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公開番号2025169767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-14
出願番号2024074859
出願日2024-05-02
発明の名称鋳鋼品および鋳鋼品の製造方法
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人R&C
主分類C22C 38/00 20060101AFI20251107BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】肉厚が大きくても製品内部における硬度の低下が抑制され、耐摩耗性および耐衝撃性を備えている鋳鋼品を提供する。
【解決手段】本発明の鋳鋼品は、質量%で、C:0.28%以上0.36%以下、Si:0.10%以上0.50%以下、Mn:0.60%以上1.20%以下、P:0.0%を超えて0.04%以下、S:0.0%を超えて0.04%以下、Ni:1.0%以上1.5%以下、Cr:0.8%以上1.2%以下、Mo:0.0%以上0.35%以下、B:0.001%以上0.007%以下、およびAl:0.0%以上0.1%以下、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、肉厚が1インチ以上の部分を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、C:0.28%以上0.36%以下、Si:0.10%以上0.50%以下、Mn:0.60%以上1.20%以下、P:0.0%を超えて0.04%以下、S:0.0%を超えて0.04%以下、Ni:1.0%以上1.5%以下、Cr:0.8%以上1.2%以下、Mo:0.0%以上0.35%以下、B:0.001%以上0.007%以下、およびAl:0.0%以上0.1%以下、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、肉厚が1インチ以上の部分を有する、鋳鋼品。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
800℃以上1000℃未満で熱処理されたものである、請求項1に記載の鋳鋼品。
【請求項3】
JIS Z 2242に準拠したシャルピー衝撃試験における衝撃試験値が30J/cm

以上である、請求項1に記載の鋳鋼品。
【請求項4】
二箇所から無作為に取り出した二つの試料のショア硬さ(HS)の差が5以下である、請求項3に記載の鋳鋼品。
【請求項5】
それぞれの前記試料のショア硬さ(HS)が60~74である、請求項4に記載の鋳鋼品。
【請求項6】
破砕機用部品である、請求項1~5のいずれか一項に記載の鋳鋼品。
【請求項7】
質量%で、C:0.28%以上0.36%以下、Si:0.10%以上0.50%以下、Mn:0.60%以上1.20%以下、P:0.0%を超えて0.04%以下、S:0.0%を超えて0.04%以下、Ni:1.0%以上1.5%以下、Cr:0.8%以上1.2%以下、Mo:0.0%以上0.35%以下、B:0.001%以上0.007%以下、Al:0.0%以上0.1%以下、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、肉厚が1インチ以上の部分を有する第一中間鋳造物を得る鋳造工程と、
前記第一中間鋳造物を900℃以上960℃以下に加熱保持した後、炉冷して第二中間鋳造物を得る均質化処理工程と、
前記第二中間鋳造物を800℃以上950℃以下に加熱保持した後、水冷して鋳鋼品を得る焼入れ工程と、を含む鋳鋼品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳鋼品および鋳鋼品の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来からリサイクル施設等において、各種金属を含む廃材、コンクリート等の建設廃材、各種粗大ごみ類等の破砕対象物を破砕する破砕機が用いられている。破砕機として、破砕対象物を、シェル内で高速回転するブレーカで粗破砕し、グラインダで細破砕する竪型破砕機が知られている。竪型破砕機は、投入物が自然落下しながら破砕作用を受けるため処理効率が高く、メンテナンス性が良好等の多くの利点を有する。しかし、破砕に直接寄与する各種部品(シェルライナ、ブレーカライナ、グラインダ等の鋳鋼製の部品)の摩耗や破損等は依然として避けられず、このような部品は消耗部品となるため定期的に交換が必要となる。
【0003】
このような破砕機の部品に用いられる鋳鋼の耐摩耗性を向上するため、例えば、特開2012-246564号公報(特許文献1)では、質量%で、C:0.30%~0.35%、Si:0.30%~0.60%、Mn:0.90%~1.50%、Cr:0.91%~1.50%、Ni:1.60%~1.90%、Mo:0.20%~0.30%、P:0.05%以下、S:0.05%以下、残部Feと不可避不純物からなり、製品肉厚が1インチ以上であって、硬さがHRC45~53、シャルピー衝撃値(Uノッチ)が20~40J/cm

である耐摩耗低合金鋳鋼が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-246564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
製品における肉厚が例えば1インチ以上のように大きい場合、肉厚方向の中央のような製品内部において十分な焼き入れ性が確保しにくい。その結果、製品内部における硬度および耐衝撃性が製品の外側よりも低くなり、その結果、耐摩耗性が低下しやすい。特許文献1の耐摩耗低合金鋳鋼は、鋳造された鋳造物を1000℃~1100℃に加熱保持し炉冷する均質化処理工程と、850℃~950℃に昇温保持した後、水中に投入して水冷を行なう焼入れ工程の後、150℃~280℃に昇温保持した後、室温まで炉冷する焼戻し工程の3工程を必要とする。また、厚肉の鋳鋼品の内部の靭性を確保のため、特に20~40J/cm

のシャルピー衝撃値を確保するため、高価なNiを1.6質量%以上含む必要がある。よって、製造コストが上昇しやすく、製品内部の耐衝撃性と硬度を両立した鋳鋼製品については未だ改良の余地がある。
【0006】
そこで、依然として、肉厚が大きくても製品内部における硬度の低下が抑制され、耐摩耗性および耐衝撃性を備えている鋳鋼品の実現が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る鋳鋼品は、質量%で、C:0.28%以上0.36%以下、Si:0.10%以上0.50%以下、Mn:0.60%以上1.20%以下、P:0.0%を超えて0.04%以下、S:0.0%を超えて0.04%以下、Ni:1.0%以上1.5%以下、Cr:0.8%以上1.2%以下、Mo:0.0%以上0.35%以下、B:0.001%以上0.007%以下、およびAl:0.0%以上0.1%以下、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、肉厚が1インチ以上の部分を有することを特徴とする。
【0008】
本発明に係る鋳鋼品の製造方法は、質量%で、C:0.28%以上0.36%以下、Si:0.10%以上0.50%以下、Mn:0.60%以上1.20%以下、P:0.0%を超えて0.04%以下、S:0.0%を超えて0.04%以下、Ni:1.0%以上1.5%以下、Cr:0.8%以上1.2%以下、Mo:0.0%以上0.35%以下、B:0.001%以上0.007%以下、Al:0.0%以上0.1%以下、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、肉厚が1インチ以上の部分を有する第一中間鋳造物を得る鋳造工程と、前記第一中間鋳造物を900℃以上960℃以下に加熱保持した後で炉冷して第二中間鋳造物を得る均質化処理工程と、前記第二中間鋳造物を800℃以上950℃以下に加熱保持した後で水冷して鋳鋼品を得る焼入れ工程と、を含む。
【0009】
これらの構成によれば、上記組成を有することにより、肉厚が1インチ以上の部分を有していても、製品内部における硬度の低下が抑制され、耐摩耗性および耐衝撃性を備えた鋳鋼品を実現できる。
【0010】
以下、本発明の好適な態様について説明する。ただし、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定されるわけではない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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