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公開番号2024019771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-14
出願番号2022122433
出願日2022-08-01
発明の名称ダスト処理設備
出願人中外炉工業株式会社
代理人個人
主分類F27D 17/00 20060101AFI20240206BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】 亜鉛を含むダストをロータリーキルン内において加熱して、ダストに含まれる亜鉛をガス化させて回収するにあたり、ダストから発生した可燃ガスを、大型設備を使わずに簡単に除去させて、亜鉛を簡単かつ低コストで回収できるようにする。
【解決手段】 亜鉛を含むダストDを回転するロータリーキルン10内で間接加熱させてダストに含まれる亜鉛をガス化させ、ガス化された亜鉛を含む処理ガスGを吸引管30により吸引してロータリーキルンの外部に導き、ガス化された亜鉛を冷却させて亜鉛回収装置において粗酸化亜鉛の状態で回収すると共に、ロータリーキルンの排出側の部分に助燃性気体を吹き込むようにした。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転する筒状になったロータリーキルンの外周側に加熱装置を設け、前記のロータリーキルンの装入側から亜鉛を含むダストをロータリーキルン内に装入させて前記の加熱装置により間接加熱させ、前記のダストに含まれる亜鉛をガス化させてロータリーキルン内から回収すると共に、加熱処理されたダストの残渣をロータリーキルンの排出側における排出口から残渣回収部に排出させるダスト処理設備において、前記のロータリーキルンの排出側にロータリーキルン内においてガス化された亜鉛を吸引口から吸引してロータリーキルンの外部に導く吸引管を設け、前記の吸引管によりロータリーキルンの外部に導かれたガス化された亜鉛を冷却させて亜鉛回収装置に導き、ガス化された亜鉛を前記の亜鉛回収装置において回収すると共に、前記のロータリーキルンの排出側の部分に助燃性気体を吹き込むことを特徴とするダスト処理設備。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
請求項1に記載したダスト処理設備において、前記のロータリーキルンの排出側の部分に吹き込まれた助燃性気体が、前記の吸引管の外周側を通して吸引管の吸引口に導かれ、ロータリーキルン内で加熱処理されたダストから発生した可燃性ガスが、前記の助燃性気体と前記の吸引管の吸引口近傍で混合されて燃焼されることを特徴とするダスト処理設備。
【請求項3】
請求項1に記載したダスト処理設備において、前記の吸引管によりロータリーキルンの外部に導かれたガス化された亜鉛を冷却させるにあたり、前記の吸引管内に冷却用気体を供給して、ガス化された亜鉛を冷却させることを特徴とするダスト処理設備。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1項に記載したダスト処理設備において、前記の吸引管の内周面に付着した付着物を除去する付着物除去装置を設けたことを特徴とするダスト処理設備。
【請求項5】
請求項4に記載したダスト処理設備において、前記の付着物除去装置として、前記の吸引管の内周面に接触する掻き取り板を吸引管の内部でスライドさせて、吸引管の内周面に付着した付着物を除去するスライド式の付着物除去装置を設けたことを特徴とするダスト処理設備。
【請求項6】
請求項4に記載したダスト処理設備において、前記の付着物除去装置として、前記の吸引管の内周面に接触して回転して、吸引管の内周面に付着した付着物を除去する回転式の付着物除去装置を設けたことを特徴とするダスト処理設備。
【請求項7】
請求項4に記載したダスト処理設備において、前記の付着物除去装置として、前記の吸引管に振動を与えて、吸引管の内周面に付着した付着物を除去する振動式の付着物除去装置を設けたことを特徴とするダスト処理設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電炉製鋼ダスト等の亜鉛を含むダストを処理して、ダストに含まれる亜鉛をガス化させて回収するダスト処理設備に関するものである。特に、亜鉛を含むダストをロータリーキルン内において加熱して、ダストに含まれる亜鉛をガス化させて回収するにあたり、ダストを加熱させて処理する際に発生した可燃ガスを燃焼させて除去させるために、燃焼装置を別に設ける必要がなく、発生した可燃ガスを簡単に燃焼させて除去させ、設備を大型化させずに、ダストに含まれる亜鉛を簡単かつ低コストで回収できるようにした点に特徴を有するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、電炉製鋼ダスト等の亜鉛を含むダストを加熱処理して、ダストに含まれる亜鉛をガス化させて回収することが行われている。
