることで、さらにウェット性能(特にウェット路面におけるグリップ性能)を向上することができる。
【0008】
本発明においては、イソプレン系ゴムが天然ゴムであることが好ましい。また、ジエン系ゴムがすべてイソプレン系ゴムであることが好ましい。
【0009】
本発明においては、熱可塑性樹脂が、テルペン樹脂または芳香族変性テルペン樹脂である仕様にすることもできる。或いは、熱可塑性樹脂が、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、およびC5/C9系石油樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種である仕様にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のタイヤ用ゴム組成物を使用する空気入りタイヤの一例を示す子午線断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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