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公開番号2023163742
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-10
出願番号2022074847
出願日2022-04-28
発明の名称固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器
出願人ブリルニクス シンガポール プライベート リミテッド,学校法人立命館
代理人弁理士法人アテンダ国際特許事務所
主分類H04N 25/65 20230101AFI20231102BHJP(電気通信技術)
要約【課題】LCG信号のkTCノイズを低減でき、HCG信号とLCG信号の結合点におけるSNRの低下を防止でき、ひいては高画質化を図ることが可能な固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器を提供する。
【解決手段】リセット期間PR1の開始時点に第1のリセット用トランジスタおよび第2のリセット用トランジスタを導通状態に切り換え、リセット期間PR1が開始してから所定の第1の期間PR11は第1のリセットラインをリセット電位との接続状態に保持し、第1の期間PR1経過後に、第1のリセットラインのインピーダンスが高くなるように、第2のリセット用トランジスタを非導通状態に切り換えて、第1のリセットラインをフローティング状態に切り換え、第2の期間PR12が経過してリセット期間PR1の終了時点になると第1のリセット用トランジスタを非導通状態に切り換える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
光電変換素子を含み、少なくとも2つの変換利得に応じてリセット状態時の読み出しリセット信号および前記光電変換素子の蓄積電荷に応じた読み出し信号を画素信号として読み出し可能な画素が配置された画素部と、
前記画素の少なくともリセット期間時のノイズ低減処理を行うノイズ低減部と、
前記ノイズ低減部のノイズ低減処理を制御しつつ、前記画素部から画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、
前記画素は、
露光期間中に入射光量に応じた電荷を蓄積する光電変換素子と、
転送される電荷を電圧信号として読み出すために保持して容量に応じた電圧に変換するフローティングディフュージョンと、
少なくとも前記フローティングディフュージョンの蓄積電荷をリセット電位に排出するリセット処理が可能なリセット素子と、
変換利得に応じて前記フローティングディフュージョンとの接続状態または非接続状態に制御される蓄積容量素子と、を含み、
前記リセット素子は、
前記リセット電位側に接続される第1のリセットラインに接続された第1の端子と、
リセット対象である前記フローティングディフュージョンおよび前記蓄積容量素子の少なくともいずれか一方側に接続される第2のリセットラインに接続された第2の端子と、を含み、
リセット期間に所定レベルの制御信号を印加されると前記第1の端子と前記第2の端子間を導通状態に保持し、
前記ノイズ低減部は、
前記2つの変換利得のうち少なくとも一方の変換利得による読み出し処理における少なくともリセット期間に、
リセット期間が開始してから所定の第1の期間は前記第1のリセットラインを前記リセット電位との接続状態に保持し、
前記第1の期間経過後の第2の期間に、前記第1のリセットラインのインピーダンスが高くなるように前記第1のリセットラインをフローティング状態に切り換え、
前記読み出し部は、
前記リセット期間の開始時点から前記リセット素子を所定期間導通状態に保持し、
前記第1の期間および前記第2の期間経過した前記リセット期間の終了時点で前記リセット素子を非導通状態に切り換える
固体撮像装置。
続きを表示(約 3,700 文字)【請求項2】
前記画素のリセット素子は、第1のリセット制御信号により導通状態および非導通状態が切り換えられる第1のリセット用トランジスタにより形成され、
前記ノイズ低減部は、
前記第1のリセットラインと前記リセット電位との間に接続され、第2のリセット制御信号により導通状態および非導通状態が切り換えられる第2のリセット用トランジスタと、
前記第1のリセットラインに接続されたリセット制御用容量素子と、を含む
請求項1記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記リセット用容量素子の容量は、リセット対象の容量より大きい
請求項2記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記ノイズ低減処理を含む第1のリセット処理においては、前記読み出し部および前記ノイズ低減部の制御の下、
前記リセット期間の開始時点に前記第1のリセット用トランジスタおよび前記第2のリセット用トランジスタを導通状態に切り換え、リセット対象が接続された前記第2のリセットラインと前記第1のリセットラインを接続状態に切り換えるとともに、前記第1のリセットラインと前記リセット電位を接続状態に切り換えて、前記リセット対象の電荷の排出処理を開始し、
リセット期間が開始してから所定の第1の期間は前記第1のリセットラインを前記リセット電位との接続状態に保持し、
前記第1の期間経過後に、前記第1のリセットラインのインピーダンスが高くなるように、前記第2のリセット用トランジスタを非導通状態に切り換えて、前記第1のリセットラインをフローティング状態に切り換え、
前記第2の期間が経過してリセット期間の終了時点になると前記第1のリセット用トランジスタを非導通状態に切り換える
請求項2記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記画素は、
前記光電変換素子に蓄積された電荷を前記蓄積期間後の転送期間に転送可能な転送素子と、
