TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025172040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2025078499
出願日2025-05-09
発明の名称モーター用絶縁フィルム及びモーター
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類H01B 17/56 20060101AFI20251113BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明は、優れた組み付け性及び絶縁性に加えて、高い熱伝導性(熱貫流性)を兼ね備えたモーター用絶縁フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】発明は、樹脂層と、樹脂層の両面に接着層を介して積層されたアラミド紙とを備えたモーター用絶縁フィルムであって、モーター用絶縁フィルムの厚みが200μm以下であり、密度が1.0g/cm3以上であり、アラミド紙の厚みが49μm以下であり、密度が0.65g/cm3以上1.50g/cm3以下であり、樹脂層の厚みを前記アラミド紙の合計厚みで除した値が0.4~5である、モーター用絶縁フィルムに関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂層と、前記樹脂層の両面に接着層を介して積層されたアラミド紙とを備えたモーター用絶縁フィルムであって、
モーター用絶縁フィルムの厚みが200μm以下であり、密度が1.0g/cm

以上であり、
前記アラミド紙の厚みが49μm以下であり、密度が0.65g/cm

以上1.50g/cm

以下であり、
前記樹脂層の厚みを前記アラミド紙の合計厚みで除した値が0.4~5である、モーター用絶縁フィルム。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
樹脂層と、前記樹脂層の両面に積層されたアラミド紙とを備えたモーター用絶縁フィルムであって、
モーター用絶縁フィルムの密度が1.2g/cm

以上であり、
前記アラミド紙の密度が0.7g/cm

以上1.50g/cm

以下であり、
前記樹脂層の厚みを前記アラミド紙の合計厚みで除した値が0.4~5である、モーター用絶縁フィルム。
【請求項3】
絶縁破壊強さが50kV/mm以上である、請求項1又は2に記載のモーター用絶縁フィルム。
【請求項4】
圧縮強さが100N以上である、請求項1又は2に記載のモーター用絶縁フィルム。
【請求項5】
少なくとも一方の前記アラミド紙の厚みが49μm以下である、請求項2に記載のモーター用絶縁フィルム。
【請求項6】
前記樹脂層の厚みが30μm以上である、請求項1又は2に記載のモーター用絶縁フィルム。
【請求項7】
前記樹脂層が、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のモーター用絶縁フィルム。
【請求項8】
前記アラミド紙の一部が前記樹脂層に食い込んだ界面構造を有する、請求項2に記載のモーター用絶縁フィルム。
【請求項9】
前記樹脂層にアラミド紙が融着している、請求項2に記載のモーター用絶縁フィルム。
【請求項10】
スロット紙である、請求項1又は2に記載のモーター用絶縁フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モーター用絶縁フィルム及びモーターに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
家電機器、産業機器などの駆動力となるモーターには、従来、ステータコア内のスロットにおいてコアと巻線コイルとの間に介装される絶縁フィルムとして、スロット紙やスロット溝の開口を内側から閉塞するウェッジ紙が備えられている。これらの絶縁フィルムは、通常、ステータコアの端面の開口部からスロット内に挿入されることで組み込まれる。ステータコアへの挿入時の破れを防止するために、絶縁フィルムには高い耐折性や耐衝撃性が要求される。
【0003】
このような絶縁フィルムとして、アラミド紙と樹脂フィルムを張り合わせた積層体が広く用いられている。例えば、特許文献1には、基材としてアラミド紙と、熱硬化性樹脂組成物からなる絶縁樹脂層が基材の片面または両面に接着剤等を介して積層された絶縁シートが開示されている。
【0004】
近年、モーターとしては、小型で高効率なものが求められている。そのために、例えば、絶縁フィルムを薄肉化し巻線コイルの占積率を大きくする方法が検討されている。例えば、特許文献2には、アラミド紙と樹脂フィルムとが積層されてなるアラミド-樹脂フィルム積層体であって、アラミド紙のいずれかの面に所定条件でプラズマ処理を施し、当該プラズマ処理された面と樹脂フィルムのプラズマ処理された面とを合わせて加熱、加圧、又は加熱加圧加工することによって接着されてなるアラミド-樹脂フィルム積層体が開示されている。また、特許文献3には、アラミド紙と直接的に加圧積層されている芳香族ポリマーフィルムを備える電動機用絶縁シートであって、アラミド紙または芳香族ポリマーフィルムの少なくともいずれか一方の表面にプラズマ処理を施し、接合することで得られた電動機用絶縁シートが開示されている。さらに、特許文献4には、低温プラズマ処理されたアラミド紙と、ポリエステル系フィルムが直接熱接合してなるアラミド-ポリエステル積層体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-185658号公報
特開2013-223962号公報
特開2011-4565号公報
特開2008-7875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、モーターの小型化が進んでおり、これに伴い、絶縁フィルムの薄膜化が求められている。しかしながら、絶縁フィルムを単に薄膜化した場合、フィルム強度が不足し、モーター内に絶縁フィルムとワイヤーを組み付けた際に、絶縁フィルムに破れや変形が生じ、組み付け性が悪化する場合があった。また、絶縁フィルムを薄膜化した場合、絶縁性が低下する場合があり問題となっていた。
【0007】
上述したように、絶縁フィルムには、優れた組み付け性や絶縁性が求められる一方で、モーターから出る熱を拡散するために高い熱伝導性(熱貫流性)が求められている。従来技術においては、優れた組み付け性及び絶縁性に加えて、高い熱伝導性(熱貫流性)を兼ね備えることが難しく、これら種々の特性を兼ね備えた絶縁フィルムの開発が求められていた。
【0008】
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、優れた組み付け性及び絶縁性に加えて、高い熱伝導性(熱貫流性)を兼ね備えたモーター用絶縁フィルムを提供することを目的として検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の具体的な態様の例を以下に示す。
【0010】
[1] 樹脂層と、樹脂層の両面に接着層を介して積層されたアラミド紙とを備えたモーター用絶縁フィルムであって、
モーター用絶縁フィルムの厚みが200μm以下であり、密度が1.0g/cm

