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公開番号2024173668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2024051736
出願日2024-03-27
発明の名称毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物
出願人学校法人神奈川大学,株式会社ミロット
代理人個人,個人
主分類A61K 8/06 20060101AFI20241205BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】キューティクルに吸着しても乳化粒子の破壊が起こりにくく、多くの有効成分をコルテックス内に効率よく浸透できると共に、毛髪表面をコーティングして保護できる、毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物を提供する。
【解決手段】毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物は、油相と、水相と、ナノ粒子とを含み、前記ナノ粒子は、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体および水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子の少なくとも一方である。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
油相と、
水相と、
ナノ粒子と
を含み、
前記ナノ粒子は、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体および水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子の少なくとも一方である、毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物は、O/W型エマルションである、請求項1に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項3】
前記ナノ粒子は、前記油相と前記水相との界面に存在する、請求項1に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項4】
前記ナノ粒子は、コルテックス細胞に対する親和性を有する、請求項1に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項5】
前記ナノ粒子は、セラミドおよびステロールの少なくとも一方を有する、請求項1に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項6】
前記ナノ粒子は、不飽和脂肪酸と塩基性アミノ酸と、セラミドおよびステロールの少なくとも一方とを有する、請求項1に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項7】
前記不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸である、請求項6に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項8】
前記塩基性アミノ酸は、リシンおよびL-アルギニンの少なくとも一方である、請求項6に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項9】
前記セラミドは、ヒト型セラミド、植物性セラミドおよび擬似セラミドからなる群より選択される1種以上である、請求項6に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【請求項10】
前記ステロールは、コレステロールおよびフィトステロールの少なくとも一方である、請求項6に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
現代女性の髪は、毎日のシャンプーやドライヤー、紫外線などの物理的ストレス、ヘアカラ-剤やパーマ剤のようなヘアメイク剤の頻繁な使用による化学的ストレスを受け、さらには昨今では多くの精神的ストレスも受けているのが実態である。このようなストレスが毛髪を構成する毛幹、頭皮、毛根といった各部位に多くの影響を与え、細胞や細胞間脂質、細胞膜複合体(CMC)などの構造変化や破壊を起こさせることで機能性低下を引き起こし、結果として、すべすべ感がない、つやがない、コシがない、弾力がない、ハリがない、パサつきがある、枝毛や切れ毛がある、細い、くせ毛がある、本数が減少する、などといったヘアダメ-ジ現象が今日まで数多く観察されている。
【0003】
これらに対処するため、例えば特許文献1~2のように、これまでに種々研究がなされてきたが、毛幹、中でも毛幹の85%を占めるコルテックスについては多量の補修成分による補修が必須となることから、技術的側面も踏まえ従来から充分な研究がなされてこなかった。そのため、未だコルテックスのダメージを充分解消するに至っていない。
【0004】
コルテックスがストレスを受けると、細胞間脂質のCMCが自身の構造変化や破壊により流失し、この流出に伴い細胞内の潤い成分である天然保湿因子(NMF)、水分、ペプチドの流失が起こると共に、細胞本体の繊維状結晶性タンパクや非結晶性タンパクの変性や破壊が起こり、結果的に髪の潤い、弾力、こし、太さ、硬さ、ハリが失われてしまう。このような現象を抑制して美しい髪を保つには、多量の有効成分を確実にコルテックスに送達しCMCや細胞をしっかり補修改善することが必要である。
【0005】
そのためには、多量の有効成分を運搬するビヒクルが重要で、ベシクルやヘキソソーム、キューボソームなどの分子集合体ではなくエマルションが最適である。しかしながら、従来の分子乳化で得られるエマルションは、キューティクルに吸着した際、すぐに破壊されるため、有効成分をコルテックスに送達させるのが難しい。したがって、毛髪への吸着により破壊が起こりにくく、多くの有効成分をコルテックスに届けることの可能なキャリアーエマルションの創出が望まれている。
【0006】
また、特許文献3には、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体、または水酸基を有する重縮合ポリマー粒子が水中に分散された育毛用外用剤が記載されている。しかしながら、特許文献3では、毛根に作用する育毛技術に関する発明であり、毛髪については検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2023-010657号公報
特開2021-172621号公報
特開2014-125480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、キューティクルに吸着しても乳化粒子の破壊が起こりにくく、多くの有効成分をコルテックス内に効率よく浸透できると共に、毛髪表面をコーティングして保護できる、毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1] 油相と、水相と、ナノ粒子とを含み、前記ナノ粒子は、自発的に閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体および水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子の少なくとも一方である、毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[2] 前記毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物は、O/W型エマルションである、上記[1]に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[3] 前記ナノ粒子は、前記油相と前記水相との界面に存在する、上記[1]または[2]に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[4] 前記ナノ粒子は、コルテックス細胞に対する親和性を有する、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[5] 前記ナノ粒子は、セラミドおよびステロールの少なくとも一方を有する、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[6] 前記ナノ粒子は、不飽和脂肪酸と塩基性アミノ酸と、セラミドおよびステロールの少なくとも一方とを有する、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[7] 前記不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸である、上記[6]に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[8] 前記塩基性アミノ酸は、リシンおよびL-アルギニンの少なくとも一方である、上記[6]または[7]に記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[9] 前記セラミドは、ヒト型セラミド、植物性セラミドおよび擬似セラミドからなる群より選択される1種以上である、上記[6]~[8]のいずれか1つに記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[10] 前記ステロールは、コレステロールおよびフィトステロールの少なくとも一方である、上記[6]~[8]のいずれか1つに記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[11] 前記ナノ粒子は、フィタントリオールおよびジラウロイルグルタミン酸リシンNaを有する、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
[12] 前記ナノ粒子は、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースを有する、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、キューティクルに吸着しても乳化粒子の破壊が起こりにくく、多くの有効成分をコルテックス内に効率よく浸透できると共に、毛髪表面をコーティングして保護できる、毛髪浸透型及び/又は毛髪被覆型乳化組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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