TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025172046
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2025078854
出願日2025-05-09
発明の名称マスキング組成物
出願人三菱商事ライフサイエンス株式会社
代理人個人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20251113BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の課題は、飲食品の風味を改良することのできるマスキング組成物、および該マスキング組成物を用いた飲食品の風味改良方法を提供することである。
【解決手段】タマネギ抽出物と2-(メチルチオ)エタノールおよび3,4-ジメチルチオフェンとを共存させた組成物を飲食品に添加することで、該飲食品の好ましくない風味、特に野菜を含む飲食品や野菜加工品における野菜由来の青臭さをマスキングし、野菜を含む飲食品や野菜加工品の風味を改良することができる。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
2-(メチルチオ)エタノール、3,4-ジメチルチオフェンおよびタマネギ抽出物を含む、マスキング組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、Brix値を3~20重量%に調整した該組成物5mLをバイアル瓶に入れ、NaCl2gおよび98ppmのシクロヘキサノール100μLを添加し、固相マイクロ抽出-ガスクロマトグラフ質量分析装置でヘッドスペースを分析した際のシクロヘキサノールのピーク面積値を1とした場合、前記組成物中に含まれる2-(メチルチオ)エタノールのピーク面積値が0.05~7、3,4-ジメチルチオフェンのピーク面積値が3.6~10である、組成物。
【請求項3】
さらにエタノールを含む、請求項1または2に記載のマスキング組成物。
【請求項4】
さらに酢酸2-フェニルエチルを含む、請求項1または2に記載のマスキング組成物。
【請求項5】
さらに酢酸2-フェニルエチルを含む、請求項3に記載のマスキング組成物。
【請求項6】
請求項1または2に記載のマスキング組成物を添加することを特徴とする、飲食品の風味改良方法。
【請求項7】
飲食品の風味改良方法が、野菜の青臭さのマスキングである、請求項6に記載の風味改良方法。
【請求項8】
請求項1または2に記載のマスキング組成物を添加する工程を含む、飲食品の製造方法。
【請求項9】
請求項1または2に記載のマスキング組成物を含む、飲食品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食品の風味を改良することのできるマスキング組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
漬物は様々な種類が市販されているだけでなく、家庭でも簡単に製造することができ、野菜を手軽に摂取できることから、飲食品として広く受け入れられている。一方、漬物には原料となる野菜に由来する青臭さがあり、改善する方法が求められていた。
【0003】
これまでに、漬物の青臭さを改善する方法として、所定の範囲となるようマグネシウムおよびカプサイシンを含む漬物用液体調味料が報告されており、この液体調味料を用いることで、野菜の軟化を抑制しつつ野菜の青臭さを抑制することができる(特許文献1)。しかしながら、マグネシウムおよびカプサイシンをそれぞれ所定の範囲になるよう添加する必要があることから、製造工程が煩雑になるという問題があった。また、マグネシウムは、添加量によってそれ自体の異味があることも知られており、添加する飲食品中のマグネシウム量を勘案する必要があるなど、改善の余地があった。
【0004】
一方、飲食品の製造においてタマネギは広く用いられており、破砕物や抽出物などが飲食品の原料として用いられている。しかしながら、タマネギを用いて漬物の青臭さを改善する方法はこれまでに報告されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-073859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、飲食品の風味を改良することのできるタマネギ抽出物を含むマスキング組成物、および該タマネギ抽出組成物を用いた飲食品の風味の改良方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題の解決につき鋭意検討した結果、タマネギ抽出物と2-(メチルチオ)エタノールおよび3,4-ジメチルチオフェンとを共存させた組成物を飲食品に添加することで、飲食品の風味を改良できることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明は、以下の第一~第九に関する。
