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公開番号2024036867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-18
出願番号2022141393
出願日2022-09-06
発明の名称電解液及び電池
出願人株式会社日本触媒
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H01M 10/0568 20100101AFI20240311BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】LiFSI等のスルホニルイミド化合物を含み、かつ、優れた低温インピーダンス特性及び低温放電率と高温時の自己放電抑制とを両立することができる電解液を提供する。
【解決手段】下記式(1);
M1N(R1SO2)(R2SO2)(1)
(式中、M1はアルカリ金属原子を表す。R1及びR2は、同一又は異なって、フッ素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数1~6のフルオロアルキル基を表す。)で表されるスルホニルイミド化合物と、下記式(2);
M2SO4R3 (2)
(式中、M2は、アルカリ金属イオンを表す。R3は、ヘテロ原子を有していてもよい、炭素数1~20の炭化水素基を表す。)で表される化合物と、下記式(3);
M3FSO3 (3)
(式中、M3は、アルカリ金属原子を表す。)で表される化合物とを含むことを特徴とする電解液。
【選択図】なし




特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1);


N(R

SO

)(R

SO

)(1)
(式中、M

はアルカリ金属原子を表す。R

及びR

は、同一又は異なって、フッ素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数1~6のフルオロアルキル基を表す。)で表されるスルホニルイミド化合物と、下記式(2);


SO



(2)
(式中、M

は、アルカリ金属イオンを表す。R

は、ヘテロ原子を有していてもよい、炭素数1~20の炭化水素基を表す。)で表される化合物と、下記式(3);


FSO

(3)
(式中、M

は、アルカリ金属原子を表す。)で表される化合物とを含むことを特徴とする電解液。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記式(2)で表される化合物の含有割合が、電解液100質量%に対して、0.1質量%以上、5.0質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載の電解液。
【請求項3】
前記式(3)で表される化合物の含有割合が、電解液100質量%に対して、0.001質量%以上、5.0質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載の電解液。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の電解液を備えて構成されることを特徴とする電池。
【請求項5】
前記電池は、下記式(3);
LiNi

Co

Mn



(3)
(式中、x、y、zは、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1を満たす数である。)で表される複合金属酸化物及び/又はLiFePO

を含む正極を備えて構成されることを特徴とする請求項4に記載の電池。
【請求項6】
前記電池は、Siを含有する負極活物質を含む負極を備えて構成されることを特徴とする請求項4に記載の電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電解液及び電池に関する。より詳しくは、リチウムイオン電池等の電池用材料として好適に用いることができる電解液、及び、これを用いて構成される電池に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への関心の高まりを背景に、石油や石炭等の化石燃料からのエネルギー資源の転換が進んでおり、それとともに電池の重要性が高まり、需要増大が見込まれるところである。中でも、繰り返し充放電を行うことができる二次電池は、携帯電話やノートパソコン等の電子機器だけでなく、自動車や航空機等、様々な分野においても使用がすすんでおり、各種二次電池や二次電池に用いられる材料について、研究、開発が行われている。特に、容量が大きく、軽量のリチウムイオン電池については、今後の利用の拡大が最も期待される二次電池であり、最も研究、開発が活発に行われている電池である。
【0003】
このような電池の研究、開発において、電池性能を向上させる技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、添加剤として、所定の構造のSO

基含有化合物を含有することを特徴とする非水電解液が開示されている。特許文献2には、非水溶媒、LiPF

及び所定の構造のフルオロスルホン酸塩を含有する非水系電解液であって、非水電解液中の、PF

のモル含有量に対するFSO

のモル含有量の比が、0.001~1.2である非水系電解液が開示されている。
また、電解質に関し、特許文献3には、リチウムビスフルオロスルホニルイミド(LiFSI)等の特定の構造のスルホニルイミド化合物とフッ素を含有する別のアルカリ金属塩とを含む電解質とすることで電池のサイクル特性を向上させる技術が開示され、特許文献4には、電解質とリチウムビスフルオロスルホニルイミド(LiFSI)等の特定の構造のスルホニルイミド化合物とを所定の割合で含み、カーボネート系溶媒を含む電解液とすることで低温環境下におけるイオン伝導度を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2014/163055号
特開2011-187440号公報
特開2013-84591号公報
特開2013-101900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、電池性能を向上させるためにLiFSI等の特定の構造のイミド系アルカリ金属塩(スルホニルイミド化合物)を用いる技術が開示されているが、このようなスルホニルイミド化合物を含む電解液には、低温でのインピーダンス特性や放電率を改善する余地があった。本発明者らは、スルホニルイミド化合物を含む電解液の低温インピーダンス特性及び低温放電率を改善する方法について検討し、該電解液に、所定の構造のフルオロスルホン酸塩を添加することで、低温インピーダンス特性を改善し、低温放電率についてもある程度改善することができたが、これにより、高温時の自己放電が増大するという新たな課題を見いだした。
【0006】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、LiFSI等のスルホニルイミド化合物を含み、かつ、優れた低温インピーダンス特性及び低温放電率と高温時の自己放電抑制とを両立することができる電解液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、LiFSI等のスルホニルイミド化合物及びフルオロスルホン酸塩を含む電解液の高温時の自己放電を抑制する方法について検討し、上記電解液に所定の構造の硫酸塩基含有化合物を添加することにより、優れた低温インピーダンス特性及び低温放電率と高温時の自己放電抑制とを両立することができることを見いだし、本発明に到達したものである。
【0008】
本発明は、以下の電解液等を包含する。
〔1〕下記式(1);


N(R

SO

)(R

SO

)(1)
(式中、M

はアルカリ金属原子を表す。R

及びR

は、同一又は異なって、フッ素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数1~6のフルオロアルキル基を表す。)で表されるスルホニルイミド化合物と、下記式(2);


SO



(2)
(式中、M

は、アルカリ金属イオンを表す。R

は、ヘテロ原子を有していてもよい、炭素数1~20の炭化水素基を表す。)で表される化合物と、下記式(3);


FSO

(3)
(式中、M

は、アルカリ金属原子を表す。)で表される化合物とを含む電解液。
〔2〕上記式(2)で表される化合物の含有割合が、電解液100質量%に対して、0.1質量%以上、5.0質量%未満であることを特徴とする上記〔1〕に記載の電解液。
〔3〕上記式(3)で表される化合物の含有割合が、電解液100質量%に対して、0.001質量%以上、5.0質量%未満であることを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の電解液。
〔4〕上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の電解液を備えて構成されることを特徴とする電池。
〔5〕上記電池は、下記式(3);
LiNi

Co

Mn



(3)
(式中、x、y、zは、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1を満たす数である。)で表される複合金属酸化物及び/又はLiFePO

を含む正極を備えて構成されることを特徴とする上記〔4〕に記載の電池。
〔6〕上記電池は、Siを含有する負極活物質を含む負極を備えて構成されることを特徴とする上記〔4〕又は〔5〕に記載の電池。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電解液は、上述の構成よりなり、優れた低温インピーダンス特性及び低温放電率と高温時の自己放電抑制とを両立することができるため、リチウムイオン電池等の電池用材料等に好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も、本発明の好ましい形態に該当する。
(【0011】以降は省略されています)

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