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公開番号2023131734
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-22
出願番号2022036644
出願日2022-03-09
発明の名称船外機及び船舶
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人個人,個人
主分類B63H 20/08 20060101AFI20230914BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】船外機の船外機本体の大きなトリムインを実現する。
【解決手段】船外機13は、電動モータ15を内蔵する船外機本体16と、チルト軸17を有するブラケット18とを備え、ブラケット18は船舶10の船体11の船尾12に取り付けられ、船外機本体16はチルトアップとトリムインが可能となるようにブラケット18へ取り付けられ、船外機本体16の下部16bにはプロペラシャフト21が設けられ、船舶10の航走時において、船舶10の上下方向に関するチルト軸17から船尾12の上端までの距離L1は、船舶10の上下方向に関するチルト軸17からプロペラシャフト21までの距離L2以上である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
動力源を内蔵する本体と、回転軸を有するブラケットとを備え、前記ブラケットは船舶の船体の船尾に取り付けられ、
前記本体は第1の回転と第2の回転が可能となるように前記ブラケットへ取り付けられ、
前記本体の下部にはプロペラ軸が設けられ、
前記第1の回転は、前記本体の上部が前記船舶の前方へ移動するとともに前記本体の下部が前記船舶の後方へ移動するように前記回転軸の回りに前記本体が回転する回転であり、
前記第2の回転は、前記本体の上部が前記船舶の後方へ移動するとともに前記本体の下部が前記船舶の前方へ移動するように前記回転軸の回りに前記本体が回転する回転であり、
前記船舶の航走時において、前記船舶の上下方向に関する前記回転軸から前記船尾の上端までの第1の距離は、前記船舶の上下方向に関する前記回転軸から前記プロペラ軸までの第2の距離以上である、船外機。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記船舶の航走時において、前記第1の距離が前記第2の距離の2倍以上である、請求項1に記載の船外機。
【請求項3】
前記船体の前後方向に関して、前記回転軸は前記船尾の後端よりも後方に配置される、請求項1に記載の船外機。
【請求項4】
前記第2の回転では、前記本体が前記回転軸の回りに回転角で20°以上回転する、請求項1に記載の船外機。
【請求項5】
前記第2の回転では、前記本体が前記回転軸の回りに回転角で30°以上回転する、請求項4に記載の船外機。
【請求項6】
前記船体の船尾において、前記船舶の上下方向に関して回動する姿勢制御板が配置されない、請求項1に記載の船外機。
【請求項7】
前記本体を前記船舶の上下方向に関して移動させるリフト機構をさらに備える、請求項1に記載の船外機。
【請求項8】
前記リフト機構は、前記船舶の航走時における前記本体の前記船舶の上下方向に関する位置を変更可能である、請求項7に記載の船外機。
【請求項9】
前記船舶は水中翼を備え、前記リフト機構は、前記船舶が航走時に翼走する際、前記本体を前記船体の下方向に移動させる、請求項8に記載の船外機。
【請求項10】
前記船舶の保管時、前記リフト機構は前記本体を上昇させ、且つ前記本体は前記第1の回転を行う、請求項8に記載の船外機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チルトアップやトリムインが可能な船外機及び船舶に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
滑走艇等の比較的小型の船舶は推進機として船外機を備える。図9(A)に示すように、船外機90は、動力源を内蔵する船外機本体91と、チルト軸92が設けられたブラケット93とを有し、ブラケット93は船舶の船体94の船尾98に取り付けられ、船外機本体91はチルト軸92回りに回転可能な状態でブラケット93に取り付けられる。なお、以下の図9(A)~図9(C)では、図中の左方が船舶の前方に該当し、同右方が船舶の後方に該当し、同上方が船舶の上方に該当し、同下方が船舶の下方に該当する。そして、チルト軸92は船舶の左右方向に延伸するため、船外機本体91は、チルト軸92回りに上部91aが前方且つ下方へ移動するとともに下部91bが後方且つ上方へ移動するように、図中反時計回りに回転(チルトアップ)し(図9(A))、又は上部91aが後方且つ下方へ移動するとともに下部91bが前方且つ上方へ移動するように、図中時計回りに回転(トリムイン)する(図9(B))(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来より、船外機90の動力源として内燃機関であるレシプロエンジン95が用いられている。レシプロエンジン95は、船外機本体91の上部91aにおいて、クランク軸が上下方向に沿い且つシリンダヘッド96がシリンダブロック97よりも後方に位置するように配置されている(図9(A))。したがって、船外機本体91を大きくトリムインさせると、シリンダヘッド96の少なくとも一部がシリンダブロック97よりも下方に位置することになり、シリンダブロック97のシリンダの潤滑オイルがクランクケースに戻らずに燃料室で燃焼されてレシプロエンジン95が白煙を噴く可能性がある。そのためにレシプロエンジン95を用いる船外機90では大きなトリムインの実現が困難である。
【0004】
ところで、近年提唱されているSDGs(Sustainable Development Goals)を達成するための一手段として移動体のカーボンフリーの実現が推し進められ、移動体の一例である自動車の動力源が内燃機関から電動モータへ置き換えられつつある。
【0005】
船外機90においても、自動車と同様に、内燃機関から電動モータへ動力源の置き換えが検討されているが、船外機90の動力源が電動モータへ置き換えられた場合、上述したような、潤滑オイルの燃焼が発生しないため、白煙の発生を抑制するためにトリムインを制限する必要がなくなる。そして、トリムインは船舶の航走時におけるピッチ方向の姿勢制御に大きな影響を与えるため、動力源として電動モータを用いる船外機90では、姿勢制御の自由度を広げる観点から、寧ろ、大きなトリムインの実現が求められる。
【0006】
一方、従来の船外機90では、船舶の桟橋等への長期係留時の船外機本体91の水揚げを優先するために、大きなチルトアップの実現が求められている。そこで、従来、チルト軸92を船外機本体91の上部91a近傍に配置することにより、船外機本体91が大きくチルトアップしても船外機本体91の上部91aの前方への移動量を少なくして船外機本体91の上部91aと船体94の干渉を防いでいた(図9(B))。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平1-317893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、チルト軸92を船外機本体91の上部91a近傍に配置すると、船外機本体91がトリムインした際、船外機本体91の下部91bの前方への移動量が大きくなるため、トリムインの量を少し大きくしただけで船外機本体91の下部91bと船体94が干渉してしまうおそれがある(図9(C))。したがって、従来の船外機90ではトリムインの量(角度)を大きくするのは困難であり、チルト軸92回りに約4°までしかトリムインすることができない。すなわち、実現し得るトリムインの量に関して改善の余地がある。
【0009】
本発明は、船外機の船外機本体の大きなトリムインを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の一態様による船外機は、動力源を内蔵する本体と、回転軸を有するブラケットとを備え、前記ブラケットは船舶の船体の船尾に取り付けられ、前記本体は第1の回転と第2の回転が可能となるように前記ブラケットへ取り付けられ、前記本体の下部にはプロペラ軸が設けられ、前記第1の回転は、前記本体の上部が前記船舶の前方へ移動するとともに前記本体の下部が前記船舶の後方へ移動するように前記回転軸の回りに前記本体が回転する回転であり、前記第2の回転は、前記本体の上部が前記船舶の後方へ移動するとともに前記本体の下部が前記船舶の前方へ移動するように前記回転軸の回りに前記本体が回転する回転であり、前記船舶の航走時において、前記船舶の上下方向に関する前記回転軸から前記船尾の上端までの第1の距離は、前記船舶の上下方向に関する前記回転軸から前記プロペラ軸までの第2の距離以上である。
(【0011】以降は省略されています)

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