前記フローティングディフュージョンと前記蓄積容量素子とを選択的に接続する蓄積接続素子と、
前記フローティングディフュージョンで変換した電圧信号を増幅して出力するソースフォロワ素子と、
をさらに含み、
前記ノイズ低減処理を含まない第2のリセット処理においては、前記読み出し部および前記ノイズ低減部の制御の下、
露光後の最初のリセット読み出し処理では、前記第1のリセット用トランジスタは非導通状態のままで、前記蓄積接続素子を非導通状態に切り換えて前記蓄積容量素子を前記フローティングディフュージョンと切り離し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記蓄積容量素子の電荷を分離させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第1容量で決まる第1変換利得に設定し、第1変換利得リセット読み出し処理を行う
請求項4記載の固体撮像装置。
【請求項6】
2つの変換利得に応じた信号方向が逆方向である第1変換利得信号および第2変換利得信号を画素信号として読み出し可能であり、
前記読み出し部は、変換利得信号読み出しモード時に、
前記読み出し部は、
前記第1のリセット用トランジスタ、前記第2のリセット用トランジスタ、前記蓄積接続素子、および前記転送素子を所定期間導通状態に保持して前記フローティングディフュージョン、前記蓄積容量素子、および前記光電変換素子をリセットし、前記転送素子を非導通状態にして前記第1のリセット処理を行い露光期間を開始した後、
第1変換利得リセット読み出し処理、第1変換利得信号読み出し処理、第2変換利得信号読み出し処理、および第2変換利得リセット読み出し処理を順に行い、
前記第2変換利得リセット読み出し処理においては、前記第1のリセット処理を行う
請求項5記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記第1変換利得リセット読み出し処理においては、前記第2のリセット処理を行う
請求項6記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記読み出し部は、
前記第1のリセット用トランジスタ(リセット素子)、前記第2のリセット用トランジスタ、前記蓄積接続素子、および前記転送素子を所定期間導通状態に保持して前記フローティングディフュージョン、前記蓄積容量素子、および前記光電変換素子をリセットし、前記転送素子を非導通状態にして露光期間を開始した後、
前記蓄積接続素子を非導通状態に切り換えて前記蓄積容量素子を前記フローティングディフュージョンと切り離し、前記フローディングディフュージョンの電荷と前記蓄積容量素子の電荷を分離させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第1容量で決まる第1変換利得に設定し、
第1のリセット読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第1容量で決まる第1変換利得で変換した第1の読み出しリセット信号を読み出し、当該第1の読み出しリセット信号に対する所定の処理を行う第1変換利得リセット読み出し処理と、
前記第1のリセット読み出し期間後の第1の転送期間に続く第1の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第1容量で決まる第1変換利得で変換した第1の読み出し信号を読み出し、当該第1の読み出し信号に対する所定の処理を行う第1変換利得信号読み出し処理と、を行い、続いて、
前記蓄積接続素子を所定期間導通状態に切り換えて前記蓄積容量素子を前記フローティングディフュージョンと接続し、前記フローディングディフュージョンの電荷とオーバーフロー電荷に関連する前記蓄積容量素子の電荷を共有させて前記フローティングディフュージョンの利得を前記第2容量で決まる第2変換利得に切り換え、
前記第1の読み出し期間後の第2の転送期間に続く第2の読み出し期間に、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第2容量で決まる第2変換利得で変換した第2の読み出し信号を読み出し、当該第2の読み出し信号に対する所定の処理を行う第2変換利得信号読み出し処理を行い、
次いで、リセット期間の開始時点に前記第1のリセット用トランジスタおよび前記第2のリセット用トランジスタを導通状態に切り換え、リセット対象が接続された前記第2のリセットラインと前記第1のリセットラインを接続状態に切り換えるとともに、前記第1のリセットラインと前記リセット電位を接続状態に切り換えて、前記リセット対象の電荷の排出処理を開始し、
リセット期間が開始してから所定の第1の期間は前記第1のリセットラインを前記リセット電位との接続状態に保持し、
前記第1の期間経過後に、前記第1のリセットラインのインピーダンスが高くなるように、前記第2のリセット用トランジスタを非導通状態に切り換えて、前記第1のリセットラインをフローティング状態に切り換え、
前記第2の期間が経過してリセット期間の終了時点になると前記第1のリセット用トランジスタを非導通状態に切り換え、
前記第1のリセット処理により前記フローティングディフュージョンをリセットした後、前記ソースフォロワ素子から前記フローティングディフュージョンの第2容量で決まる第2変換利得で変換した第2のリセット信号を読み出し、当該第2の読み出し信号に対する所定の処理を行う第2変換利得リセット読み出し処理を行うことが可能である
請求項7記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記画素は、
前記光電変換素子と前記蓄積容量素子が一方向に並んで配置され、
前記画素部は、
前記画素が配列された画素アレイと、
