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公開番号2024056359
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163178
出願日2022-10-11
発明の名称架橋材料の架橋状態の評価方法および評価システム
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類G01N 23/201 20180101AFI20240416BHJP(測定;試験)
要約【課題】架橋材料の全体的な架橋状態を効率的に正確に把握する架橋材料の架橋状態の評価方法および評価システムを提供する。
【解決手段】試料として膨潤させた網目構造が固定化した架橋材料の超薄切片20を用いて、X線散乱法または中性子散乱法の測定によりその試料の散乱プロファイルデータ30を取得し、取得した散乱プロファイルデータ30に近似する強度曲線40を特定するデータ処理を演算装置3により行って、強度曲線40での一次粒子径Rssを算出し、算出した一次粒子径Rssを指標として用いて架橋状態を評価する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
X線散乱法または中性子散乱法の測定により架橋材料の試料の散乱プロファイルデータを取得し、取得した前記散乱プロファイルデータを用いた前記架橋材料の架橋状態の評価方法において、
前記試料として膨潤させた網目構造が固定化した前記架橋材料の超薄切片を用いて、
前記散乱プロファイルデータに近似する強度曲線を特定するデータ処理を演算装置により行って、前記強度曲線での一次粒子径を算出し、算出した前記一次粒子径を指標として用いて架橋状態を評価する架橋材料の架橋状態の評価方法。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記散乱プロファイルデータに対してUnified-Guinierの式を曲線回帰させて、前記強度曲線を特定する請求項1に記載の架橋材料の架橋状態の評価方法。
【請求項3】
算出した前記一次粒子径と前記架橋材料の伸びとの相関関係を取得しておき、評価対象の架橋材料を前記試料として用いて算出した前記一次粒子径と予め把握している前記相関関係とを用いて、前記評価対象の架橋材料の伸びを推定する請求項1または2に記載の架橋材料の架橋状態の評価方法。
【請求項4】
X線散乱法または中性子散乱法の測定により取得した架橋材料の試料の散乱プロファイルデータと、この散乱プロファイルデータを用いて前記架橋材料の架橋状態を評価する演算装置と、を備える架橋材料の架橋状態の評価システムにおいて、
前記試料は、膨潤させた網目構造が固定化した架橋材料の超薄切片であり、
前記演算装置は、前記散乱プロファイルデータに近似する強度曲線を特定するデータ処理と、前記強度曲線の特定で算出された一次粒子径を指標として用いて架橋状態を評価するデータ処理とを行う構成である架橋材料の架橋状態の評価システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、架橋材料の架橋状態の評価方法および評価システムに関し、より詳しくは、架橋材料の全体的な架橋状態を効率的に正確に把握する架橋材料の架橋状態の評価方法および評価システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
架橋ゴムの網目構造の架橋疎密を評価する方法として、異なる膨潤度に膨潤させた架橋ゴムを測定材料として用いて、小角X線散乱法または小角中性子散乱法により架橋ゴムの架橋疎密を評価する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、溶媒を用いて膨潤させた架橋ゴムを測定材料として用いているため、溶媒が経時的に揮発することに伴って膨潤させた網目の大きさ、形状が変化する。また、膨潤度の度合いに応じて測定材料ごとにその厚さが変化する。これに伴い、特許文献1に記載の方法では、架橋状態を安定して正確に把握するには不利になる。それ故、架橋材料の全体的な架橋状態を効率的に正確に把握するには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6367758号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、架橋材料の全体的な架橋状態を効率的に正確に把握する架橋材料の架橋状態の評価方法および評価システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成する本発明の架橋材料の架橋状態の評価方法は、X線散乱法または中性子散乱法の測定により架橋材料の試料の散乱プロファイルデータを取得し、取得した前記散乱プロファイルデータを用いた前記架橋材料の架橋状態の評価方法において、前記試料として膨潤させた網目構造が固定化した前記架橋材料の超薄切片を用いて、前記散乱プロファイルデータに近似する強度曲線を特定するデータ処理を演算装置により行って、前記強度曲線での一次粒子径を算出し、算出した前記一次粒子径を指標として用いて架橋状態を評価することを特徴とする。
【0007】
上記の目的を達成する本発明の架橋材料の架橋状態の評価システムは、X線散乱法または中性子散乱法の測定により取得した架橋材料の試料の散乱プロファイルデータと、この散乱プロファイルデータを用いて前記架橋材料の架橋状態を評価する演算装置と、を備える架橋材料の架橋状態の評価システムにおいて、前記試料は、膨潤させた網目構造が固定化した架橋材料の超薄切片であり、前記演算装置は、前記散乱プロファイルデータに近似する強度曲線を特定するデータ処理と、前記強度曲線の特定で算出された一次粒子径を指標として用いて架橋状態を評価するデータ処理とを行う構成であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、架橋材料における凝集塊最小単位の大きさを示す一次粒子径を指標として使用する。この一次粒子径の大きさは、架橋材料の分子の凝集状態(架橋状態)を意味しているので、一次粒子径を指標にすることで架橋状態を正確に把握できる。
【0009】
また、膨潤させた網目構造が固定化した架橋材料の超薄切片を測定の試料として用いるため、膨潤させた網目構造が経時的には実質的に変化しない。また、試料ごとの厚さを統一することが可能になる。それ故、架橋状態を安定して正確に把握するには有利になる。
【0010】
加えて、X線散乱法または中性子散乱法の測定では、電子顕微鏡を用いた測定に比して広い範囲を一度に測定できる。そのため、網目構造にバラつきがあっても、そのバラつきに起因して架橋状態が偏って観測されることを回避し易くなる。その結果、架橋材料の全体的な架橋状態を効率的に正確に把握するには有利になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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