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公開番号2025034086
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140251
出願日2023-08-30
発明の名称工業炉循環ファン
出願人足立機工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F27D 7/04 20060101AFI20250306BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】熱処理空間が1000℃以上であっても効果的に回転軸を支持するラジアル軸受を冷却することができる工業炉循環ファンを提供する。
【解決手段】工業炉循環ファン10は、1000℃以上の熱処理空間Rhの内部で回転して気流を形成するインペラ14と、インペラ14に一端が接続され、駆動部によって軸線C1回りに回転させられる回転軸12と、回転軸12を支持する第1ラジアル軸受41と、第1ラジアル軸受41とインペラ14との間を仕切る断熱層17と、断熱層17と第1ラジアル軸受41との間に位置し、回転軸12と共に回転する第1放熱フィン43と、を備え、第1放熱フィン43は、半径方向に延在する複数の羽根43bと、隣り合う羽根43bの間を接続する板体43aとを備えている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
1000℃以上の熱処理空間の内部で回転して気流を形成するインペラと、
前記インペラに一端が接続され、駆動部によって軸線回りに回転させられる回転軸と、
前記回転軸を支持する第1ラジアル軸受と、
前記第1ラジアル軸受と前記インペラとの間を仕切る断熱壁部と、
前記断熱壁部と前記第1ラジアル軸受との間に位置し、前記回転軸と共に回転する第1放熱フィンと、
を備え、
前記第1放熱フィンは、半径方向に延在する複数の羽根と、隣り合う該羽根の間を接続する板体とを備えている工業炉循環ファン。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記第1放熱フィンの前記板体は、前記軸線に直交する方向に延在する円板とされ、
前記第1放熱フィンの前記羽根は、前記円板の一面に立設するように設けられている請求項1に記載の工業炉循環ファン。
【請求項3】
前記第1放熱フィン及び前記第1ラジアル軸受を収容する冷却空間が前記断熱壁部によって仕切られた状態で形成され、
前記冷却空間には、外気が流通可能な開口部が、前記第1放熱フィンを挟んで前記断熱壁部の反対側に位置するように形成され、
前記第1放熱フィンは、前記円板が前記断熱壁部側に位置し、かつ、前記羽根が前記開口部側に位置するように設けられている請求項2に記載の工業炉循環ファン。
【請求項4】
前記冷却空間は、外周が前記軸線を中心とする円筒面とされた円筒形状とされている請求項3に記載の工業炉循環ファン。
【請求項5】
前記第1ラジアル軸受と前記駆動部との間に、該第1ラジアル軸受側から順に、前記回転軸と共に回転する第2放熱フィンと、前記回転軸を支持する第2ラジアル軸受と、が設けられている請求項1に記載の工業炉循環ファン。
【請求項6】
前記第1放熱フィンは、前記第2放熱フィンよりも外径が大きい請求項5に記載の工業炉循環ファン。
【請求項7】
前記第1放熱フィンは、前記回転軸の外周側からアクセスして組み立て可能に複数の分割体によって構成されている請求項1に記載の工業炉循環ファン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、工業炉の熱処理空間の内部の気流の循環に用いて好適な工業炉循環ファンに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
熱処理空間で各種製品の熱処理を行う工業炉には、炉内の温度を均一にするために、炉内に配置されたインペラによって気流を形成する工業炉循環ファンが設けられている。
【0003】
工業炉循環ファンは、インペラを先端で支持する回転軸を回転支持するラジアル軸受を備えており、このラジアル軸受を高熱から保護することが重要となる。特許文献1には、ラジアル軸受を冷却する構造として、空冷式が採用されている(特許文献1参照)。空冷式は、水冷式に比べて水設備が不要でメンテナンスが容易という点で有利である。
【0004】
特許文献1では、回転軸に取り付けたプロペラ形状の回転翼によって気流を発生させてラジアル軸受を冷却する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-229878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、炉内温度が900℃~1000℃とされているが、炉内温度が1000℃以上となった場合には更なる冷却が必要とされる。特許文献1では、プロペラファンによって形成された気流によってラジアル軸受を冷却する構成とされているが、炉内温度が1000℃以上となった場合にはプロペラファンによって形成された気流による冷却だけでは冷却能力に限界がある。特に、特許文献1ではラジアル軸受の内輪が回転軸に接触している構成となっているため、回転軸を介してインペラから熱伝導によって高温の熱が伝わり、ラジアル軸受が損傷するおそれがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、熱処理空間が1000℃以上であっても効果的に回転軸を支持するラジアル軸受を冷却することができる工業炉循環ファンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンは、1000℃以上の熱処理空間の内部で回転して気流を形成するインペラと、前記インペラに一端が接続され、駆動部によって軸線回りに回転させられる回転軸と、前記回転軸を支持する第1ラジアル軸受と、前記第1ラジアル軸受と前記インペラとの間を仕切る断熱壁部と、前記断熱壁部と前記第1ラジアル軸受との間に位置し、前記回転軸と共に回転する第1放熱フィンと、を備え、前記第1放熱フィンは、半径方向に延在する複数の羽根と、隣り合う該羽根の間を接続する板体とを備えている。
【0009】
インペラが1000℃以上の熱処理空間の内部で回転することによって熱処理空間に気流を形成し熱処理空間の温度を均一にする。インペラと第1ラジアル軸受との間に断熱壁部が設けられているので、1000℃以上とされた熱処理空間の輻射熱が第1ラジアル軸受側に伝達されることを遮ることができる。しかし、インペラに伝達された高温の熱が熱伝導によって回転軸を介して第1ラジアル軸受まで伝達されるおそれがある。そこで、断熱壁部と第1ラジアル軸受との間に第1放熱フィンを設けることとし、回転軸に伝達された熱を、第1ラジアル軸受に伝達される前に第1放熱フィンを介して放出することとした。そして、第1放熱フィンを、半径方向に延在する羽根と、隣り合う羽根の間を接続する板体とで構成することとした。これにより、羽根によって気流を形成して放熱性を向上させるだけでなく、板体を付加することによって第1放熱フィンの熱容量を大きくするとともに比表面積を増加させて放熱量を増大させた。このように第1放熱フィンによる放熱性を向上させることによって、第1ラジアル軸受の寿命低下ないし損傷を抑制することができる。
【0010】
本発明の一態様に係る工業炉循環ファンでは、前記第1放熱フィンの前記板体は、前記軸線に直交する方向に延在する円板とされ、前記第1放熱フィンの前記羽根は、前記円板の一面に立設するように設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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