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公開番号2025076766
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188601
出願日2023-11-02
発明の名称赤外線加熱装置
出願人DiV株式会社
代理人個人,個人
主分類F27D 7/02 20060101AFI20250509BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】 脱バインダー処理や焼成処理といった加熱処理を短時間で実行することが可能な赤外線加熱装置を提供すること。
【解決手段】 対象物Cを載置する載置部34と、対象物Cを加熱するために赤外線光を照射するヒーターランプ31と、載置部34及びヒーターランプ31が配置され且つ密閉可能に構成される炉室21と、炉室21内にガスを供給するガス供給部と、炉室内からガスを排気するガス排気部とを備える。ガス供給部から供給されるガスとは別に炉室内に蒸気を供給する蒸気供給部60と、炉室内の圧力を正圧又は負圧に制御する圧力制御手段3bとをさらに備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
対象物を載置する載置部と、
前記対象物を加熱するために赤外線光を照射するヒーターランプと、
前記載置部及び前記ヒーターランプが配置され且つ密閉可能に構成される炉室と、
前記炉室内にガスを供給するガス供給部と、
前記炉室内からガスを排気するガス排気部と、
を備える赤外線加熱装置であって、
前記ガス供給部から供給される前記ガスとは別に前記炉室内に蒸気を供給する蒸気供給部と、
前記炉室内の圧力を正圧又は負圧に制御する圧力制御手段とをさらに備える赤外線加熱装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記炉室の炉壁を冷却する冷却手段をさらに備え、前記蒸気供給部は、前記蒸気を前記炉室内に供給する前に加温する加温部を有する請求項1記載の赤外線加熱装置。
【請求項3】
前記加温部は、前記炉壁の天井部に設けられてあり、前記炉室内へ突出した複数のノズルを有する請求項2記載の赤外線加熱装置。
【請求項4】
前記複数のノズルは、ノズル本体の周面に複数の貫通孔が四方に設けられ、前記ノズル本体の先端部は閉じられている請求項3記載の赤外線加熱装置。
【請求項5】
前記蒸気供給部は、前記炉室の上部から前記蒸気を供給するものであり、前記ガス排気部は、前記炉室の側面の少なくとも一面から前記炉室内のガスを排気するものである請求項3記載の赤外線加熱装置。
【請求項6】
前記載置部は、前記ヒーターランプの長手方向に平行な長辺を有する長方形のトレーであり、前記ガス排気部は、前記トレーの短辺に対向する前記炉室の両側面から前記炉室内のガスを排気する請求項5記載の赤外線加熱装置。
【請求項7】
前記蒸気供給部は、前記炉室の上部から前記蒸気を供給するものであり、前記ガス排気部は、前記炉室の上部から前記炉室内のガスを排気するものである請求項3記載の赤外線加熱装置。
【請求項8】
前記圧力制御手段は、前記炉室内に前記蒸気が供給されている間、前記炉室内の圧力を正圧に制御する請求項3記載の赤外線加熱装置。
【請求項9】
前記炉室内の炉内温度を上昇させる昇温ステップと前記炉内温度を降下させる降温ステップを複数回設定するステップ温度設定部と、前記炉内温度の上昇及び降下に基づいて前記ヒーターランプの出力を調整する出力調整部とを有し、前記ステップ温度設定部は、前記昇温ステップと前記降温ステップとを交互に少なくとも2回以上繰り返す工程における各々の昇温速度及び降温速度を設定し、前記出力調整部は、前記昇温速度及び前記降温速度に基づいて前記ヒーターランプの出力を調整して前記ヒーターランプから前記赤外線光を照射させる請求項3記載の赤外線加熱装置。
【請求項10】
前記蒸気供給部は、温水を貯蔵する貯蔵タンクと、前記温水内に混合ガスを供給する混合ガス供給部と、前記貯蔵タンク内で発生した蒸気を前記加温部まで加温して供給する加温配管とをさらに備える請求項3記載の赤外線加熱装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線加熱装置に関する。さらに詳しくは、対象物を載置する載置部と、前記対象物を加熱するために赤外線光を照射するヒーターランプと、前記載置部及び前記ヒーターランプが配置され且つ密閉可能に構成される炉室と、前記炉室内にガスを供給するガス供給部と、前記炉室内からガスを排気するガス排気部とを備える赤外線加熱装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、上述の如き赤外線加熱装置として、例えば特許文献1に記載の如きものが知られている。