少なくとも前記第1のリセット用トランジスタを駆動する制御信号を生成するリピータバッファが前記画素アレイの画素間に配列されたバッファアレイと、を含み、
前記リピータバッファは、一方向の一方側に隣接する前記画素の前記蓄積容量素子と隣接するように配置され、当該リピータバッファと一方向の他方側に隣接する画素の前記光電変換素子と隣接するようにダミーの蓄積容量素子が配置されている
請求項2記載の固体撮像装置。
【請求項10】
前記第1のリセット用トランジスタは、前記第1の端子および前記第2の端子がソースドレイン拡散層として機能し、前記第1の端子と前記第2の端子間に形成されるチャネル形成領域上に絶縁膜を介してゲート電極が配置された電界効果トランジスタにより形成され、
前記第1の端子側のアクティブ領域が前記第2の端子側のアクティブ領域より大きく、前記チャネル形成領域が、前記第2の端子側から前記第1の端子側に向かって広くなるように形成されている
請求項2記載の固体撮像装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
光を検出して電荷を発生させる光電変換素子を用いた固体撮像装置(イメージセンサ)として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが実用に供されている。
CMOSイメージセンサは、デジタルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、医療用内視鏡、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話等の携帯端末装置(モバイル機器)等の各種電子機器の一部として広く適用されている。
【0003】
CMOSイメージセンサは、画素毎にフォトダイオード(光電変換素子)および浮遊拡散層(FD:Floating Diffusion、フローティングディフュージョン)を有するFDアンプを持ち合わせており、その読み出しは、画素アレイの中のある一行を選択し、それらを同時に列(カラム)方向へと読み出すような列並列出力型が主流である。
【0004】
ところで、固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)の画素の構成としては、たとえば一つのフォトダイオード(光電変換素子)に対して、転送素子としての転送トランジスタ、リセット素子としてのリセットトランジスタ、ソースフォロワ素子としてのソースフォロワトランジスタ、および選択素子としての選択トランジスタをそれぞれ一つずつ有する4トランジスタ(4Tr)構成の基本的な画素を例示することができる。
【0005】
転送トランジスタは、所定の転送期間に選択されて導通状態となり、フォトダイオードで光電変換され蓄積された電荷(電子)をフローティングディフュージョンFDに転送する。
リセットトランジスタは、所定のリセット期間に選択されて導通状態となり、フローティングディフュージョンFDを電源線の電位にリセットする。
選択トランジスタは、読み出しスキャン時に選択されて導通状態となる。これにより、ソースフォロワトランジスタはフローティングディフュージョンFDで電圧信号に変換した列出力の読み出し信号を垂直信号線に出力する。
【0006】
たとえば、読み出しスキャン期間において、リセット期間にフローティングディフュージョンFDがたとえば電源線の電位(基準電位)にリセットされた後、フローティングディフュージョンFDの電荷がFD容量に応じた利得をもって電圧信号に変換されて、基準レベルの読み出しリセット信号(基準レベルの信号)Vrstとして垂直信号線に出力される。
続いて、所定の転送期間に、フォトダイオードで光電変換され蓄積された電荷(電子)がフローティングディフュージョンFDに転送される。そして、フローティングディフュージョンFDの電荷がFD容量に応じた利得をもって電圧信号に変換されて、信号レベルの読み出し信号(信号レベルの信号)Vsigとして垂直信号線に出力される。
画素の出力信号は、カラム読み出し回路において差分信号(Vsig-Vrst)としてCDS(相関二重サンプリング)処理される。
【0007】
このように、通常の画素読み出し信号(以下、画素信号という場合もある)PSは、1つの基準レベルの読み出しリセット信号Vrstと1つの信号レベルの読み出し信号Vsigにより形成される。
【0008】
ところで、特性向上のため、高ダイナミックレンジ(HDR:High Dynamic Range)を持つ高画質の固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)を実現する方法が種々提案されている。
【0009】
高ダイナミックレンジ化のアプローチの一つとして、横型オーバーフロー蓄積容量(LOFIC: Lateral Overflow Integration Capacitor)の構成を挙げることができる(たとえば特許文献1参照)。
LOFIC構成の画素は、上述した基本的構成に、蓄積容量素子としての蓄積キャパシタおよび蓄積接続素子としての蓄積トランジスタが追加されており、同一露光時間にフォトダイオードから溢れた過飽和電荷を捨てずに蓄積キャパシタに蓄積する。
【0010】
このLOFIC画素は、フローティングディフュージョンの容量Cfd1による変換利得(高利得側:1/Cfd1に比例)と、フローティングディフュージョンの容量Cfd1+蓄積キャパシタC2のLOFIC容量Cloficによる変換利得(低利得側:1/(Cfd1+Clofic)に比例)の2種類を持つことができる。
すなわち、LOFIC画素では、低変換利得(LCG)信号と高変換利得(HCG)信号をそれぞれ使用して、大きな飽和と小さなダークノイズを実現する。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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