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公開番号2024105749
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2023006630
出願日2023-01-19
発明の名称坩堝炉
出願人日本坩堝株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類F27B 14/06 20060101AFI20240731BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】坩堝台に対する下部電極部の接点部分の変形を抑制することができる坩堝炉を提供する。
【解決手段】坩堝炉1は、通電により発熱する坩堝2と、坩堝2を支持し、坩堝2に電気的に接続された坩堝台3と、坩堝2の外側面を被覆する断熱材6と、坩堝2の上部に電気的に接続された上部電極部51と、坩堝台3に電気的に接続された下部電極部55と、坩堝台3と下部電極部55との接続部分を冷却する下部冷却部71と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
通電により発熱する坩堝と、
前記坩堝を支持し、前記坩堝に電気的に接続された坩堝台と、
前記坩堝の外側面を被覆する断熱材と、
前記坩堝の上部に電気的に接続された上部電極部と、
前記坩堝台に電気的に接続された下部電極部と、
前記坩堝台と前記下部電極部との接続部分を冷却する下部冷却部と、
を備える、
坩堝炉。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記下部冷却部は、前記断熱材が前記接続部分を覆っていない部分を含む、
請求項1記載の坩堝炉。
【請求項3】
前記断熱材を収容する枠体を更に備え、
前記枠体は、前記断熱材を下から支える底板を有し、
前記底板は、前記接続部分よりも上方に位置している、
請求項2記載の坩堝炉。
【請求項4】
前記枠体は、前記断熱材の外周部を囲む外側板を有し、
前記下部冷却部は、
前記外側板に形成された空気取り込み口と、
前記底板の下方の空間で構成され、前記空気取り込み口に通じ、かつ前記接続部分が配置された空気流路と、
を有する、
請求項3記載の坩堝炉。
【請求項5】
前記下部冷却部は、
前記下部電極部と前記坩堝台との接続部分に設けられた流体流路と、
前記流体流路に気体を送る送風装置と、
を有する、
請求項1に記載の坩堝炉。
【請求項6】
前記上部電極部は、導電性パッキンを介して、前記坩堝の上端部に接続されている、
請求項1~5のいずれか一項に記載の坩堝炉。
【請求項7】
前記上部電極部を冷却する上部冷却部を更に備える、
請求項6に記載の坩堝炉。
【請求項8】
前記上部冷却部は、前記上部電極部を空冷によって冷却するように構成されている、
請求項7記載の坩堝炉。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、坩堝炉に関し、より詳細には、通電により発熱する坩堝を有する坩堝炉に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の坩堝炉が記載されている。特許文献1記載の坩堝炉は、通電により発熱する坩堝と、坩堝を支持する坩堝台と、坩堝台に電気接続された電極(下部電極)と、坩堝の上部に電気接続された電極(上部電極)と、を備える。坩堝は、下部電極と上部電極との間に電圧を印加することで発熱し、これにより、坩堝内の金属を溶融したり、溶融した金属を保持したりすることができる。
【0003】
温度低下を抑制するために、坩堝は断熱材によって被覆されている。具体的には、断熱材は、坩堝、坩堝台及び下部電極をまとめて覆っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
意匠登録第1660739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1記載の坩堝炉では、断熱材によって坩堝、坩堝台及び下部電極がまとめて覆われているため、坩堝の熱によって坩堝台と下部電極との接続部分が高温になる可能性がある。坩堝台と下部電極との接続部分が高温になると、下部電極における坩堝台との接点部分が変形したり、劣化したりすることがあり、この場合、通電不良が生じる可能性がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、坩堝台に対する下部電極部の接点部分の変形を抑制することができる坩堝炉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る一態様の坩堝炉は、通電により発熱する坩堝と、前記坩堝を支持し、前記坩堝に電気的に接続された坩堝台と、前記坩堝の外側面を被覆する断熱材と、前記坩堝の上部に電気的に接続された上部電極部と、前記坩堝台に電気的に接続された下部電極部と、前記坩堝台と前記下部電極部との接続部分を冷却する下部冷却部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る上記態様の坩堝炉は、坩堝の熱によって起こり得る坩堝台に対する下部電極部の接点部分の温度上昇を効果的に抑制することができ、下部電極部の変形を抑制することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る坩堝炉の鉛直面での断面図である。
図2は、同上の坩堝炉の分解斜視図である。
図3は、図1におけるA部分拡大図である。
図4は、同上の坩堝炉における上部電極部の周辺の拡大斜視図である。
図5は、変形例に係る坩堝炉における上部冷却部の変形例を示す平面図である。
図6は、実施形態に係る坩堝炉において、流体流路及び第1の電極を下方から見た底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
(1)全体
以下、本実施形態に係る坩堝炉1について、添付図面を参照して説明する。坩堝炉1は、金属を溶融させると共に、溶融した金属(以下、「溶融金属」という場合がある)を保持する炉である。本実施形態に係る坩堝炉1は、坩堝2に対して電圧を印加することにより、坩堝2を発熱させ、これによって、金属を溶解・保持する電気炉である。坩堝炉1によって溶融される金属としては、特に制限はなく、例えばアルミニウム、銅、銅合金、亜鉛等が挙げられる。坩堝炉1は、図1に示すように、坩堝2と、坩堝台3と、枠体4と、電極部5と、断熱材6と、冷却部7と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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