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公開番号2023173872
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-07
出願番号2022086391
出願日2022-05-26
発明の名称DNA薄膜、DNA薄膜担持基板およびDNA薄膜の製造方法
出願人学校法人神奈川大学,国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人個人,個人
主分類C07H 21/04 20060101AFI20231130BHJP(有機化学)
要約【課題】平坦性に優れているDNA薄膜およびDNA薄膜担持基板、ならびに制御性に優れ、高い平坦性を有するDNA薄膜を良好に薄膜化できるDNA薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】表面粗さ(Rms)が10.0nm以下である、DNA薄膜。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
表面粗さ(Rms)が10.0nm以下である、DNA薄膜。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
フーリエ変換赤外分光光度計で測定される赤外吸収スペクトルにおいて、核酸塩基由来のピークを有する、請求項1に記載のDNA薄膜。
【請求項3】
フーリエ変換赤外分光光度計で測定される赤外吸収スペクトルにおいて、核酸塩基由来のピークおよびリン酸骨格由来のピークを有する、請求項1に記載のDNA薄膜。
【請求項4】
基板と、前記基板の表面に設けられる請求項1に記載のDNA薄膜と、を備える、DNA薄膜担持基板。
【請求項5】
DNAを含むターゲット材料に連続赤外レーザーまたは紫外パルスレーザーを照射し、前記ターゲット材料に対向配置される基板の表面にDNA薄膜を形成する、DNA薄膜の製造方法。
【請求項6】
前記ターゲット材料は、さらにマトリックス原料を含み、前記ターゲット材料に連続赤外レーザーを照射する、請求項5に記載のDNA薄膜の製造方法。
【請求項7】
前記マトリックス原料は、3-ヒドロキシプロピオン酸とアセトニトリルとクエン酸水素二アンモニウムとを含む、請求項6に記載のDNA薄膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、DNA薄膜、DNA薄膜担持基板およびDNA薄膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
生物は、多様な物質の中から目的物質を少ない消費エネルギーで特異的に検出できたり、複雑な化合物を簡単に合成できたりするなど、エネルギー面、機能面で多くの長所があることが知られている。近年、このような生物の優れた機能をより幅広くより積極的に産業に活用しようとする考えが、バイオテクノロジーの発展を受けて高まっており、その対象は食料、化学品だけにとどまることなく、工業や健康・医療、更に環境・エネルギー分野まで広がっている。
【0003】
生物自体の不確定要素を除いて、生物の機能をより安定して効率的に利用する上では、生物機能を担う反応素子を電子システムや機械システムなどの非生物素材と融合させてデバイス化することが必要であり、いわゆるリビングデバイスとして、開発が進められている。
【0004】
このようなリビングデバイスにおいて中核となるものは、対象物質との生化学反応や相互作用を通じて対象物質の検出や変換を行い、生化学的なシグナル(分子立体構造変化、イオン濃度勾配など)やエネルギーを取得する、生物機能素子(以下、反応部ともいう)である。
【0005】
リビングデバイスの反応部である生体機能素子を作製する上では、一般的に、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、DNAやRNAのフラグメント、ヌクレオチド、ペプチドなどの生体分子を薄膜状に形成することが行われる。
【0006】
例えば、特許文献1では、陽極と陰極の間に少なくとも1層の有機薄膜を含有し、有機薄膜の少なくとも1層はDNAの薄膜で構成されている、情報記録素子が記載されている。特許文献1では、DNAを溶解した溶液を塗布乾燥してDNAの薄膜を作製している。
【0007】
また、特許文献2では、センシング素子として光応答性DNA薄膜を用いることが提案されている。特許文献2では、DNAの水溶液または疎水処理DNAの有機溶液を用い、スピンコート法、溶媒蒸発法、LB(Langmuir-Blodgett)法、交互吸着法などで光応答性DNA薄膜を作製している。
【0008】
しかしながら、特許文献1~2のようなDNA薄膜では、表面粗度が粗く、厚さが比較的大きくなるために、薄膜の特性、機能性が十分に発揮されないことがある。また、LB法では、薄膜化が期待できるものの、薄膜形成速度や制御性の点で課題が多い。また、色素、指示薬、薬剤などの物質をDNAなどの生体分子に侵入させる場合、湿式法では水分子の介在による静電反発力により、生体分子に侵入可能な物質は正電荷を有する分子に限られるといった制約もある。また、他の薄膜材料と多層化を行ってハイブリッド化したり、デバイスの形状に微細加工したりすることは、湿式法では極めて困難である。
【0009】
また、非特許文献1~2では、真空蒸着法、プラズマ重合法、分子線エピタキシー法のような乾式法での有機化合物の薄膜形成技術が報告されている。しかしながら、非特許文献1~2では、これらの手法によりDNAなどの生体分子の薄膜を形成することに関する検討は何らなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2007-73556号公報
特開2003-344286号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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