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公開番号2024038842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022143163
出願日2022-09-08
発明の名称暖機運転システムを備えた工作機械
出願人株式会社FUJI
代理人個人
主分類G05B 19/18 20060101AFI20240313BHJP(制御;調整)
要約【課題】自動で暖機運転を実行するための暖機運転システムを備えた工作機械を提供すること。
【解決手段】作動油の圧力の自動切り換えを可能にした油圧回路を介して所定の動作を実行する油圧駆動機構を備えた油圧駆動装置と、前記油圧駆動装置を含む各構成装置に対する駆動を制御するものであり、駆動開始の際に駆動停止時間が設定時間を超えているか否かの停止時間確認を行い、前記設定時間を超えている場合には作動油を高圧に切り換えて前記油圧駆動機構の動作確認を行い、その動作が異常である場合には前記油圧駆動機構の動作確認を繰り返す制御装置と、を有する暖機運転システムを備えた工作機械。
【選択図】図5


特許請求の範囲【請求項1】
作動油の圧力の自動切り換えを可能にした油圧回路を介して所定の動作を実行する油圧駆動機構を備えた油圧駆動装置と、
前記油圧駆動装置を含む各構成装置に対する駆動を制御するものであり、駆動開始の際に駆動停止時間が設定時間を超えているか否かの停止時間確認を行い、前記設定時間を超えている場合には作動油を高圧に切り換えて前記油圧駆動機構の動作確認を行い、その動作が異常である場合には前記油圧駆動機構の動作確認を繰り返す制御装置と、
を有する暖機運転システムを備えた工作機械。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記油圧駆動機構の動作時間から得られた基準時間を比較情報として記憶し、前記動作確認として駆動開始時における前記油圧駆動機構の動作時間が前記基準時間を超えているか否かについて確認し、当該動作時間が前記基準時間を超えている場合には動作が異常であるとして、前記油圧駆動機構の動作確認を繰り返すようにした請求項1に記載する暖機運転システムを備えた工作機械。
【請求項3】
前記制御装置は、所定の暖機運転時間が設定され、動作の異常が解消されない場合には当該暖機運転時間内において前記動作確認が繰り返されるようにした請求項1または請求項2に記載する暖機運転システムを備えた工作機械。
【請求項4】
前記制御装置は、設定された所定の暖機運転時間内に前記動作確認が繰り返し実行され、動作の異常が解消されない場合には駆動停止が実行され、動作の異常が解消された場合には作動油の圧力を通常の動作圧力に戻す請求項3に記載する暖機運転システムを備えた工作機械。
【請求項5】
前記制御装置は、予め設定された情報取得時刻に従い、前記油圧駆動機構の動作時間から得た基準時間を比較情報として記憶する請求項2に記載する暖機運転システムを備えた工作機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、長時間駆動を停止した後の駆動開始時に自動で暖機運転を実行するための暖機運転システムを備えた工作機械に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
工作機械は、油圧機器を備えた油圧回路を介して動作する駆動機構を有するが、長時間駆動を停止させてしまうと再駆動時に正常に動作しなくなる場合がある。下記特許文献1には、連続加工を行う基板加工機のラインが停滞した後、自動で再起動した際に、基板の加工精度が低下して不良品が発生するのを防止する運転制御方法が開示されている。具体的には、ラインの停滞などにより自動停止したときに停止時間を計時し、その自動停止した後の運転の自動再開の際、計時された時間が許容停止時間を超えているか否かの確認が行われる。そして、計測された時間が許容停止時間を超えていないと判定された場合にはそのまま運転が開始され、その一方で許容停止時間を超えていると判定された場合には、所定時間ないし所定回数の暖機運転が行われる。このように自動で行われる暖機運転は、機械の状態を停滞前の状態に近づけるために行われるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-125905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の暖機運転は、所定時間ないし所定時間の加工回数の正常な動作が行われる場合に効果を発揮するものであって、そもそも駆動機構の動作自体に不具合が生じてしまうことがある。例えば、工作機械を構成するチャック装置や芯出し装置などの油圧で動作する駆動機構は、チャック爪や芯押しシャフトなど油圧を受けて駆動する部分がかたまった状態になってしまい、油圧をかけたとしても動かないことがある。これまでそのような場合には作業者の手作業によって異常復帰が行われていた。つまり作業者によって作動油の圧力が通常運転時の値よりも一時的に高い値に切り換えられ、チャック装置に対するチャック爪の開閉動作や、芯押しシャフトの前進後退動作などが繰り返し行われ、それぞれ動作確認ができたところで油圧が元に戻されていた。こうした異常復帰作業は作業者にとって手間と時間を要するものであった。
【0005】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、自動で暖機運転を実行するための暖機運転システムを備えた工作機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る暖機運転システムを備えた工作機械は、作動油の圧力の自動切り換えを切り換え可能にした油圧回路を介して所定の動作を実行する油圧駆動機構を備えた油圧駆動装置と、前記油圧駆動装置を含む各構成装置に対する駆動を制御するものであり、駆動開始の際に駆動停止時間が設定時間を超えているか否かの停止時間確認を行い、前記設定時間を超えている場合には作動油を高圧に切り換えて前記油圧駆動機構の動作確認を行い、その動作が異常である場合には前記油圧駆動機構の動作確認を繰り返す制御装置と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
前記構成によれば、制御装置における各構成装置の駆動制御によってワーク加工など所定の作業が行われるほか、その構成装置のうち作動油の圧力を切り換え可能にした油圧回路を介して所定の動作を実行する油圧駆動機構を備えた油圧駆動装置に関しては、駆動停止状態から駆動が開始された際、その駆動停止時間が設定時間を超えているか否かの停止時間確認が行われ、設定時間を超えている場合には作動油を高圧に切り換えた油圧駆動機構の動作確認が行われ、その動作が異常であると判定された場合には油圧駆動機構の動作確認が自動で繰り返されるので、作業者にとって手間であった手動による異常復帰作業を省略することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
工作機械の一実施形態を簡易的に示した正面図である。
工作機械の制御システムを示したブロック図である。
主軸チャックを開閉動作させるための油圧回路を示した図である。
自動暖機運転プログラムの駆動停止時処理を示したフローチャート図である。
自動暖機運転プログラムの駆動開始時処理を示したフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る暖機運転システムを備えた工作機械の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施形態の工作機械を簡易的に示した正面図である。この工作機械1は、ベッド3の上に構成装置として主軸装置5とタレット装置6とが搭載された旋盤であり、さらに加工対象となるワークを主軸装置5へと搬送するためのワーク自動搬送装置7が組み付けられている。旋盤である工作機械1の主軸装置5は、その主軸の中心方向がベッド3の長手方向である機体幅方向となるよう配置され、タレット装置6は、主軸方向において主軸装置5と向き合うようにして配置されている。
【0010】
主軸装置5は、ワークを把持する主軸チャック11が回転可能に設けられ、スピンドルモータの駆動によって主軸チャック11に把持されたワークに回転が与えられるようになっている。タレット装置6は、刃物台12に複数の工具が取り付けられ、加工内容に応じた旋回割出しによって特定の工具が選択できるようになっている。そのタレット装置6は、主軸に沿って刃物台12が移動できるようにガイドレール13が設けられ、加工時にはサーボモータの出力をボールネジ機構によって直線運動に変換し、旋回割り出しされた工具が主軸チャック11に把持されたワークに対して移動するよう構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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