第一に、2-(メチルチオ)エタノール、3,4-ジメチルチオフェンおよびタマネギ抽出物を含む、マスキング組成物である。
第二に、第一に記載の組成物であって、Brix値を3~20重量%に調整した該組成物5mLをバイアル瓶に入れ、NaCl2gおよび98ppmのシクロヘキサノール100μLを添加し、固相マイクロ抽出-ガスクロマトグラフ質量分析装置でヘッドスペースを分析した際のシクロヘキサノールのピーク面積値を1とした場合、前記組成物中に含まれる2-(メチルチオ)エタノールのピーク面積値が0.05~7、3,4-ジメチルチオフェンのピーク面積値が3.6~10である、組成物である。
第三に、さらにエタノールを含む、第一または第二に記載のマスキング組成物である。
第四に、さらに酢酸2-フェニルエチルを含む、第一または第二に記載のマスキング組成物である。
第五に、さらに酢酸2-フェニルエチルを含む、第三に記載のマスキング組成物である。
第六に、第一または第二に記載のマスキング組成物を添加することを特徴とする、飲食品の風味改良方法である。
第七に、飲食品の風味改良方法が、野菜の青臭さのマスキングである、第六に記載の風味改良方法である。
第八に、第一または第二に記載のマスキング組成物を添加する工程を含む、飲食品の製造方法である。
第九に、第一または第二に記載のマスキング組成物を含む、飲食品である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、2-(メチルチオ)エタノールおよび3,4-ジメチルチオフェンとタマネギ抽出物を共存させることで、飲食品に添加することにより該飲食品の風味を改良することができる組成物を得ることができる。また、2-(メチルチオ)エタノールおよび3,4-ジメチルチオフェンおよびタマネギ抽出物を含む組成物を飲食品に添加することで、該飲食品の風味を改良し、野菜の青臭さを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明におけるタマネギ抽出物は、通常喫食されるタマネギのりん茎部を利用していれば由来や製造方法に制限はなく、通常の食品製造に採用される方法で製造されたものであれば用いることができ、例えば生タマネギを水で抽出した抽出物が挙げられる。タマネギ抽出物としては、生タマネギの切断や細断、磨砕、搾汁などの加工時に発生する液状またはスラリー状のものも用いてもよく、固形物を含んだものを用いてもよい。また、生タマネギのほか、加熱されたタマネギから抽出されたタマネギ抽出物を用いても良い。このほか、生タマネギから得られたタマネギ抽出物の加熱処理物を用いてもよい。タマネギ抽出物は、市販のものも利用してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
古代食品塩梅醤
6か月前
個人
健康促進霊芝茶
2か月前
不二製油株式会社
組成物
1か月前
個人
ジャム
6か月前
個人
具入り餅食品
7か月前
不二製油株式会社
グミ類
2か月前
ライソン株式会社
焙煎機
5か月前
不二製油株式会社
加工食品
2か月前
不二製油株式会社
油性食品
2か月前
個人
ヨーグルト等の発酵器
2か月前
不二製油株式会社
光照射油脂
1か月前
不二製油株式会社
油脂組成物
2か月前
個人
可食性素材からなる容器
16日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
5か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
3か月前
不二製油株式会社
油脂組成物
3か月前
池田食研株式会社
微粉状食品
5か月前
株式会社東洋新薬
飲料
1か月前
池田食研株式会社
風味改善剤
5か月前
株式会社ソディック
計量装置
5か月前
株式会社ソディック
計量装置
5か月前
不二製油株式会社
卵代替素材
6か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
不二製油株式会社
チーズ様食品
5か月前
東ソー株式会社
食品品質保持剤
4か月前
奥野製薬工業株式会社
処理方法
1か月前
アサヒ飲料株式会社
飲料
5か月前
不二製油株式会社
異風味抑制剤
7か月前
日本メナード化粧品株式会社
飲料
2か月前
株式会社エポック社
絞出具
1か月前
個人
発酵あんこの製造方法
1か月前
株式会社ソディック
食品搬送装置
4か月前
不二製油株式会社
被覆用油性食品
1か月前
東洋ライス株式会社
搗精米
2か月前
SoPros株式会社
経口養毛剤
6か月前
大山食品株式会社
お好み焼き
6か月前
続きを見る