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公開番号2024057858
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164816
出願日2022-10-13
発明の名称タイヤの管理方法およびシステム
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 19/00 20060101AFI20240418BHJP(車両一般)
要約【課題】演算装置に記憶されている多数のタイヤの中から対象タイヤを、作業負担をより軽減して確実に精度よく特定できるタイヤの管理方法およびシステムを提供する。
【解決手段】取得装置2Aにより取得した各タイヤTの外表面または内表面の少なくとも一方の画像データDを、そのタイヤTの固有情報と紐付けして演算装置5に記憶し、取得装置2Bにより対象タイヤTcの対象画像データDcを取得し、対象タイヤTcの表面のマークMから取得される対象タイヤTcの固有情報の一部と、各画像データDと紐付けされた各タイヤTの固有情報とに基づいて各画像データDの中から照合候補を抽出し、照合候補の画像データDと対象画像データDcとの一致度を算出するマッチング処理を行って、対象画像データDcと最も一致度が高い画像データDに該当するタイヤTを対象タイヤTcとして特定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤの外表面または内表面の少なくとも一方の画像データを用いて対象タイヤを特定するタイヤの管理方法であって、
予めそれぞれのタイヤの前記画像データを取得して、それぞれの前記画像データをそのタイヤの固有情報と紐付けして演算装置に記憶しておき、
前記対象タイヤを特定する際に、前記対象タイヤの前記画像データを対象画像データとして取得するとともに前記対象タイヤの表面に付されているマークから前記対象タイヤの固有情報の一部を取得し、
取得した前記対象タイヤの前記固有情報の一部と、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データと紐付けされているそれぞれの前記タイヤの前記固有情報とに基づいて、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データの中から照合候補を抽出し、抽出した照合候補の前記画像データと前記対象画像データとの一致度を算出するマッチング処理を行うことにより、前記対象画像データと最も一致度が高い前記画像データを選択し、この選択した前記画像データに該当する前記タイヤを前記対象タイヤとして特定するタイヤの管理方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記マークから取得される前記対象タイヤの固有情報の一部として、タイヤメーカ情報、タイヤサイズ情報およびタイヤ製造時期情報を含む請求項1に記載のタイヤの管理方法。
【請求項3】
それぞれの前記画像データを、それぞれの前記タイヤの製造工程で取得する請求項1または2に記載のタイヤの管理方法。
【請求項4】
前記画像データとして、前記タイヤの外表面または内表面の前記画像データのうち、前記内表面の前記画像データのみを用いる請求項1または2に記載のタイヤの管理方法。
【請求項5】
前記画像データおよび前記対象画像データを、前記タイヤ部材のスプライス部を明確化したモデルに画像処理して前記マッチング処理を行う請求項4に記載のタイヤの管理方法。
【請求項6】
前記画像データおよび前記対象画像データを、エッジの集合体モデルに画像処理して前記マッチング処理を行う請求項1または2に記載のタイヤの管理方法。
【請求項7】
前記対象画像データとしてタイヤ周方向の一部の区間のデータを用いる請求項1または2に記載のタイヤの管理方法。
【請求項8】
前記対象タイヤがリトレッド用の台タイヤである請求項1または2に記載のタイヤの管理方法。
【請求項9】
タイヤの内表面または外表面の少なくとも一方の画像データを用いて対象タイヤを特定するタイヤの管理システムであって、
それぞれのタイヤの前記画像データを取得する主画像データ取得装置と、それぞれの前記画像データとそのタイヤの固有情報とが紐付けされて記憶される演算装置と、前記対象タイヤを特定する際に、前記対象タイヤの前記画像データを対象画像データとして取得する対象画像データ取得装置と、前記対象タイヤの表面に付されているマークから取得される前記対象タイヤの固有情報の一部を前記演算装置に入力する入力部とを備えて、
前記演算装置では、前記演算装置に入力された前記対象タイヤの前記固有情報の一部と、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データと紐付けされているそれぞれの前記タイヤの前記固有情報とに基づいて、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データの中から照合候補が抽出される抽出ステップと、
抽出された照合候補の前記画像データと前記対象画像データとの一致度を算出するマッチング処理を行うマッチングステップと、
前記対象画像データと最も一致度が高い前記画像データが選択されて、この選択された前記画像データに該当する前記タイヤが、前記対象タイヤとして特定される特定ステップと、が行われるタイヤの管理システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はタイヤの管理方法およびシステムに関し、さらに詳しくは、演算装置に記憶されている多数のタイヤの中から対象タイヤを、作業負担をより軽減して、確実に精度よく特定できるタイヤの管理方法およびシステムに関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
タイヤ製造工程では、トレーサビリティの向上のため、タイヤ1本毎に製造条件や使用した材料などを記録することが提案されている(特許文献1参照)。タイヤのユニフォミティやバランスなどの品質情報が記録されることもある。特許文献1で提案されている方法では、タイヤに付された識別ラベルとそのタイヤの固有情報とが紐付けして演算装置に記憶される。識別ラベルをラベルリーダによって読み取ることで、それぞれのタイヤの固有情報を取得できるのでトレーサビリティの向上には非常に有益である。
【0003】
識別ラベルとしてバーコードなどを使用した場合は、汚れや擦れなどに起因して読み取れなくなることも想定される。また、識別ラベルとしてICタグを使用した場合は、ICタグが故障(損傷)して読み取れなくなることも想定される。
