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公開番号
2024118715
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-02
出願番号
2023025148
出願日
2023-02-21
発明の名称
鋏
出願人
学校法人神奈川大学
代理人
個人
,
個人
主分類
B26B
13/26 20060101AFI20240826BHJP(切断手工具;切断;切断機)
要約
【課題】ユーザーの利便性を高めた鋏の提供を容易にする。
【解決手段】一対の持ち手部材2,2の開閉動作に連動して開閉動作する一対の刃部材3,3の刃交差位置で対象物を挟み切る鋏1であって、一対の持ち手部材と一対の刃部材とを連結する連結部材4を有し、連結部材は、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が、一対の刃部材の所定の開き範囲内で、非線形の関係となるように、一対の持ち手部材と一対の刃部材とを連動させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
一対の持ち手部材の開閉動作に連動して開閉動作する一対の刃部材の刃交差位置で対象物を挟み切る鋏であって、
前記一対の持ち手部材と前記一対の刃部材とを連結する連結部材を有し、
前記連結部材は、前記一対の持ち手部材の開閉変化量と前記一対の刃部材の開閉変化量との関係が、該一対の刃部材の所定の開き範囲内で、非線形の関係となるように、該一対の持ち手部材と該一対の刃部材とを連動させることを特徴とする鋏。
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【請求項2】
請求項1に記載の鋏において、
前記非線形の関係は、前記一対の持ち手部材の開閉変化量と前記一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が線形になる関係であることを特徴とする鋏。
【請求項3】
請求項1に記載の鋏において、
前記非線形の関係は、前記一対の持ち手部材の開閉変化量と前記一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が、該一対の刃部材の開きが少ない時ほど、前記一対の持ち手部材の開閉変化量に対する前記一対の刃部材の刃交差位置の移動量が小さくなる関係であることを特徴とする鋏。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鋏において、
前記一対の刃部材は、各刃部材の基端部が移動することで互いに同じ回動軸の回りを互いに逆向きに回動して、該基端部とは該回動軸を挟んで反対側に位置する各刃部材の刃先部が開閉するものであり、
前記連結部材は、前記一対の持ち手部材と前記一対の刃部材の各基端部とを連結するリンク機構を含むことを特徴とする鋏。
【請求項5】
請求項4に記載の鋏において、
前記リンク機構は、前記一対の刃部材の各基端部に接続されている各被ジョイント部を、それぞれ、前記一対の持ち手部材における各持ち手部材に備わる2つのジョイント部に対して互いに異なる方向へスライド可能に接続するスライド機構を含むことを特徴とする鋏。
【請求項6】
請求項4に記載の鋏において、
前記一対の持ち手部材は、前記一対の刃部材における前記回動軸と同軸の回りを互いに逆向きに回動して開閉することを特徴とする鋏。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鋏において、
前記所定の開き範囲は、前記一対の刃部材が閉じた時を含むことを特徴とする鋏。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鋏において、
前記一対の持ち手部材は、ユーザーが片手で開閉動作可能な構成を有することを特徴とする鋏。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の持ち手部材の開閉動作に連動して開閉動作する一対の刃部材の刃交差位置で対象物を挟み切る鋏に関するものである。
続きを表示(約 5,300 文字)
【背景技術】
【0002】
この種の鋏としては、持ち手部材と刃部材とが一体となった一対の鋏部材を、持ち手部材と刃部材との間に配置される回動軸の回りで互いに反対方向へ回動するように連結したものが知られている。この鋏は、構成部品が少なく、簡易な構成であるが、持ち手部材と刃部材とが一体で回動軸回りを回動する。そのため、一対の刃部材の開閉可能範囲にわたって、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉位置の変化量(以下、「開閉変化量」という。)と、これに連動する一対の刃部材の開閉変化量との関係は、線形の関係となる。
【0003】
また、従来、持ち手部材と刃部材とが別部材で構成され、一対の持ち手部材の開閉動作に連動して一対の刃部材が開閉動作するように、一対の持ち手部材と一対の刃部材とを連結部材で連結した鋏も知られている(特許文献1や特許文献2)。これらの鋏も、持ち手部材と刃部材とが互いに連動して開閉動作する際、一対の刃部材の開閉可能範囲にわたって、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉変化量と、これに連動する一対の刃部材の開閉変化量との関係は、線形の関係となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭60-263611号公報