この装置では、炉内天井部の遠赤外線ヒーターの隙間から雰囲気ガスを炉内に導入している。脱バインダー処理(以下、単に「脱バイ」と称する。)が進行すると、炉内にバインダー成分に含まれるC(炭素)が増加するため、炉外へ排出(排気)しなければ、そのC(炭素)成分によってヒーター等が汚染され、加熱効率が低下する。しかし、この装置に排気構造がなく、汚染の問題を解決することはできない。また、この装置は、対象物を連続搬送して加熱するため、炉内を気密にできず、雰囲気の制御・管理が困難となっていた。そのため、脱バイや加熱(焼成)に時間を要していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-114092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、脱バインダー処理や焼成処理といった加熱処理を短時間で実行することが可能な赤外線加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る赤外線加熱装置の特徴は、対象物を載置する載置部と、前記対象物を加熱するために赤外線光を照射するヒーターランプと、前記載置部及び前記ヒーターランプが配置され且つ密閉可能に構成される炉室と、前記炉室内にガスを供給するガス供給部と、前記炉室内からガスを排気するガス排気部とを備える構成において、前記ガス供給部から供給される前記ガスとは別に前記炉室内に蒸気を供給する蒸気供給部と、前記炉室内の圧力を正圧又は負圧に制御する圧力制御手段とをさらに備えることにある。
【0006】
ここで、本発明に係る赤外線加熱装置は、ヒーターランプが配置され密閉可能に構成される炉室内において、ヒーターランプからの赤外線光により載置部の対象物を加熱させるので、対象物を急激に加熱(昇温)することができる。この時、対象物の内部に存在するバインダーや溶剤等の成分が短時間で燃焼可能となり、内部の酸素と結合して有機成分(炭素)が迅速に放出される。
一方で、この急激な温度上昇によって、対象物に熱ストレスが多く加わるためクラック等が発生する場合もある。上記構成によれば、前記ガス供給部から供給される前記ガスとは別に前記炉室内に蒸気を供給する蒸気供給部をさらに備える。これにより、加熱処理中に蒸気供給部から蒸気を炉室内へ供給することができるので、酸素が対象部内部へ浸透しやすくなり、さらに加熱処理(反応)が促進されると共にクラック等の発生も防止する。
しかも、前記炉室内の圧力を正圧又は負圧に制御する圧力制御手段をもさらに備える。炉室内を正圧にすると、蒸気を導入した際に炉室内部に圧力が加わった状態となるので、蒸気を炉室内に均一に充填でき、対象物に均一に行き渡せることができ、さらに加熱処理(反応)が促進させることができる。他方、炉室内を負圧にすると、炉室内のガスの排気が促進される。このように、蒸気の供給と共に炉室内の圧力を制御することで、処理の迅速化が可能となる。
【0007】
上記構成において、前記炉室の炉壁を冷却する冷却手段をさらに備え、前記蒸気供給部は、前記蒸気を前記炉室内に供給する前に加温する加温部を有するとよい。加熱炉全体を冷却させるために、炉壁にはチラー等の冷却手段が設けられてあり、炉壁は冷却されている。炉室内に供給する前に加温部で加温することで、蒸気の温度低下を抑制すると共に炉室内での結露の発生を防止することができる。
【0008】
係る構成において、前記加温部は、前記炉壁の天井部に設けられてあり、前記炉室内へ突出した複数のノズルを有するとよい。そして、前記複数のノズルは、ノズル本体の周面に複数の貫通孔が四方に設けられ、前記ノズル本体の先端部は閉じられているとよい。これにより、蒸気を載置部に載置された対象物全体により均等に行き渡られることができる。
【0009】
また、上記構成において、前記蒸気供給部は、前記炉室の上部から前記蒸気を供給するものであり、前記ガス排気部は、前記炉室の側面の少なくとも一面から前記炉室内のガスを排気するものであるとよい。上部から蒸気を供給し側面の少なくとも一面からガスを排気するので、発生したガスが炉室内に籠もりにくく、排気がスムースに行われる。そして、前記載置部は、前記ヒーターランプの長手方向に平行な長辺を有する長方形のトレーであり、前記ガス排気部は、前記トレーの短辺に対向する前記炉室の両側面から前記炉室内のガスを排気する。これにより、発生したガスは、トレーの長辺方向に沿って両側面へ流れていくこととなるので、発生したガスの滞留を抑制し、さらに効率良く排気することができる。
【0010】
一方、上記構成において、前記蒸気供給部は、前記炉室の上部から前記蒸気を供給するものであり、前記ガス排気部は、前記炉室の上部から前記炉室内のガスを排気するものであっても構わない。
(【0011】以降は省略されています)

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