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公開番号
2024043805
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-04-02
出願番号
2022149001
出願日
2022-09-20
発明の名称
半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法
出願人
東ソー株式会社
,
学校法人 名城大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
33/04 20100101AFI20240326BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】Mgを高濃度に含む該p+GaN層の高抵抗化を防止でき、駆動電圧が低減された半導体発光素子を提供する。
【解決手段】GaN基板110上の半導体発光素子100であって、ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層131上に、発光層132、p型GaN層133、トンネル接合層134、及び第2のn型GaN層140が、この順で積層しており、第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、トンネル接合層は、p+型GaN層135上にn+型GaN層136が積層した積層体からなり、n+型GaN層は、n+型GaNスパッタ膜であり、第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる、半導体発光素子である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
GaN基板、第1のn型GaN層、発光層、p型GaN層、トンネル接合層、及び第2のn型GaN層を有する半導体発光素子であって、
前記第1のn型GaN層は、ナノワイヤ構造からなり、
前記ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層上に、前記発光層、前記p型GaN層、前記トンネル接合層、及び前記第2のn型GaN層が、この順で積層しており、
前記第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、
前記発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、
前記p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、
前記トンネル接合層は、p+型GaN層上にn+型GaN層が積層した積層体からなり、
前記n+型GaN層は、n+型GaNスパッタ膜であり、
前記第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる、半導体発光素子。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記トンネル接合層において、前記p+型GaN層は、高濃度Mg含有GaN層であり、前記n+型GaN層は、高濃度Si含有GaN層である、請求項1に記載の半導体発光素子。
【請求項3】
前記発光層は、InGaN層とGaN層とからなる層が5層積層された積層体からなる、請求項1に記載の半導体発光素子。
【請求項4】
ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層上に、発光層、p型GaN層、トンネル接合層を形成するためのp+型GaN層をこの順で、MOVPE法により積層する工程と、
前記p+型GaN層上に、スパッタ法によりトンネル接合層を形成するためのn+型GaN層を積層し、n+GaNスパッタ膜を形成する工程と、
前記n+型GaNスパッタ膜上に第2のn型GaN層を、MOVPE法またはスパッタ法により積層する工程と、を含む半導体発光素子の製造方法であって、
前記第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、
前記発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、
前記p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、
前記第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる、半導体発光素子の製造方法。
【請求項5】
GaN基板上に、誘電体からなり複数の開口部を有したマスクを形成する第1工程と、
前記第1工程後、前記開口部にナノワイヤ構造の第1のn型GaN層を、有機金属化合物気相成長法(MOVPE法)により選択成長させる第2工程と、
前記第2工程後、前記ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層上に、発光層、p型GaN層、トンネル接合層を形成するためのp+型GaN層をこの順で、MOVPE法により積層する第3工程と、
前記第3工程後、前記p型GaN層および前記p+型GaN層の活性化アニールを行う第4工程と、
前記第4工程後、前記p+型GaN層上に、スパッタ法によりトンネル接合層を形成するためのn+型GaN層を積層し、n+GaNスパッタ膜を形成する第5工程と、
前記第5工程後、前記n+型GaNスパッタ膜上に第2のn型GaN層を、MOVPE法またはスパッタ法により積層する第6工程と、を含む半導体発光素子の製造方法であって、
前記第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、
前記発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、