【0003】
そして、このように亜鉛を含むダストを加熱処理して、ダストに含まれる亜鉛をガス化させて回収するにあたり、特許文献1に示されるものにおいては、製鉄所で発生する亜鉛含有ダストを溶解炉で溶融し溶銑を得るとともに、発生する溶解炉出側ダストを水洗した後、還元剤のコークスと共にロータリーキルン内に装入し、907~1023℃の温度域で還元焙焼させて亜鉛をガス化させ、ガス化された亜鉛をロータリーキルン内から取り出し、ロータリーキルン内に残った残渣を、ロータリーキルン内から取り出して溶解炉に返送して再溶融するようにしたものが提案されている。
【0004】
また、特許文献2、3に示されるように、ロータリーキルン内でガス化された亜鉛を冷却させて凝結させ、バグフィルター等の回収装置によって粗酸化亜鉛として回収して、リサイクルすることが行われている。
【0005】
ここで、特許文献1~3に示されるように、亜鉛を含む溶解炉出側ダストをペレット化させ、907~1023℃の温度域で還元焙焼して亜鉛をガス化させるようにした場合、ガス化された亜鉛の他に、水素ガスや一酸化酸素ガス等の可燃性ガスが発生し、このように可燃性ガスを含んだ状態でガス化された亜鉛を冷却させて粗酸化亜鉛として回収するようにした場合、前記の可燃性ガスが爆発するなどの危険があった。
【0006】
このため、従来においては、ロータリーキルン内から取り出したガス化された亜鉛に含まれる可燃性ガスを燃焼装置において燃焼させた後、燃焼させた後のガスを冷却装置により冷却し、このように冷却させたガスをバグフィルター等の回収装置によって粗酸化亜鉛として回収するようにしており、燃焼装置や冷却装置を別に設けることが必要になり、設備が大型化して、設備コストが高くつき、ダストに含まれる亜鉛を簡単かつ低コストで回収することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-241574号公報
特開2006-328451号公報
特開平10-339417号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、電炉製鋼ダスト等の亜鉛を含むダストを処理して、ダストに含まれる亜鉛をガス化させて回収するダスト処理設備における前記のような問題を解決することを課題とするものである。
【0009】
特に、本発明においては、亜鉛を含むダストをロータリーキルン内において加熱して、ダストに含まれる亜鉛をガス化させて回収するにあたり、ダストを加熱させて処理する際に発生した可燃ガスを燃焼させて除去させるために、燃焼装置を別に設ける必要がなく、発生した可燃ガスを簡単に燃焼させて除去させ、設備を大型化させずに、ダストに含まれる亜鉛を簡単かつ低コストで回収できるようにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明におけるダスト処理設備においては、前記のような課題を解決するために、回転する筒状になったロータリーキルンの外周側に加熱装置を設け、前記のロータリーキルンの装入側から亜鉛を含むダストをロータリーキルン内に装入させて前記の加熱装置により間接加熱させ、前記のダストに含まれる亜鉛をガス化させてロータリーキルン内から回収すると共に、加熱処理されたダストの残渣をロータリーキルンの排出側における排出口から残渣回収部に排出させるダスト処理設備において、前記のロータリーキルンの排出側にロータリーキルン内においてガス化された亜鉛を吸引口から吸引してロータリーキルンの外部に導く吸引管を設け、前記の吸引管によりロータリーキルンの外部に導かれたガス化された亜鉛を冷却させて亜鉛回収装置に導き、ガス化された亜鉛を前記の亜鉛回収装置において回収すると共に、前記のロータリーキルンの排出側の部分に助燃性気体を吹き込むようにした。ここで、前記の助燃性気体としては、空気を用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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