特開2002-66168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、鋏は、ユーザーが一対の持ち手部材を閉じる操作を行うことで、これに連動して一対の刃部材が回動軸回りで回動して閉じ、一対の刃部材の刃交差位置が回動軸から離れる方向へ移動しながら、当該刃交差位置で対象物を切り進める。このとき、従来の鋏は、上述したように、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が一対の刃部材の開閉可能範囲にわたって線形の関係である。この線形の関係は、ユーザーが一対の持ち手部材を所定量だけ閉じる操作を行ったときの、一対の持つ手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係に影響する。このため、一対の持つ手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係の設計の自由度が、前記線形の関係で制限され、ユーザーの利便性を高めた鋏を提供することを困難にしていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、一対の持ち手部材の開閉動作に連動して開閉動作する一対の刃部材の刃交差位置で対象物を挟み切る鋏であって、前記一対の持ち手部材と前記一対の刃部材とを連結する連結部材を有し、前記連結部材は、前記一対の持ち手部材の開閉変化量と前記一対の刃部材の開閉変化量との関係が、該一対の刃部材の所定の開き範囲内で、非線形の関係となるように、該一対の持ち手部材と該一対の刃部材とを連動させるものである。
一般に、鋏は、一対の刃部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が、一対の刃部材の開きが少なくなるほど、一対の刃部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量の比率が大きくなるという関係がある。そのため、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が線形の関係である従来の鋏では、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係は、一対の刃部材の開きが少なくなるほど、一対の持ち手部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量の比率が大きくなるという関係にならざるを得ない。そのため、一対の持つ手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係の設計の自由度が低く、ユーザーの利便性を高めた鋏の提供が困難となる。
これに対し、本態様においては、一対の持ち手部材と一対の刃部材とを連結する連結部材により、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が、一対の刃部材の所定の開き範囲内で非線形の関係となるように構成している。この非線形の関係は、連結部材の具体的な構成によって決まり、ユーザーが一対の持ち手部材を所定量だけ閉じる操作を行ったときの、一対の持つ手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係に影響する。そして、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が非線形であることは、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係について、当該関係が線形である従来の鋏よりも、設定の自由度を高めることができる。したがって、連結部材の具体的な構成により、一対の刃部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が、一対の刃部材の開きが少なくなるほど、一対の刃部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量の比率が大きくなるという関係であっても、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との間の関係を、従来の鋏では得られないような関係とすることが可能となる。
例えば、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との間を、線形の関係とすることも可能である。また、例えば、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との間を、一対の持ち手部材の開きが少なくなるほど、一対の持ち手部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量の比率が小さくなるという、上述した従来の非線形とは逆の非線形の関係を実現することも可能である。また、例えば、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との間を、上述した非線形の関係と同じく、一対の持ち手部材の開きが少なくなるほど、一対の持ち手部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量の比率が大きくなるものであるが、従来の鋏では得られないような非線形の関係とすることも可能である。
以上のように、本態様によれば、連結部材の具体的な構成により、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が非線形の関係とすることができることで、ユーザーが操作する一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との間の関係を高い自由度で設定することが可能となる。その結果、従来の鋏では得られないような関係とすることが可能となり、ユーザーの利便性を高めた鋏の提供が容易になる。
【0007】
前記鋏において、前記非線形の関係は、前記一対の持ち手部材の開閉変化量と前記一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が線形になる関係であってもよい。
