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公開番号
2025175818
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-03
出願番号
2024082096
出願日
2024-05-20
発明の名称
高純度芳香族ジオールの製造方法
出願人
上野製薬株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C07C
67/52 20060101AFI20251126BHJP(有機化学)
要約
【課題】本発明は、高純度の芳香族ジオールを調製する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、式(1)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025175818000016.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">18</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">92</com:WidthMeasure> </com:Image>
[式中、Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ2価の芳香族基を示す]で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物を、有機溶媒(A)、有機溶媒(A)とは異なる有機溶媒(B)および水の混合溶媒に溶解させる工程、および、得られた溶液を晶析する工程を含む、式(1)で表される高純度芳香族ジオールの製造方法であって、有機溶媒(B)はアルコールであり、式(1)で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物に含まれる硫黄原子の含有量は200ppm以上であり、式(1)で表される高純度芳香族ジオールに含まれる硫黄原子の含有量は200ppm未満である、方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(1)
TIFF
2025175818000012.tif
18
92
[式中、Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ2価の芳香族基を示す]
で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物を、有機溶媒(A)、有機溶媒(A)とは異なる有機溶媒(B)および水の混合溶媒に溶解させる工程、および、
得られた溶液を晶析する工程
を含む、式(1)で表される高純度芳香族ジオールの製造方法であって、
有機溶媒(B)はアルコールであり、
式(1)で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物に含まれる硫黄原子の含有量は200ppm以上であり、式(1)で表される高純度芳香族ジオールに含まれる硫黄原子の含有量は200ppm未満である、方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ互いに独立して、式(I)~(III)
TIFF
2025175818000013.tif
19
94
[式中、「-※」は芳香族基の結合位置を示す]
で表される芳香族基から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Ar
1
およびAr
2
は、共に式(I)で表される芳香族基である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
式(1)で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物は、有機溶媒(A)中、含硫黄酸触媒の存在下で式(2)
TIFF
2025175818000014.tif
16
67
で表される化合物と式(3)
TIFF
2025175818000015.tif
8
65
で表される化合物を反応させることによって得られたものである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
含硫黄酸触媒は、硫酸、亜硫酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp-トルエンスルホン酸からなる群から選択される一種以上である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
有機溶媒(B)は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、2-ブタノール、2-エチル-2-プロパノールおよび2-エトキシエタノールからなる群から選択される1種以上のアルコールである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
有機溶媒(B)はメタノールである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
有機溶媒(A)は、トルエン、キシレン、アニソール、メシチレンおよび4-メチルテトラヒドロピランからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
有機溶媒(A)はトルエンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
混合溶媒中の有機溶媒(A)の含有量は4~22質量%である、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高純度芳香族ジオールの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
分子内にエステル基を有する芳香族ジオールは、ポリエステルを始めとする様々な樹脂の構成単位として利用されている(特許文献1、2)。特に近年では、エポキシ樹脂と混合して得られる熱硬化性樹脂組成物の硬化物が熱伝導性に優れることが報告されており(特許文献3)、半導体装置の封止材、放熱絶縁基板やシートなどの放熱絶縁材料等の用途への展開が期待されている。
【0003】
分子内にエステル基を有する芳香族ジオールの製造方法としては、エステル化触媒を用い、反応剤が実質的に分散するような反応溶媒中でp-ハイドロキシ安息香酸とハイドロキノンとを反応させることによる4-ハイドロキシフェニル4-ハイドロキシベンゾエートの製法(特許文献4)や、硫酸及びリン酸の存在下、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸とヒドロキノンとを脱水縮合させる工程を有することを特徴とするジフェノール化合物の製造方法(特許文献5)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-049733号公報
特開2016-113511号公報
特開2021-183683号公報
特開昭63-022540号公報
特開2012-201603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらのようなエステル化によって製造されたジオールには、硫酸等のエステル化触媒等が残留しており、高分子の材料として用いるためには、より高純度なものが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、芳香族ジオールを含有する粗組成物を、特定の混合溶媒に溶解させた後、晶析することによって、精製中の副反応を抑制しつつ、触媒や未反応の原料などを容易に除去でき、高純度の芳香族ジオールを調製し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕式(1)
TIFF
2025175818000001.tif
18
92
[式中、Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ2価の芳香族基を示す]
で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物を、有機溶媒(A)、有機溶媒(A)とは異なる有機溶媒(B)および水の混合溶媒に溶解させる工程、および、
得られた溶液を晶析する工程
を含む、式(1)で表される高純度芳香族ジオールの製造方法であって、
有機溶媒(B)はアルコールであり、
式(1)で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物に含まれる硫黄原子の含有量は200ppm以上であり、式(1)で表される高純度芳香族ジオールに含まれる硫黄原子の含有量は200ppm未満である、方法。
〔2〕Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ互いに独立して、式(I)~(III)
TIFF
2025175818000002.tif
19
94
[式中、「-※」は芳香族基の結合位置を示す]
で表される芳香族基から選択される、〔1〕に記載の方法。
〔3〕Ar
1
およびAr
2
は、共に式(I)で表される芳香族基である、〔2〕に記載の方法。
〔4〕式(1)で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物は、有機溶媒(A)中、含硫黄酸触媒の存在下で式(2)
TIFF
2025175818000003.tif
16
67
で表される化合物と式(3)
TIFF
2025175818000004.tif
8
65
で表される化合物を反応させることによって得られたものである、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕含硫黄酸触媒は、硫酸、亜硫酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp-トルエンスルホン酸からなる群から選択される一種以上である、〔4〕に記載の方法。
〔6〕有機溶媒(B)は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、2-ブタノール、2-エチル-2-プロパノールおよび2-エトキシエタノールからなる群から選択される1種以上のアルコールである、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔7〕有機溶媒(B)はメタノールである、〔6〕に記載の方法。
〔8〕有機溶媒(A)は、トルエン、キシレン、アニソール、メシチレンおよび4-メチルテトラヒドロピランからなる群から選択される1種以上である、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔9〕有機溶媒(A)はトルエンである、〔8〕に記載の方法。
〔10〕混合溶媒中の有機溶媒(A)の含有量は4~22質量%である、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の方法。
〔11〕混合溶媒中の有機溶媒(B)の含有量は40~80質量%である、〔1〕~〔10〕のいずれかに記載の方法。
〔12〕混合溶媒中の水の含有量は10~45質量%である、〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の方法。
〔13〕粗組成物中の式(1)で表される芳香族ジオール100質量部に対して300~3000質量部の混合溶媒に溶解させる、〔1〕~〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕溶解工程における溶液温度は50~65℃である、〔1〕~〔13〕のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、目的化合物である芳香族ジオールを合成する際に使用した含硫黄酸触媒等に由来する硫黄原子の含有量の少ない、高純度の式(1)で表される芳香族ジオールを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の製造方法は、式(1)で表される芳香族ジオールを含有する粗組成物を、有機溶媒(A)、有機溶媒(A)とは異なる有機溶媒(B)および水の混合溶媒に溶解させる工程、および、得られた溶液を晶析する工程を含む、式(1)で表される高純度芳香族ジオールの製造方法に関する。
TIFF
2025175818000005.tif
18
92
[式中、Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ2価の芳香族基を示す。]
【0010】
式(1)において、Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ互いに独立して、式(I)~(III)で表される芳香族基から選択される。
TIFF
2025175818000006.tif
20
99
[式中、「-※」は芳香族基の結合位置を示す。]
(【0011】以降は省略されています)
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