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公開番号2024117660
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023023876
出願日2023-02-17
発明の名称画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 15/00 20060101AFI20240822BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】生産性の低下を抑制しつつ、吐出しトナー帯のクリーニング不良を抑制する。
【解決手段】画像形成装置100は、像担持体7の表面の移動方向である第1の方向と略直交する第2の方向に沿って像担持体7に当接し、像担持体7上からトナーを除去するクリーニングブレード82と、像担持体7上に形成されたトナー像の印字率と相関する指標値に基づいて、記録材Sに転写されない所定のトナー像を像担持体7上に形成する所定の動作を実行するように制御する制御部200と、を有し、上記所定のトナー像は、少なくとも上記第1の方向における先端部の所定の範囲において、上記第1の方向及び上記第2の方向にそれぞれ1mmの単位面積当たりで見たときに、上記第1の方向に沿って延びた印字部と、該印字部に隣接する上記第1の方向に沿って延びた非印字部と、が繰り返されて形成される構成とされる。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
トナー像を担持する回転可能な像担持体と、
静電像をトナーで現像する現像装置を備え、前記像担持体上にトナー像を形成する画像形成手段と、
前記像担持体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写手段と、
前記像担持体の表面の移動方向である第1の方向と略直交する第2の方向に沿って前記像担持体に当接し、前記像担持体上からトナーを除去するクリーニングブレードと、
前記像担持体上に形成されたトナー像の印字率と相関する指標値に基づいて、記録材に転写されない所定のトナー像を前記像担持体上に前記第2の方向に沿って形成し、前記所定のトナー像を前記クリーニングブレードによって前記像担持体上から除去する所定の動作を実行するように制御する制御部と、を有し、
前記所定のトナー像は、少なくとも前記第1の方向における先端部の所定の範囲において、前記第1の方向及び前記第2の方向にそれぞれ1mmの単位面積当たりで見たときに、前記第1の方向に沿って延びた印字部と、該印字部に隣接する前記第1の方向に沿って延びた非印字部と、が繰り返されて形成されることを特徴とする画像形成装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記所定のトナー像は、少なくとも前記所定の範囲において、前記単位面積当たりで見たときに、前記印字部の前記第1の方向に沿う方向の長さW1と前記第2の方向に沿う方向の長さW2との関係がW1>W2を満たすことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記所定のトナー像は、少なくとも前記所定の範囲において、前記単位面積当たりで見たときに、前記印字部が前記第1の方向と略平行となるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記所定のトナー像は、少なくとも前記所定の範囲において、最小単位パターンが前記第1の方向及び前記第2の方向に繰り返されて形成され、前記最小単位パターンは、前記第2の方向において、印字部のドット数が、該印字部に隣接する非印字部のトッド数の1/2よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記所定のトナー像は、少なくとも前記所定の範囲において、最小単位パターンが前記第1の方向及び前記第2の方向に繰り返されて形成され、前記最小単位パターンは、前記第2の方向において、印字部のドット数が、該印字部に隣接する非印字部のトッド数の2/5以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記所定のトナー像は、少なくとも前記所定の範囲において、最小単位パターンが前記第1の方向及び前記第2の方向に繰り返されて形成され、前記最小単位パターンは、前記第2の方向において、印字部のドット数が2ドット、該印字部に隣接する非印字部のトッド数が5ドットであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記所定のトナー像は、前記所定の範囲の第1の領域と、前記第1の方向において前記所定の範囲よりも後端側の第2の領域と、を有するように形成され、前記第2の領域の前記単位面積当たりのトナー量は、前記第1の領域の前記単位面積当たりのトナー量よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第2の領域は、ベタ画像で形成されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記所定の範囲は、前記所定のトナー像の前記第1の方向における先端から後端側に2mmの位置までの範囲であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記所定のトナー像は、少なくとも前記所定の範囲において、最小単位パターンが前記第1の方向及び前記第2の方向に繰り返されて形成され、前記制御部は、前記所定の動作の実行履歴の情報に基づいて、前記最小単位パターンの前記第2の方向における印字部のドット数及び該印字部に隣接する非印字部のトッド数のうちの少なくとも一方を変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、あるいはこれらの機能のうち複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光ドラムや中間転写ベルトなどの像担持体から被転写体へのトナー像の転写後に像担持体上に残存するトナー(転写残トナー)などの付着物を除去するクリーニング装置が用いられている。