従来の鋏のように、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が非線形の関係である場合、対象物の切り始め時における一対の持ち手部材の開き度合が違えば、一対の持ち手部材を同じ量だけ閉じても(一対の持ち手部材の開閉変化量が一定でも)、一対の刃部材の刃交差位置の移動量が変わり、対象物を切り進む量(対象物を切る長さ)が変わってくる。これでは、ユーザーは、自分が操作する一対の持ち手部材の開閉変化量から、対象物の切れる長さを直感的に把握することができないので、利便性が悪い。仮に、対象物の切り始め時における一対の持ち手部材の開き度合が一定であっても、上述した非線形の関係では、一対の持ち手部材の閉じる量(開閉変化量)に対する対象物の切れる長さ(一対の刃部材の刃交差位置の移動量)との比率が一定でないため、ユーザーは、自分が操作する一対の持ち手部材の開閉変化量から、対象物の切れる長さを直感的に把握しにくく、やはり利便性が悪い。
本態様によれば、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が線形の関係であるため、対象物の切り始め時における一対の持ち手部材の開き度合が違っても、一対の持ち手部材を閉じる量が一定であれば、一対の刃部材の刃交差位置の移動量も一定であり、対象物を切り進む量(対象物を切る長さ)が一定となる。しかも、一対の持ち手部材の閉じる量(開閉変化量)に対する対象物の切れる長さ(一対の刃部材の刃交差位置の移動量)との比率が一定であるため、ユーザーは、自分が操作する一対の持ち手部材の開閉変化量から、対象物の切れる長さを直感的に把握しやすい。よって、ユーザーの利便性を向上させることができる。
【0008】
また、前記鋏において、前記非線形の関係は、前記一対の持ち手部材の開閉変化量と前記一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が、該一対の刃部材の開きが少ない時ほど、前記一対の持ち手部材の開閉変化量に対する前記一対の刃部材の刃交差位置の移動量が小さくなる関係であってもよい。
従来の鋏のように、一対の刃部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が上述した従来の非線形の関係であると、所望の切り込み位置で正確に切り止めることが難しいという問題が生じる。詳しくは、従来の鋏では、一対の持ち手部材の開きが少なくなるほど、一対の持ち手部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量の比率が大きくなるため、切り終わりに近づくほど当該比率が大きくなる。すなわち、一対の持ち手部材の開きが少ない切り終わりの付近では、それまでと同じ閉じ量(開閉変化量)だけ一対の持ち手部材を閉じるようにユーザーが操作しても、それまでよりも大きい移動量で一対の刃部材の刃交差位置が移動するため、それまでよりも切り進みの速度が速くなる。そのため、ユーザーは対象物を切り終わる位置あるいはタイミングを微調整することが難しく、所望の切り込み位置で正確に切り止めることが難しい。
本態様によれば、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の刃交差位置の移動量との関係が、従来の非線形の関係とは逆の非線形の関係である。すなわち、一対の刃部材の開きが少ない時ほど、一対の持ち手部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量が小さくなる。そのため、一対の持ち手部材の開きが少なくなる切り終わりに近づくほど、一対の持ち手部材の開閉変化量に対する一対の刃部材の刃交差位置の移動量の比率が小さくなる。すなわち、一対の持ち手部材の開きが少ない切り終わりの付近では、それまでと同じ閉じ量(開閉)だけ一対の持ち手部材を閉じるようにユーザーが操作しても、それまでよりも小さい移動量で一対の刃部材の刃交差位置が移動するため、それまでよりも切り進みの速度が遅くなる。そのため、ユーザーは対象物を切り終わる位置あるいはタイミングを微調整することが容易になり、所望の切り込み位置で正確に切り止めることが容易になる。
【0009】
また、前記鋏において、前記一対の刃部材は、各刃部材の基端部が移動することで互いに同じ回動軸の回りを互いに逆向きに回動して、該基端部とは該回動軸を挟んで反対側に位置する各刃部材の刃先部が開閉するものであってもよく、前記連結部材は、前記一対の持ち手部材と前記一対の刃部材の各基端部とを連結するリンク機構を含んでもよい。
本態様では、一対の持ち手部材の開閉動作に連動して一対の刃部材の各基端部を移動させることにより、各刃部材が回動軸回りを互いに逆向きに回動して、各刃部材の刃先部が開閉するように動作する。そして、本態様では、連結部材にリンク機構を取り入れることにより、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が、一対の刃部材の所定の開き範囲内で、非線形の関係となる構成を実現する。これによれば、この構成を比較的簡易に実現することができる。
【0010】
また、前記鋏において、前記リンク機構は、前記一対の刃部材の各基端部に接続されている各被ジョイント部を、それぞれ、前記一対の持ち手部材における各持ち手部材に備わる2つのジョイント部に対して互いに異なる方向へスライド可能に接続するスライド機構を含んでもよい。
本態様によれば、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係が、一対の刃部材の所定の開き範囲内で、非線形の関係となる構成を、リンク機構により簡易に実現することができる。特に、スライド機構によって持ち手部材側の2つのジョイント部に対して刃部材側の被ジョイント部がそれぞれスライドする方向を適宜設定することで、一対の持ち手部材の開閉変化量と一対の刃部材の開閉変化量との関係を変更できるので、当該関係の設定の自由度が高い。
(【0011】以降は省略されています)
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