前記p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、
前記第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる、請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項6】
前記p+型GaN層は、高濃度Mg含有GaN層であり、前記n+型GaN層は、高濃度Si含有GaN層である、請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体発光素子および半導体発光素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【背景技術】
【0002】
柱状のGaNナノワイヤに対して、そのナノワイヤを覆うように活性層を形成した半導体発光素子、具体的な構造として、柱状のGaNナノワイヤに対して、GaInN系量子殻層、p-GaN殻層、p+GaN層、及びn+GaN層を積層させたコアシェル型構造の半導体発光素子、が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
ところで、ナノワイヤの周囲を活性層が覆うコアシェル型の半導体素子の製造方法として、従来より有機金属化合物気相成長法(以下、MOVPE法、またはMOCVD法ともいう)が用いられている。
例えば、GaNナノワイヤをMOVPE法により成長させ、該GaNナノワイヤの外周にGaInN/GaN-MQS及びp型GaN殻をMOVPE法を用いて積層させたことが開示されている(例えば、非特許文献2参照)。
また例えば、Mgを高濃度に含むp層とSiを高濃度に含むn層とを積層させてなるトンネル接合層をMOVPE法を用いて作製したことが開示されている(例えば、非特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
上山智、外3名、“量子殻特異構造の作製と光デバイス応用”、2021年3月18日、第68回応用物理学会春季学術講演会、講演予稿集、(2021オンライン開催) 18p-Z04-3
上山智、外3名、“GaN系量子殻構造の成長と光学特性評価”、日本結晶成長学会誌、Vol.45、No.1 (2018) 45-1-06
竹内哲也、“低抵抗・低コストGaNトンネル接合を実現~高効率GaNレーザー実現のための基板技術のひとつを確立~”、2018年5月1日、名城大学プレスリリース、https://www.meijo-u.ac.jp/news/detail_16299.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、上記ナノワイヤの周囲を活性層が覆うコアシェル型の半導体素子、つまり、柱状のナノワイヤ構造のn型GaN層に対して、InGaN層を含む発光層、p型GaN層、トンネル接合層を形成するためのp+GaN層、及びトンネル接合層を形成するためのn+GaN層を積層させたコアシェル型構造の半導体発光素子に対し、さらなる改良を進めていたところ、このようなコアシェル型構造の半導体発光素子において、MOVPE法を用いて、トンネル接合層を形成するためにMgを高濃度に含むp+GaN層とSiを高濃度に含むn+GaN層からなる積層体を作製すると、以下の課題が生じることがわかった。
すなわち、MOVPE法を用いて、p型GaN層上にMgを高濃度に含むp+GaN層を積層させた後、該Mgを高濃度に含むp+GaN層上にSiを高濃度に含むn+GaN層を積層させると、該n+GaN層の成膜中に生成する水素によって、下層の該p+GaN層が高抵抗化し、駆動電圧の高い半導体発光素子となってしまう。
そこで、本開示の目的は、柱状のナノワイヤ構造のn型GaN層に対して、InGaN層を含む発光層、p型GaN層、p+GaN層とn+GaN層からなるトンネル接合層を積層させたコアシェル型構造の半導体発光素子において、Mgを高濃度に含む該p+GaN層の高抵抗化を防止でき、駆動電圧が低減された半導体発光素子及びその製造方法の少なくともいずれかを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、柱状のナノワイヤ構造のn型GaN層に対して、InGaN層を含む発光層、p型GaN層、p+GaN層とn+GaN層からなるトンネル接合層を積層させたコアシェル型構造の半導体発光素子において、トンネル接合層を形成するための該n+型GaN層をスパッタ法で作製し、トンネル接合層を形成するための該p+GaN層上にn+型GaNスパッタ膜が積層された半導体発光素子とすることで、上記課題を解決できる半導体発光素子が得ることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は特許請求の範囲の記載のとおりであり、また、本開示は以下の形態を包含するものである。
[1] GaN基板、第1のn型GaN層、発光層、p型GaN層、トンネル接合層、及び第2のn型GaN層を有する半導体発光素子であって、
前記第1のn型GaN層は、ナノワイヤ構造からなり、
前記ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層上に、前記発光層、前記p型GaN層、前記トンネル接合層、及び前記第2のn型GaN層が、この順で積層しており、
前記第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、
前記発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、
前記p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、
