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公開番号2023173763
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-07
出願番号2022086233
出願日2022-05-26
発明の名称画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類G03G 15/00 20060101AFI20231130BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】色ずれ補正のために使用されるテスト画像におけるトナーの消費量の削減とテスト画像の安定的な検知とを両立すること。
【解決手段】補正パターンは、第一の単色のトナー画像が下層として形成され、当該第一の単色のトナー画像よりも面積の狭い第二の単色のトナー画像が上層として形成された重なりパターンを含む。第一の単色のトナー画像からの反射光を受光することで取得された第一受光量V1、第二の単色のトナー画像の反射光を受光することで取得された第二受光量V2、第一の単色のトナー画像の階調値が100%である場合の受光量V1'、および第二の単色のトナー画像の階調値が100%である場合の受光量V2'から演算されるダイナミックレンジDが1.0未満かつ0.5よりも大きくなるように、重なりパターンが形成される。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
像担持体と、前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段によって前記像担持体の表面に形成された前記静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段とをそれぞれ有する複数の画像形成手段と、
前記複数の画像形成手段からそれぞれ異なる色の複数のトナー画像が転写される中間転写体と、
前記中間転写体上に形成された画像の位置ずれを補正するための補正パターンを検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づき前記複数の画像形成手段を制御する制御手段と、
を有し、
前記検知手段は、
前記中間転写体に光を照射する発光素子と、
前記発光素子から出力された光のうち、前記中間転写体または前記補正パターンのいずれかで反射された反射光を受光する受光素子と、を有し、
前記補正パターンは、
第一の単色のトナー画像が下層として形成され、当該第一の単色のトナー画像よりも面積の狭い第二の単色のトナー画像が上層として形成された重なりパターンを含み、
前記制御手段は、前記第一の単色のトナー画像からの反射光を前記受光素子が受光することで取得された第一受光量V1、前記第二の単色のトナー画像の反射光を前記受光素子が受光することで取得された第二受光量V2、前記第一の単色のトナー画像の階調値が100%である場合の受光量V1'、および前記第二の単色のトナー画像の階調値が100%である場合の受光量V2'から演算されるダイナミックレンジDが1.0未満かつ0.5よりも大きくなるように、前記重なりパターンを形成し、ここで、D=(V1-V2)/(V1'-V2')であることを特徴とする画像形成装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記階調値と色度とが比例関係にあることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記重なりパターンにおいて上層に形成される前記第二の単色のトナー画像の階調値を調整することで、前記重なりパターンについての前記ダイナミックレンジDを1.0未満かつ0.5よりも大きくする、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記重なりパターンにおいて上層に形成される前記第二の単色のトナー画像の階調値を60%以上、かつ100%未満とする、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記ダイナミックレンジDを1.0未満かつ0.7以上となるように、前記第一の単色のトナー画像の露光量と前記第二の単色のトナー画像の露光量とのうちの少なくとも一方を調整する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記重なりパターンにおいて上層に形成される前記第二の単色のトナー画像の階調値を70%以上かつ100%未満に設定し、
前記重なりパターンにおいて下層に形成される前記第一の単色のトナー画像の階調値を80%以上かつ100%以下に設定する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記重なりパターンの元になる画像データにディザパターンを作用させることで前記露光手段による露光量を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記重なりパターンを形成するために使用される前記ディザパターンの線数と、ユーザが任意に用意したユーザ画像を形成するために使用されるディザパターンの線数とが異なることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記ディザパターンの線数は、100lpi以上でかつ220lpi以下である、ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記ディザパターンの線数は、150lpiである、ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、それぞれ異なる色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなど)のトナー画像を順番に重ね合わせることでフルカラー画像を形成する。異なる色のトナー画像の転写位置が相互にずれてしまう現象は色ずれと呼ばれている。