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公開番号
2025174564
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-28
出願番号
2024081009
出願日
2024-05-17
発明の名称
アイオノマー
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
H01M
4/86 20060101AFI20251120BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】本発明は、高い酸素輸送性を有するアイオノマーを提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、酸性官能基と、該酸性官能基を修飾する修飾層とを有するアイオノマーであって、該修飾層が、窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンを含み、該窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンの含有量が、該酸性官能基の総物質量に対して、120 mol%以下である、前記アイオノマーに関する。本発明の別の一態様は、電気化学的酸素還元触媒及び本発明の一態様のアイオノマーを含むカソードの電極触媒層と、アノードの電極触媒層と、該カソードの電極触媒層及び該アノードの電極触媒層の間に配置された電解質膜とを少なくとも有する、燃料電池に関する。本発明のさらに別の一態様は、酸性官能基を有するアイオノマー材料と、窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンを含む修飾剤とを混合して該酸性官能基を修飾する、修飾工程を含む、本発明の一態様のアイオノマーの製造方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酸性官能基と、該酸性官能基を修飾する修飾層とを有するアイオノマーであって、該修飾層が、窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンを含み、該窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンの含有量が、該酸性官能基の総物質量に対して、120 mol%以下である、前記アイオノマー。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンの含有量が、酸性官能基の総物質量に対して、10から80 mol%の範囲である、請求項1に記載のアイオノマー。
【請求項3】
修飾層に含まれる窒素含有環状有機化合物又はその重合体のカチオンが、酸性官能基とイオン結合を形成する、請求項1に記載のアイオノマー。
【請求項4】
窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンが、メラミン、アンメリン、アンメリド、シアヌル酸若しくはトリアジン若しくはその誘導体、若しくはその重合体、又はそれらのカチオンである、請求項1に記載のアイオノマー。
【請求項5】
修飾層が、1,3,5-トリアジン、アンメリン、アンメリド、メラミン又はメラミン-ホルムアルデヒド共重合体を含む、請求項1に記載のアイオノマー。
【請求項6】
電気化学的酸素還元触媒及び請求項1に記載のアイオノマーを含むカソードの電極触媒層と、アノードの電極触媒層と、該カソードの電極触媒層及び該アノードの電極触媒層の間に配置された電解質膜とを少なくとも有する、燃料電池。
【請求項7】
酸性官能基を有するアイオノマー材料と、窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンを含む修飾剤とを混合して該酸性官能基を修飾する、修飾工程
を含む、請求項1に記載のアイオノマーの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイオノマーに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、水素及び酸素を電気化学的に反応させて電力を得る。燃料電池の発電に伴って生じる生成物は、原理的に水のみである。それ故、地球環境への負荷がほとんどない、クリーンな発電システムとして注目されている。燃料電池は、電解質膜の両面に電極触媒層が配置され、さらに各電極触媒層の外側にガス拡散層が配置された、膜電極接合体(以下、「MEA」とも記載する)を基本単位として構成される。燃料電池の運転時には、アノード(燃料極)側の電極触媒層に水素を含む燃料ガスを、カソード(空気極)側の電極触媒層に酸素を含む酸化ガスを、それぞれ供給することにより、起電力を得る。アノードでは水素の酸化反応が、カソードでは酸素の還元反応が進行し、外部回路に起電力を供給する。このため、カソードの電極触媒層には、酸素還元能を有する酸素還元触媒が使用される。電極触媒層のバインダー及び電解質膜には、通常はイオン交換基を有する高分子電解質(以下、「アイオノマー」又は「イオノマー」とも記載する)が使用される。
【0003】
例えば、特許文献1は、酸性基含有ポリマーと塩基性基含有金属錯体とを含む、アイオノマーを記載する。
【0004】
特許文献2は、固体高分子電解質膜と前記固体高分子電解質膜の両側に配した一対の電極とからなり、少なくとも一方の前記電極が、貴金属触媒及び炭素粉末からなる触媒体、高分子電解質並びに多官能性塩基性化合物を含む混合物からなる触媒層と、ガス拡散層とにより構成されていることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池用の膜・電極接合体を記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-161154号公報
特開2002-246041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のように、燃料電池の電極触媒層に使用し得る、種々のアイオノマーが開発された。燃料電池の電極触媒層、特にカソードの電極触媒層においては、プロトン及び酸素を電極触媒に円滑に供給する必要がある。アイオノマーは、通常は酸性のイオン交換基を有しており、プロトン輸送性に寄与し得る一方、酸素輸送性を阻害し得る。このため、従来技術のアイオノマーは、酸素輸送性に関する性能に改善の余地が存在した。
【0007】
それ故、本発明は、高い酸素輸送性を有するアイオノマーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した。本発明者らは、アイオノマーの酸性官能基を修飾する修飾層として、窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンを所定の含有量で含む修飾層を用いることにより、該アイオノマーの酸素拡散性が向上することを見出した。本発明者らは、前記知見に基づき、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の態様及び実施形態を包含する。
(実施形態1) 酸性官能基と、該酸性官能基を修飾する修飾層とを有するアイオノマーであって、該修飾層が、窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンを含み、該窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンの含有量が、該酸性官能基の総物質量に対して、120 mol%以下である、前記アイオノマー。
(実施形態2) 窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンの含有量が、酸性官能基の総物質量に対して、10から80 mol%の範囲である、実施形態1に記載のアイオノマー。
(実施形態3) 修飾層に含まれる窒素含有環状有機化合物又はその重合体のカチオンが、酸性官能基とイオン結合を形成する、実施形態1又は2に記載のアイオノマー。
(実施形態4) 窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンが、メラミン、アンメリン、アンメリド、シアヌル酸若しくはトリアジン若しくはその誘導体、若しくはその重合体、又はそれらのカチオンである、実施形態1から3のいずれかに記載のアイオノマー。
(実施形態5) 修飾層が、1,3,5-トリアジン、アンメリン、アンメリド、メラミン又はメラミン-ホルムアルデヒド共重合体を含む、実施形態1から4のいずれかに記載のアイオノマー。
(実施形態6) 電気化学的酸素還元触媒及び実施形態1から5のいずれかに記載のアイオノマーを含むカソードの電極触媒層と、アノードの電極触媒層と、該カソードの電極触媒層及び該アノードの電極触媒層の間に配置された電解質膜とを少なくとも有する、燃料電池。
(実施形態7) 酸性官能基を有するアイオノマー材料と、窒素含有環状有機化合物若しくはその重合体又はそれらのカチオンを含む修飾剤とを混合して該酸性官能基を修飾する、修飾工程
を含む、実施形態1から5のいずれかに記載のアイオノマーの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、高い酸素輸送性を有するアイオノマーを提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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