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公開番号2024054034
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160605
出願日2022-10-04
発明の名称吸気弁を含むスピーカー
出願人株式会社埼王住研
代理人個人
主分類H04R 1/02 20060101AFI20240409BHJP(電気通信技術)
要約【課題】密閉型において振動板の後方に放出された音波を遮断する効果と、バスレフ型において振動板の振動が抑制されにくい効果と、の両方を実現するスピーカーを提供する。
【解決手段】スピーカー1は、電気信号に応じて振動する振動板を有するスピーカーユニット100と、振動板の一方の面を外気に接触させ、他方の面側の空間を閉じるようにスピーカーユニット100を搭載するキャビネット200と、を含む。キャビネット200は、負圧時に開弁する吸気弁220を含み、キャビネット200の内外を接続する空気流路のうち、吸気弁220を除いた部分の開口面積は、吸気弁220の開弁時の開口面積より小さく、且つ、振動板の面積の5%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電気信号に応じて振動する振動板を含むスピーカーユニットと、
前記振動板の一方の面を外気に接触させ、他方の面側の空間を閉じるように前記スピーカーユニットを搭載するキャビネットと、
を含み、
前記キャビネットは、負圧時に開弁する吸気弁を含み、
前記キャビネットの内外を接続する空気流路のうち、前記吸気弁を除いた部分の開口面積は、前記吸気弁の開弁時の開口面積より小さく、且つ、前記振動板の面積の5%以下である、
スピーカー。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
請求項1に記載のスピーカーであって、
前記吸気弁は、
前記キャビネットを構成する底面板に形成された貫通孔と、
前記貫通孔の最小径より大きい弁体と、
前記弁体が前記貫通孔の前記最小径を有する部分の上に置かれて前記貫通孔を塞ぐ第1位置と、前記弁体が前記弁体にかかる重力に抗して前記第1位置からずれた第2位置と、に前記弁体が移動することを許容しつつ、他の位置への前記弁体の移動を規制する規制部材と、
を含む、
スピーカー。
【請求項3】
請求項2に記載のスピーカーであって、
前記吸気弁は、前記キャビネットの外側から前記弁体にかかる第1の圧力と前記キャビネットの内側から前記弁体にかかる第2の圧力との圧力差に起因して前記弁体にかかる重力と反対方向の押圧力が、前記弁体にかかる重力を超えたときに開弁する、
スピーカー。
【請求項4】
請求項2に記載のスピーカーであって、
前記貫通孔は、前記最小径を有する部分の上に位置して漏斗状に拡大した径を有する拡大部を含み、前記拡大部は前記第1位置の前記弁体の少なくとも一部を収容する、
スピーカー。
【請求項5】
請求項2に記載のスピーカーであって、
前記弁体は、直径10mm以上60mm以下の球状である、
スピーカー。
【請求項6】
請求項2に記載のスピーカーであって、
前記弁体は、50mg以上500mg以下である、
スピーカー。
【請求項7】
請求項2に記載のスピーカーであって、
前記第1位置と前記第2位置との距離が0.5mm以上2.5mm以下である、
スピーカー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸気弁を含むスピーカーに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
トランペットは金属製であるのに対し、クラリネットは主に木製である。楽器の素材や構造が変われば、楽器から出る音も変わる。同様に、ギターやバイオリンなどの弦楽器、木琴やドラムなどの打楽器にも、それぞれ適した素材や構造があり、素材や構造が変われば別の音になる。
【0003】
スピーカー(オーディオスピーカー)は、それらの楽器とは素材や構造が異なるだけでなく、電気信号に応じて振動板を振動させるものであるから、音を発生させる仕組みが楽器とは異なる。従って、スピーカーが楽器とまったく同じ音を再現することは不可能である。しかし、スピーカーの音を楽器の音に限りなく近づけていくことはできる。愛好家はより高音質を得られるスピーカーを探し求め、スピーカーの製作者はそれぞれ長年にわたり工夫を重ねている。ハイエンドモデルとして販売されているスピーカーの中には1台1万米ドル以上、さらには10万米ドルに近い値段が付けられているものまである。良い音を求める者にとって、本当に良い音にはそれだけの価値がある。
【0004】
一般に、スピーカーとしては(a)後面開放型、(b)密閉型、及び(c)バスレフ型の3種類が知られている。
(a)後面開放型
電気信号に応じて振動する振動板は、その前方と後方とに同じ周波数で逆相の音波を放出する。このとき後方に放出された音波、特に低音域部分が前方に回折し、前後の音波が干渉して互いに打ち消してしまうことがある。そこで、振動板とその駆動部とを含むスピーカーユニットを板(バッフル)に取り付けることによって、前後の音波の干渉を回避する方式(平面バッフル型)が考えられる。バッフルの面積が大きいほど、前後の音波の干渉を回避する能力は向上する。しかし、あまりに面積を大きくすると扱いにくくなるので、単なる板ではなく四方の縁部分を後方に折り曲げた形状、つまり背面だけが無い箱状にすることがある。これを後面開放型という。
(b)密閉型
スピーカーユニットの後方を箱で覆って密閉したものが密閉型と呼ばれる。密閉型においては振動板の後方に放出された音波を密閉された箱で遮断するため、前後の音波の干渉を回避する効果は平面バッフル型や後面開放型よりも優れている。しかし、密閉された箱の内部の空気が振動板の振動に応じて伸縮するバネとして作用し、振動板の振動が抑制されることがある。低音になるほど、振動板の振動が強く抑制され、音声の出力が次第に低下する。
(c)バスレフ型
バスレフ型は、スピーカーユニットを搭載した箱に穴をあけ、そこに筒(バスレフダクト)をつけた構造をいう。この筒により、振動板の後方に放出された音の低音域部分がヘルムホルツ共鳴によって増幅される。密閉型と比べて、振動板の振動が抑制されにくい効果がある。しかし、バスレフダクトを介した空気の出入りによって風切り音が発生することがある。また、バスレフダクトの共鳴周波数より低い周波数領域になると音声の出力が急激に低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-148181号公報
実公平07-033854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、現行のスピーカーにはそれぞれ一長一短があり、さらなる音質の向上が求められている。
【0007】
本発明は、密閉型において振動板の後方に放出された音波を遮断する効果と、バスレフ型において振動板の振動が抑制されにくい効果と、の両方を実現し得るスピーカーを作成することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの観点に係るスピーカーは、
電気信号に応じて振動する振動板を含むスピーカーユニットと、
前記振動板の一方の面を外気に接触させ、他方の面側の空間を閉じるように前記スピーカーユニットを搭載するキャビネットと、
を含み、
前記キャビネットは、負圧時に開弁する吸気弁を含み、
前記キャビネットの内外を接続する空気流路のうち、前記吸気弁を除いた部分の開口面積は、前記吸気弁の開弁時の開口面積より小さく、且つ、前記振動板の面積の5%以下である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係るスピーカー1の断面図である。
図2は、図1にIIA-IIB線及びIIC-IID線で示される切断箇所でのスピーカー1の断面図である。
図3は、図1にIIIA-IIIBで示される切断箇所でのスピーカー1の断面図である。
図4は、図1に示されるスピーカーユニット100の内部の構成を示す。
図5は、図1に示されるキャビネット200を右後方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に説明される実施形態は、本発明の一例を示すものであって、本発明の内容を限定するものではない。また、実施形態で説明される構成及び動作の全てが本発明の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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