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公開番号
2025090342
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2023205525
出願日
2023-12-05
発明の名称
ホスフィンパラジウム錯体、重合触媒及び芳香族ポリマーの製造方法
出願人
日本化学工業株式会社
,
学校法人神奈川大学
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
C07F
9/50 20060101AFI20250610BHJP(有機化学)
要約
【課題】触媒移動型連鎖縮合重合で有効に機能する重合触媒として有用な、新規なホスフィンパラジウム錯体、それを用いた重合触媒及び芳香族ポリマーの製造方法を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表されるホスフィンパラジウム錯体である。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025090342000021.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">36</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、R
1
は、炭素数1~4のアルキル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を示し、tは、0~4の整数を示す。Arは、芳香環を含む一価の基を示す。Xは、ハロゲノ基、又は一般式:-SO
3
Zで表されるスルホネート基を示し、Zは、置換又は無置換の炭化水素基を示す。Aは、置換若しくは無置換のアダマンチル基、又は下記一般式(2)で表されるアリール基を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるホスフィンパラジウム錯体。
TIFF
2025090342000016.tif
35
170
(式中、R
1
は、炭素数1~4のアルキル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を示し、tは、0~4の整数を示す。
Arは、芳香環を含む一価の基を示す。
Xは、ハロゲノ基、又は一般式:-SO
3
Zで表されるスルホネート基を示し、Zは、置換又は無置換の炭化水素基を示す。
Aは、置換若しくは無置換のアダマンチル基、又は下記一般式(2)で表されるアリール基を示す。)
TIFF
2025090342000017.tif
44
170
(式中、R
2
~R
6
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、アルコキシ基、又は一般式:-N(R
7
)(R
8
)を示し、R
7
~R
8
は、それぞれ独立して、炭素数1~5のアルキル基を示す。)
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
一般式(2)で表されるアリール基が下記一般式(2a)で表されるアリール基である請求項1に記載のホスフィンパラジウム錯体。
TIFF
2025090342000018.tif
51
170
(式中のR
7
及びR
8
は、一般式(2)と同義。)
【請求項3】
一般式(2)で表されるアリール基が下記一般式(2b)で表されるアリール基である請求項1に記載のホスフィンパラジウム錯体。
TIFF
2025090342000019.tif
48
170
(式中、R
9
は、炭素数1~5のアルキル基を示す。)
【請求項4】
一般式(1)中のArが置換又は無置換のフェニル基であり、前記置換のフェニル基における置換基は炭素数1~4のアルキル基である請求項1に記載のホスフィンパラジウム錯体。
【請求項5】
一般式(1)のXがハロゲノ基である請求項1に記載のホスフィンパラジウム錯体。
【請求項6】
請求項1に記載のホスフィンパラジウム錯体を含む重合触媒。
【請求項7】
重縮合に用いられる請求項6に記載の重合触媒。
【請求項8】
下記一般式(3)で表される芳香族化合物を、請求項6に記載の重合触媒の存在下に重縮合する重縮合工程を含む芳香族ポリマーの製造方法。
TIFF
2025090342000020.tif
20
170
(式中、Ar
1
は、芳香環を含む二価の基を示す。
X
1
は、ハロゲノ基、ニトロ基、又は-SO
3
Z
1
で表されるスルホネート基を示し、Z
1
は、置換又は無置換の炭化水素基を示す。
Q
1
は、それぞれ独立に、水素原子、置換又は無置換の炭化水素基を示し、2個のQ
1
は、互いに結合して環を形成していてもよい。)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスフィンパラジウム錯体、それを用いた重合触媒及び芳香族ポリマーの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
π共役系高分子は、酸化や還元といったp型あるいはn型ドーピングを施すことによって半導体から金属に匹敵する導電性を示すことから、それらの電気的・光学的性質を活用してコンデンサー、光電変換材料、有機EL材料、及び電界効果型有機トタンジスタへ応用する研究が活発に行われている。その中で芳香環を持つπ共役系高分子は、生成高分子の分子量の制御や末端官能基の定量的導入が困難とされている。
【0003】
本発明者らは、ニッケル触媒を用いたGrignard型モノマーの熊田-玉尾カップリング重合は、分子内で触媒が成長末端へと移動する重合機構(触媒移動型連鎖縮合重合)で進行して分子量と分子量分布が制御されたポリマーを与えるものであることを見出し、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフルオレン、ポリピロール等のπ共役高分子が、この触媒移動型連鎖縮合重合で精密に合成できることを報告している(非特許文献1~2等参照)。
【0004】
また、本発明者らは、パラジウム触媒による鈴木-宮浦カップリング反応を用いた重合においても触媒移動型連鎖縮合重合が進行し、ポリフルオレン、ポリフェニレン、ポリチオフェンと、これらのブロック共重合体を制御して合成できることを報告した(特許文献1、非特許文献3~5等参照。)
【0005】
しかしながら、触媒移動型連鎖縮合重合で有効に機能するパラジウム触媒の種類が少ないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-215538号公報
【非特許文献】
【0007】
Macromolecules,2008,41,7271-7273
Chem.Rev.,2009,109,5595-5619
J.Am.Chem.Soc.,2007,129,7236-7237
Macromolecules,2010,43,7095-7100
Macromolecules,2018,51,364-369
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、触媒移動型連鎖縮合重合で有効に機能する重合触媒として有用な、新規なホスフィンパラジウム錯体、それを用いた重合触媒及び芳香族ポリマーの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、触媒移動型連鎖縮合重合で有効に機能するパラジウム触媒を探索する中で、新規なアダマンチル基を有する特定のホスフィンパラジウム錯体が、触媒移動型連鎖縮合重合で有効に機能する重合触媒であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明が提供する第1の発明は、下記一般式(1)で表されるホスフィンパラジウム錯体である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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