前記トンネル接合層は、p+型GaN層上にn+型GaN層が積層した積層体からなり、
前記n+型GaN層は、n+型GaNスパッタ膜であり、
前記第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる、半導体発光素子。
[2] 前記トンネル接合層において、前記p+型GaN層は、高濃度Mg含有GaN層であり、前記n+型GaN層は、高濃度Si含有GaN層である、[1]に記載の半導体発光素子。
[3] 前記発光層は、InGaN層とGaN層とからなる層が5層積層された積層体からなる、[1]または[2]に記載の半導体発光素子。
[4] ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層上に、発光層、p型GaN層、トンネル接合層を形成するためのp+型GaN層をこの順で、MOVPE法により積層する工程と、
前記p+型GaN層上に、スパッタ法によりトンネル接合層を形成するためのn+型GaN層を積層し、n+GaNスパッタ膜を形成する工程と、
前記n+型GaNスパッタ膜上に第2のn型GaN層を、MOVPE法またはスパッタ法により積層する工程と、を含む半導体発光素子の製造方法であって、
前記第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、
前記発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、
前記p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、
前記第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる、半導体発光素子の製造方法。
[5] GaN基板上に、誘電体からなり複数の開口部を有したマスクを形成する第1工程と、
前記第1工程後、前記開口部にナノワイヤ構造の第1のn型GaN層を、有機金属化合物気相成長法(MOVPE法)により選択成長させる第2工程と、
前記第2工程後、前記ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層上に、発光層、p型GaN層、トンネル接合層を形成するためのp+型GaN層をこの順で、MOVPE法により積層する第3工程と、
前記第3工程後、前記p型GaN層および前記p+型GaN層の活性化アニールを行う第4工程と、
前記第4工程後、前記p+型GaN層上に、スパッタ法によりトンネル接合層を形成するためのn+型GaN層を積層し、n+GaNスパッタ膜を形成する第5工程と、
前記第5工程後、前記n+型GaNスパッタ膜上に第2のn型GaN層を、MOVPE法またはスパッタ法により積層する第6工程と、を含む半導体発光素子の製造方法であって、
前記第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、
前記発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、
前記p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、
前記第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる、[4]に記載の半導体発光素子の製造方法。
[6] 前記p+型GaN層は、高濃度Mg含有GaN層であり、前記n+型GaN層は、高濃度Si含有GaN層である、[4]または[5]に記載の半導体発光素子の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、柱状のナノワイヤ構造のn型GaN層に対して、InGaN層を含む発光層、p型GaN層、p+GaN層とn+GaN層からなるトンネル接合層を積層させたコアシェル型構造の半導体発光素子において、Mgを高濃度に含む該p+GaN層の高抵抗化を防止でき、駆動電圧が低減された半導体発光素子及びその製造方法の少なくともいずれかを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示に係る半導体発光素子100の概略構成の一例を示した斜視図である。
図1の半導体発光素子100の断面を示した図である。
本開示に係る半導体発光素子100を構成する柱状半導体130の概略構成の一例を示した図である。
本開示に係る半導体発光素子の製造方法を説明するための図である。
本開示に係る半導体発光素子の製造方法を説明するための図である。
本開示に係る半導体発光素子の製造方法を説明するための図である。
本開示に係る半導体発光素子の製造方法を説明するための図である。
本開示に係る半導体発光素子の製造方法を説明するための図である。
本開示に係る半導体発光素子の実験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(半導体発光素子)
本開示の半導体発光素子は、GaN基板、第1のn型GaN層、発光層、p型GaN層、トンネル接合層、及び第2のn型GaN層を有する。
前記第1のn型GaN層は、ナノワイヤ構造からなり、
前記ナノワイヤ構造の第1のn型GaN層上に、前記発光層、前記p型GaN層、前記トンネル接合層、及び前記第2のn型GaN層が、この順で積層しており、
前記第1のn型GaN層は、Si含有GaN層からなり、
前記発光層は、InGaN層とGaN層とを有する層からなり、
前記p型GaN層は、Mg含有GaN層からなり、
前記トンネル接合層は、p+型GaN層上にn+型GaN層が積層した積層体からなり、
前記n+型GaN層は、n+型GaNスパッタ膜であり、
前記第2のn型GaN層は、Si含有GaN層からなる。
(【0011】以降は省略されています)
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