以上であり、
アラミド紙の厚みが49μm以下であり、密度が0.65g/cm

以上1.50g/cm

以下であり、
樹脂層の厚みをアラミド紙の合計厚みで除した値が0.4~5である、モーター用絶縁フィルム。
[2] 樹脂層と、樹脂層の両面に積層されたアラミド紙とを備えたモーター用絶縁フィルムであって、
モーター用絶縁フィルムの密度が1.2g/cm

以上であり、
アラミド紙の密度が0.7g/cm

以上1.50g/cm

以下であり、
樹脂層の厚みをアラミド紙の合計厚みで除した値が0.4~5である、モーター用絶縁フィルム。
[3] 絶縁破壊強さが50kV/mm以上である、[1]又は[2]に記載のモーター用絶縁フィルム。
[4] 圧縮強さが100N以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルム。
[5] 少なくとも一方のアラミド紙の厚みが49μm以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルム。
[6] 樹脂層の厚みが30μm以上である、[1]~[5]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルム。
[7] 樹脂層が、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートよりなる群から選択される少なくとも1種である、[1]~[6]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルム。
[8] アラミド紙の一部が樹脂層に食い込んだ界面構造を有する、[2]~[7]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルム。
[9] 樹脂層にアラミド紙が融着している、[2]~[8]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルム。
[10] スロット紙である、[1]~[9]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルム。
[11] [1]~[10]のいずれかに記載のモーター用絶縁フィルムを備えたモーター。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

三菱ケミカル株式会社
硬化性組成物及びポリウレタン
16日前
三菱ケミカル株式会社
共重合体及び熱硬化性樹脂組成物
17日前
三菱ケミカル株式会社
モーター用絶縁フィルム及びモーター
3日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物、ペレット、および、成形品
3日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物、ペレット、および、成形品
3日前
三菱ケミカル株式会社
触媒およびそれを用いるメタノールの製造方法
3日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物及びその成形品並びに透明樹脂改質剤
16日前
三菱ケミカル株式会社
熱電変換材料、熱電変換モジュール、および熱流センサ
24日前
三菱ケミカル株式会社
活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および粘着シート
26日前
三菱ケミカル株式会社
コーティング組成物、コーティング層を有する構造体、及びその製造方法
27日前
国立大学法人 東京大学
熱電変換材料、熱電変換モジュール、および熱流センサ
24日前
三菱ケミカル株式会社
シリカゾルの製造方法及び研磨方法
9日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステルフィルム、及びその製造方法
9日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステルフィルム、及びその製造方法
9日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステルフィルム、及びその製造方法
9日前
三菱ケミカル株式会社
シートモールディングコンパウンドの製造方法およびシートモールディングコンパウンド製造装置
3日前
三菱ケミカル株式会社
自己組織化炭素繊維束及びその製造方法と、プリプレグ及びその製造方法
11日前
三菱ケミカル株式会社
テレフタル酸と1,4-ブタンジオールのスラリー組成物及びその製造方法とそれを用いたポリブチレンテレフタレートの製造方法
16日前
三菱ケミカル株式会社
触媒、触媒の製造方法、並びにα,β-不飽和アルデヒド、α,β-不飽和カルボン酸、及びα,β-不飽和カルボン酸エステルの製造方法
5日前
APB株式会社
蓄電セル
1か月前
東ソー株式会社
絶縁電線
1か月前
日新イオン機器株式会社
イオン源
1か月前
ローム株式会社
半導体装置
1か月前
株式会社東芝
端子台
24日前
マクセル株式会社
電源装置
24日前
株式会社GSユアサ
蓄電設備
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
3日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
25日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
17日前
富士電機株式会社
電磁接触器
3日前
株式会社GSユアサ
蓄電設備
1か月前
株式会社ホロン
冷陰極電子源
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
25日前
三菱電機株式会社
回路遮断器
11日前
北道電設株式会社
配電具カバー
1か月前
トヨタ自動車株式会社
バッテリ
1か月前
続きを見る