色ずれが発生すると、出力画像(シートに印刷された画像)は入力画像(原稿またはディスプレイに表示された画像)を十分に再現できなくなる。特許文献1によれば、中間転写ベルト上に色ずれ補正のためのトナーパッチを形成し、これを検知することで、色ずれを削減できるように静電潜像の形成タイミングを補正すること、が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-117359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によれば、イエローパッチの上にブラックパッチを重ね、シアンパッチの上にブラックパッチを重ね、マゼンタパッチの上にブラックパッチを重ねることで、重なりパッチを形成することが提案されている。このような重なりパッチは、より多くのトナー量を消費してしまう。トナー量を削減すると、トナーパッチを安定的に検知することが困難となる。このように、従来は二律背反する課題があった。そこで、本発明は、色ずれ補正のために使用されるテスト画像におけるトナーの消費量の削減と、テスト画像の安定的な検知とを、両立することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、たとえば、
像担持体と、前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段によって前記像担持体の表面に形成された前記静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段とをそれぞれ有する複数の画像形成手段と、
前記複数の画像形成手段からそれぞれ異なる色の複数のトナー画像が転写される中間転写体と、
前記中間転写体上に形成された画像の位置ずれを補正するための補正パターンを検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づき前記複数の画像形成手段を制御する制御手段と、
を有し、
前記検知手段は、
前記中間転写体に光を照射する発光素子と、
前記発光素子から出力された光のうち、前記中間転写体または前記補正パターンのいずれかで反射された反射光を受光する受光素子と、を有し、
前記補正パターンは、
第一の単色のトナー画像が下層として形成され、当該第一の単色のトナー画像よりも面積の狭い第二の単色のトナー画像が上層として形成された重なりパターンを含み、
前記制御手段は、前記第一の単色のトナー画像からの反射光を前記受光素子が受光することで取得された第一受光量V1、前記第二の単色のトナー画像の反射光を前記受光素子が受光することで取得された第二受光量V2、前記第一の単色のトナー画像の階調値が100%である場合の受光量V1'、および前記第二の単色のトナー画像の階調値が100%である場合の受光量V2'から演算されるダイナミックレンジDが1.0未満かつ0.5よりも大きくなるように、前記重なりパターンを形成し、ここで、D=(V1-V2)/(V1'-V2')であることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、色ずれ補正のために使用されるテスト画像におけるトナーの消費量の削減と、テスト画像の安定的な検知とを、両立することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
画像形成装置を説明する図。
コントローラを説明する図。
光学センサを説明する図。
トナー量と受光量との関係を示す図。
単色パターンの検知波形を説明する図。
重なりパターンの形状と検知波形を説明する図。
色ずれ補正のためのテスト画像を説明する図。
テスト画像に含まれるトナーパターンのサイズを説明する図。
実施形態と比較例のそれぞれについてのパラメータと性能を示す表。
階調と色度との関係を示す図。
ディザパターンを説明する図。
実施形態1と実施形態4の重なりパターンの検知波形を説明する図。
実施形態5と実施形態8の重なりパターンの検知波形を説明する図。
実施形態9の重なりパターンの検知波形を説明する図。
比較例1の重なりパターンの検知波形を説明する図。
比較例6の重なりパターンの検知波形を説明する図。
比較例11の重なりパターンの検知波形を説明する図。
比較例16の重なりパターンの検知波形を説明する図。
露光面積階調と色度との関係を説明する図。
画像形成装置の他の例を説明する図。
露光面積階調とゴーストとの関係を説明する表。
CPUの機能を説明する図。
色ずれ補正方法を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0009】
1.画像形成装置
図1が示すように、画像形成装置100は電子写真プロセスを実行してシートPにトナー画像を形成するプリンタである。画像形成装置100は、四つの画像形成部70a~70dを有した、いわゆるタンデム型の画像形成装置である。画像形成部70aはイエロー"Y"のトナー画像を形成する。画像形成部70bはマゼンタ"M"のトナー画像を形成する。画像形成部70cはシアン"C"のトナー画像を形成する。画像形成部70dはブラック"Bk"のトナー画像を形成する。画像形成部70a~70dは一定の間隔をおいて配置されており、画像形成部70a~70dの各構造はトナーの色を除いて実質的に共通である部分が多い。以下では、代表して、画像形成部70aが説明されるが、その説明は画像形成部70b~70dにも適用される。また、参照符号の末尾に付与されたa~dの文字は、四つの色に共通する事項が説明される際には、省略される。
【0010】
画像形成部70a~70dは、それぞれ、感光ドラム1と、帯電ローラ2と、現像器4と、ドラムクリーナ5と、を有する。感光ドラム1は、ドラム状の感光体であるとともに、トナー画像を担持する像担持体であり、矢印R1が示す方向に所定のプロセススピード(例:200mm/sec)で回転駆動される。なお、画像形成部70a~70dは、露光装置3を含むものと理解されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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