このクリーニング装置としては、クリーニング部材としての板状の弾性部材で構成されたクリーニングブレードを像担持体の表面に当接させ、回転する像担持体の表面からクリーニングブレードによって転写残トナーなどの付着物を掻き取る構成のものが広く用いられている。
【0003】
このようなクリーニング装置では、クリーニングブレードのエッジ部にトナーが到達し、クリーニングブレードと像担持体との当接部(ニップ部)であるブレードニップ部にトナーの成分やトナーの外添剤が侵入する。これによって、クリーニングブレードと像担持体との間の潤滑効果が発揮され、好ましいクリーニング性能を得ることができる。しかし、クリーニングブレードのエッジ部に到達するトナーの量が少ない状態が継続すると、クリーニングブレードと像担持体との間の滑りが悪くなり、クリーニングブレードが細かく振動してびびり音や鳴きといった異音が発生したり、クリーニングブレードのめくれが発生したりする可能性がある。また、記録材の搬送速度を遅くする必要がある場合などに、像担持体の回転速度を遅くすると、クリーニングブレードと像担持体との間の滑りが悪くなりやすくなることがある。
【0004】
これに対し、特許文献1では、クリーニングブレードと感光ドラムとの間の潤滑性のレベルを判定した結果に基づいて、感光ドラムに記録材に転写されないトナー帯を形成する技術が記載されている。このようにクリーニングブレードのエッジ部に潤滑剤として作用するトナーを供給してクリーニングブレードと像担持体との間に潤滑性を付与するための所定のトナー像を、ここでは「潤滑トナー帯」と呼ぶこととする。
【0005】
一方、電子写真方式などを用いた画像形成装置では、印字率の低い画像である低印字率画像が形成され続けると、現像装置から消費されるトナーが少なくなり、トナーの帯電性能や流動性が低下する可能性がある。現像装置が備えた現像剤担持体、攪拌部材、規制部材などの部材とトナーとの摺擦によって、トナーに外添されている電荷制御や流動性制御のための外添剤が、トナーの母体から剥れたり、トナーの母体の表面に埋め込まれたりするためである。そのため、低印字率画像が形成され続けると、現像装置内(現像剤担持体上や現像容器内)に帯電性能や流動性の低下したトナー(ここでは、「劣化トナー」ともいう。)が増加し、トナー飛散、かぶり(非画像部へのトナーの付着)などが発生しやすくなる可能性がある。
【0006】
これに対し、特許文献2では、現像装置内にトナーが長時間滞留しないようにするために、次のような技術が記載されている。つまり、画像形成ごとに、トナーの消費量の指標値(ビデオカウント値)が所定の閾値よりも小さい場合は、上記閾値と上記指標値との差分を算出する。そして、その算出された差分を積算した積算値が所定値に達した場合に、記録材に転写されないトナー帯を形成して、現像装置からトナーを強制的に吐出す(消費する)。このように低印字率画像が形成され続けた際に現像装置からトナーを吐出すための所定のトナー像を、ここでは「吐出しトナー帯」と呼ぶこととする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007-304371号公報
特開2011-48083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、近年、画質向上を目的としてトナーが略球形とされることなどにより、トナーの流動性が高くなる傾向がある。そして、トナーの流動性が高くなると、トナーが過剰にクリーニングブレードのエッジ部に供給された場合に、クリーニングブレードによって掻き取りきれずに、トナーがクリーニングブレードをすり抜けることで、クリーニング不良が発生しやすくなる。上述のような潤滑トナー帯や吐出しトナー帯は、一般に像担持体の表面の移動方向と略直交する方向における画像形成領域の略全域にわたるベタ画像とされるため、単位時間当たりにクリーニングブレードのエッジ部に供給されるトナーの量が多い。そのため、潤滑トナー帯や吐出しトナー帯によりクリーニングブレードのエッジ部に過剰にトナーが供給された場合、クリーニング不良が発生することがある。
【0009】
特に、吐出しトナー帯は、十分な量のトナーを現像装置から吐出す必要があるため、一般に、吐出しトナー帯のトナーの量は潤滑トナー帯のトナーの量よりも多い。しかし、吐出しトナー帯の形成動作のためにダウンタイム(画像を出力できない期間)が増加することを抑制して、生産性の低下を抑制するためには、吐出しトナー帯を単にハーフトーン画像とすることは好ましくない。
【0010】
したがって、本発明の目的の1つは、生産性の低下を抑制しつつ、吐出しトナー帯のクリーニング不良を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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