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公開番号2024035715
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022140352
出願日2022-09-02
発明の名称工業炉の加熱構造
出願人三建産業株式会社
代理人個人,個人
主分類F27D 7/02 20060101AFI20240307BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】加熱効率に優れ、ファンの寿命も長い工業炉の加熱構造を提供する。
【解決手段】排気通路51に設けられるとともにエアブロア60から送風される常温空気がエアヒータ11とバーナ21に到達する前に取り込まれ、炉体10からの排熱によって常温空気を予熱するレキュペレータ50を備え、低出力時には第一開閉弁12を開放しかつ第二開閉弁22及び第三開閉弁25を閉じてエアヒータ11から送風される空気で被加熱材Tを加熱し、高出力時には第一開閉弁12,第二開閉弁22及び第三開閉弁25を開放してバーナ21による加熱を追加した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炉体の内部に空気を循環させて被加熱材を加熱処理する工業炉であって、
前記炉体の側面外部に設けられ、前記空気を加熱して前記炉体の内部に送風するエアヒータと、
前記炉体の側面に設けられ、前記空気を加熱するバーナと、
常温空気を取り込み前記エアヒータと前記バーナに送風するエアブロアと、
前記炉体の外部に設けられた排気搭と前記炉体を接続する排気通路と、
前記排気通路に設けられるとともに前記エアブロアから送風される常温空気が前記エアヒータと前記バーナに到達する前に取り込まれ、前記炉体からの排熱によって前記常温空気を予熱するレキュペレータと、
前記レキュペレータと前記エアヒータとの間に設けられた第一開閉弁と、
前記レキュペレータと前記バーナとの間に設けられた第二開閉弁と、
前記バーナにガス燃料が送られる経路に設けられた第三開閉弁と、を備え、
低出力時には前記第一開閉弁を開放しかつ前記第二開閉弁及び前記第三開閉弁を閉じて前記エアヒータから送風される空気で前記被加熱材を加熱し、高出力時には前記第一開閉弁,前記第二開閉弁及び前記第三開閉弁を開放して前記バーナによる加熱を追加したことを特徴とする工業炉の加熱構造。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
炉体の内部に空気を循環させて被加熱材を加熱処理する工業炉であって、
前記炉体の側面外部に設けられ、前記空気を加熱して前記炉体の内部に送風するエアヒータと、
常温空気を取り込み前記エアヒータと前記バーナに送風するエアブロアと、
前記炉体の外部に設けられた排気搭と前記炉体を接続する排気通路と、
前記排気通路に設けられるとともに前記エアブロアから送風される常温空気が前記エアヒータに到達する前に取り込まれ、前記炉体からの排熱によって前記常温空気を予熱するレキュペレータと、を備えることを特徴とする工業炉の加熱構造。
【請求項3】
前記炉内の温度を計測する温度計と、前記温度計の温度を目標設定値に近づけるように前記エアヒータを制御する温度調節器を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の工業炉の加熱構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属や非鉄金属を加熱処理するために使用される工業炉の加熱構造に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
金属や非鉄金属を加熱処理する炉として、電気を熱源として利用した電気炉が存在する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示す電気炉は、炉体の外部に冷却ファンを設け、この冷却ファンに、外気を炉体の内部に供給して炉体内部の加熱空気を外部に放散させるという冷却機能を持たせている。
【0003】
また、こうした従来の電気炉としては、例えば、図4と図5に示すものが知られている。図4に示す電気炉は、炉体30の内部の左右それぞれに金属ヒータ31を設けるとともに、炉体30の上部中央に回転ファン32を設け、これらの金属ヒータ31で炉体30の内部の空気を加熱し、回転ファン32でその加熱した空気を対流させることによって被加熱材Tを加熱している。
【0004】
また、図5に示す電気炉は、炉体40の外部にエアヒータ41を取付け、外部の空気をそのエアヒータ41を通して加熱して炉体40の内部に取り入れ、その加熱した空気で被加熱材Tを加熱している。なお、加熱された空気は、炉体40の外部に排出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-137781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および図4と図5に示す従来技術の電気炉は、いずれも電気を加熱源として利用しているので、カーボンニュートラルの観点から極めて好ましい。
【0007】
しかしながら、これら電気炉のいずれにも加熱効率のさらなる向上が求められる。すなわち、特許文献1に示す電気炉は、冷却ファンによる冷却機能を持たせているので、自ずと加熱効率が低下する。
【0008】
また、図4に示す電気炉は、炉体30の内部の左右に設けた金属ヒータ31で炉体30の内部の空気を加熱し、それを回転ファン32で対流させるので、加熱された空気の攪拌効果が十分とはいえず、加熱効率に課題が残る。また、被加熱材Tには加熱された空気が常に一定の方向から作用することからも加熱効率に問題がある。これらは、特に、被加熱材Tの形状が複雑な場合に顕著である。
【0009】
また、この電気炉における回転ファン32は、高温である炉体30の内部に設けられているので、変形やインペラバランスの崩れによる振動などの損傷が発生し易く、その寿命が短いといった問題もある。
【0010】
また、図5に示す電気炉は、炉体40の外部の空気(すなわち常温の空気)をエアヒータ41で加熱し、その加熱した空気を被加熱材Tに作用させた後、排気するので、常に常温の空気を必要な高温まで加熱する必要がある。したがって、エネルギーの損失が大きく、加熱効率が低い。
(【0011】以降は省略されています)

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