【0004】
それぞれのタイヤの固有情報を取得するために別の方法も提案されている(特許文献2参照)。特許文献2で提案されている方法では、それぞれのタイヤの固有情報と、それぞれのタイヤの側面に設けられた第1マークおよび第2マークの位置に関するマーク位置情報とを関連付けたデータベースを作成してコンピュータに記憶する。そして、対象タイヤのマーク位置情報を取得してこのマーク位置情報をデータベースで検索し、このマーク位置情報を有するタイヤの固有情報を対象タイヤの固有情報として取得する。この発明では、マーク位置情報として、例えば、ある原点に対する第1マーク、第2マークの位置座標(距離)や角度などを算出する。即ち、それぞれのタイヤについて、位置マーク情報の数値を算出し、データベースにはこれらの数値を記載して記憶する必要があるため、データベースの作成が煩雑になり相応の作業負担が生じる。また、第1マークおよび第2マークとして、タイヤに付された軽点、RFV点を使用することが想定されているが(特許文献2の段落0022など)、これらのマークは経時的に損耗するリスクがある。そのため、この方法は、新品以外の対象タイヤを精度よく特定するには不利になる。それ故、演算装置に記憶されている多数のタイヤの中から対象タイヤを、作業負担をより軽減して確実に精度よく特定するには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7092240号公報
特開2018-134994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、演算装置に記憶されている多数のタイヤの中から対象タイヤを、作業負担をより軽減して確実に精度よく特定することができるタイヤの管理方法およびシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のタイヤの管理方法は、タイヤの外表面または内表面の少なくとも一方の画像データを用いて対象タイヤを特定するタイヤの管理方法であって、予めそれぞれのタイヤの前記画像データを取得して、それぞれの前記画像データをそのタイヤの固有情報と紐付けして演算装置に記憶しておき、前記対象タイヤを特定する際に、前記対象タイヤの前記画像データを対象画像データとして取得するとともに前記対象タイヤの表面に付されているマークから前記対象タイヤの固有情報の一部を取得し、取得した前記対象タイヤの前記固有情報の一部と、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データと紐付けされているそれぞれの前記タイヤの前記固有情報とに基づいて、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データの中から照合候補を抽出し、抽出した照合候補の前記画像データと前記対象画像データとの一致度を算出するマッチング処理を行うことにより、前記対象画像データと最も一致度が高い前記画像データを選択し、この選択した前記画像データに該当する前記タイヤを前記対象タイヤとして特定することを特徴とする。
【0008】
本発明のタイヤの管理システムは、タイヤの内表面または外表面の少なくとも一方の画像データを用いて対象タイヤを特定するタイヤの管理システムであって、それぞれのタイヤの前記画像データを取得する主画像データ取得装置と、それぞれの前記画像データとそのタイヤの固有情報とが紐付けされて記憶される演算装置と、前記対象タイヤを特定する際に、前記対象タイヤの前記画像データを対象画像データとして取得する対象画像データ取得装置と、前記対象タイヤの表面に付されているマークから取得される前記対象タイヤの固有情報の一部を前記演算装置に入力する入力部とを備えて、前記演算装置では、前記演算装置に入力された前記対象タイヤの前記固有情報の一部と、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データと紐付けされているそれぞれの前記タイヤの前記固有情報とに基づいて、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データの中から照合候補が抽出される抽出ステップと、抽出された照合候補の前記画像データと前記対象画像データとの一致度を算出するマッチング処理を行うマッチングステップと、前記対象画像データと最も一致度が高い前記画像データが選択されて、この選択された前記画像データに該当する前記タイヤが、前記対象タイヤとして特定される特定ステップと、が行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前記演算装置に記憶されている前記画像データの数が膨大であっても、前記対象タイヤの表面に付されているマークから取得される前記対象タイヤの固有情報の一部と、前記演算装置に記憶されているそれぞれの前記画像データと紐付けされているそれぞれの前記タイヤの前記固有情報とを用いることで、前記対象タイヤを特定する際に照合候補となる画像データの数を大幅に削減できる。それ故、過大な作業工数が生じることを回避するには有利になる。そして、抽出された照合候補の前記画像データと前記対象画像データとの一致度を算出するマッチング処理を行って、算出されたその一致度の高さを指標にして対象タイヤを特定する。マッチング処理される前記画像データどうしを比較するデータ処理をすればよいので、データベースを作成するために多大な作業負担が生じることもない。したがって、本発明によれば、演算装置に記憶されている多数のタイヤの中から対象タイヤを、作業負担をより軽減して確実に精度よく特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
タイヤの管理システムの実施形態を、タイヤを横断面にした状態で例示する説明図である。
図1の主画像データ取得装置(対象画像データ取得装置)を上面視で例示する説明図である。
タイヤの右半分を横断面視で例示する説明図である。
タイヤの内表面の画像データを模式的に例示する説明図である。
図4の画像データを用いたマッチング処理の工程を例示する説明図である。
タイヤの内表面の別の画像データを模式的に例示する説明図である。
図6の画像データを用いたマッチング処理の工程を例示する説明図である。
タイヤの管理システムの別の実施形態を、タイヤを横断面にした状態で例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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