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公開番号2024035472
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022139946
出願日2022-09-02
発明の名称ボールねじ
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 25/22 20060101AFI20240307BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】エンドキャップ式のボールねじにおいて、エンドキャップの低コスト化を図りつつ、ボールをスムーズに循環移動可能とする。
【解決手段】ナット3が、内周面に雌ねじ溝12が形成されたナット本体4と、ナット本体4の一端及び他端にそれぞれ組み付けられたエンドキャップ5とを有し、エンドキャップ5が、雌ねじ溝12とねじ軸2の雄ねじ溝11とで形成される螺旋状の転走路13と、この転走路13の径方向外側でナット本体を軸方向に貫通する戻し通路14とを接続する接続路15(16)を形成するボールねじ1において、エンドキャップ5は、金属板を素材とする金属部品とされ、ナット本体4により軸方向に弾性的に圧縮された状態でナット本体4に組み付けられている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
複数のボールを介して相対回転するねじ軸及びナットを備え、
前記ナットが、内周面に雌ねじ溝が形成されたナット本体と、該ナット本体の一端及び他端にそれぞれ組み付けられたエンドキャップとを有し、
各エンドキャップが、前記ねじ軸の外周面に形成された雄ねじ溝と前記雌ねじ溝とで画成される螺旋状の転走路と、該転走路の径方向外側で前記ナット本体を軸方向に貫通する戻し通路とを接続する接続路を形成し、
前記ねじ軸と前記ナットの相対回転に伴い、前記転走路、前記戻し通路及び一組の前記接続路を有する一連のボール循環路を複数のボールが循環移動するボールねじにおいて、
前記エンドキャップは、金属板を素材とする金属部品とされ、前記ナット本体により軸方向に弾性的に圧縮された状態で前記ナット本体に組み付けられていることを特徴とするボールねじ。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記エンドキャップは、軸方向のさらなる弾性変形が許容された状態で前記ナット本体に組み付けられている請求項1に記載のボールねじ。
【請求項3】
前記エンドキャップが金属板のプレス成形品である請求項1又は2に記載のボールねじ。
【請求項4】
前記エンドキャップが前記接続路を形成するボール案内溝を有し、該ボール案内溝が絞り成形されている請求項1又は2に記載のボールねじ。
【請求項5】
前記エンドキャップが前記接続路を形成するボール案内溝を有し、該ボール案内溝が曲げ成形されている請求項1又は2に記載のボールねじ。
【請求項6】
前記ねじ軸、前記ナット本体及び前記複数のボールが金属製とされ、前記ボール循環路のうち少なくとも前記転走路にグリースが充填されている請求項1又は2に記載のボールねじ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、複数のボールを介して相対回転するねじ軸及びナットを備え、ナットが、内周面に雌ねじ溝が形成されたナット本体と、ナット本体の一端及び他端にそれぞれ組み付けられた循環部材としてのエンドキャップ(同文献中では「エンドデフレクタ」)と、を備えたボールねじが記載されている。このボールねじにおいては、ねじ軸の外周面に形成された雄ねじ溝とこれに対向する上記雌ねじ溝との間に画成される螺旋状の転走路と、転走路の径方向外側でナット本体を軸方向に貫通する戻し通路と、各エンドキャップに設けられたボール案内溝により形成され、転走路と戻し通路を接続する一組の接続路とで一連のボール循環路が形成される。そして、ねじ軸とナットが相対回転するのに伴い、上記ボール通路内に配された複数のボールが上記ボール循環路を循環移動する。
【0003】
上記のボールねじにおいては、エンドキャップが樹脂製とされ、このエンドキャップに設けられた係止爪をナット本体の雌ねじ溝に係合させる所謂スナップフィットにより、エンドキャップがナット本体に組み付けられている。係る固定方法であれば、ナット本体に対するエンドキャップの組み付けを簡便に実施することができる。なお、ナット本体にエンドキャップを組み付ける際には、併せて、エンドキャップに設けた凹部をナット本体に設けた凸部に嵌合(係合)させるようにしても良い、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5411313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のボールねじのように、樹脂製のエンドキャップをスナップフィットによってナット本体に組み付ける場合には、エンドキャップの係止爪とナット本体のはめあい部にすきまを設けて、ナット本体に組み付けたエンドキャップのガタを許容するのが一般的である。これは、仮に、樹脂製のエンドキャップをスナップフィットによってナット本体に対してガタ無く組み付けた場合には、エンドキャップの一部(特に係止爪)に荷重が作用し続けるため、エンドキャップにクリープが生じて破損等する可能性が高くなるからである。
【0006】
しかしながら、エンドキャップのガタを許容すると、ボールねじの作動時(ねじ軸とナットの相対回転時)にナット本体とエンドキャップの相対的な位置関係に狂いが生じ、ボールがボール循環路をスムーズに循環移動できなくなるおそれがある。ボールがスムーズに循環移動できないと、ボールねじの作動トルクが増加する、ボールの循環移動に伴って異音や振動が発生する、などといった問題が生じ易くなる。
【0007】
また、係る作動性等の問題とは別に、複雑な凹凸形状をなした特許文献1のエンドキャップを樹脂で射出成形する場合には、成形金型及びその駆動機構の複雑化に起因した部品コストの増加が懸念される。
【0008】
以上のような懸念事項に鑑み、本発明は、いわゆるエンドキャップ式のボールねじにおいて、エンドキャップの低コスト化を図りつつ、ボールをスムーズに循環移動可能として所望の作動性を安定的に発揮可能とすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために創案された本発明は、複数のボールを介して相対回転するねじ軸及びナットを備え、ナットが、内周面に雌ねじ溝が形成されたナット本体と、ナット本体の一端及び他端にそれぞれ組み付けられたエンドキャップとを有し、各エンドキャップが、ねじ軸の外周面に形成された雄ねじ溝と上記雌ねじ溝とで形成される螺旋状の転走路と、この転走路の径方向外側でナット本体を軸方向に貫通する戻し通路とを接続する接続路を形成し、ねじ軸とナットの相対回転に伴い、転走路、戻し通路及び一組の接続路を有する一連のボール循環路を複数のボールが循環移動するボールねじにおいて、各エンドキャップは、金属板を素材とする金属部品とされ、ナット本体により軸方向に弾性的に圧縮された状態でナット本体に組み付けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るボールねじにおいては、エンドキャップが金属板を素材とする金属部品とされる。すなわち、エンドキャップは、例えば、金属板にプレス加工を施すことで所定形状に成形されたプレス成形品、あるいはレーザ加工(レーザ切断)やプレス加工を経て所定形状に仕上げられた金属部品とすることができる。このようにすれば、所定形状のエンドキャップを低コストに量産できることに加え、ナット本体への組み付けに伴ってエンドキャップに応力が連続的に負荷されてもエンドキャップにクリープが発生するのを防止することができる。従って、時間経過に伴って、ナット本体に対するエンドキャップの組み付け状態が変化(組み付け精度が低下)するのを可及的に防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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