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公開番号2025169232
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2025075503
出願日2025-04-30
発明の名称抗老化用組成物
出願人三和酒類株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A23L 33/10 20160101AFI20251105BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】老化細胞を除去することができる、副作用のない抗老化用組成物を提供する。
【解決手段】発酵大麦エキスと有機酸を含有する本発明の抗老化用組成物、発酵大麦エキスを含有する培地で培養された乳酸菌の培養物またはその処理物を含有する本発明の抗老化用組成物、およびピロガロールまたは没食子酸を含有する本発明の抗老化用組成物によれば、老化細胞にアポトーシスを誘導する老化細胞除去作用により、老化細胞の数を減少させること(セノリシス)ができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
発酵大麦エキスおよび有機酸を含有する、抗老化用組成物。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
有機酸が、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、および酢酸からなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
発酵大麦エキスを含有する培地で培養された乳酸菌の培養物またはその処理物を含有する、抗老化用組成物。
【請求項4】
前記乳酸菌が、ラクチプランチオバチルス(Lactiplantiobacillus)属、リューコノストク(Leuconostoc)属、ラクチカゼイバチラス(Lacticaseibacillus)属、またはリモシラクトバチラス(Limosilactobacillus)属の細菌である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記乳酸菌が、ラクチプランチオバチルス・プランタルム(Lactiplantiobacillus plantarum)種、ラクチカゼイバチラス・カゼイ(Lacticaseibacillus casei)種、またはリモシラクトバチラス・ファーメンタム(Limosilactobacillus fermentum)種の細菌である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記乳酸菌が、ラクチプランチオバチルス・プランタルム SNW0181株(NITE AP-04054)である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記乳酸菌が、没食子酸脱炭酸活性を有する乳酸菌である、請求項3に記載の組成物。
【請求項8】
ピロガロールおよび/または没食子酸を含有する、抗老化用組成物。
【請求項9】
さらに有機酸を含有する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
老化細胞除去作用を有する、請求項1ないし9のいずれかに記載の抗老化用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗老化用組成物に関し、特に老化細胞に選択的にアポトーシス(細胞死)を誘導する老化細胞除去作用(senolytic)を有する抗老化用組成物に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
老化は、加齢により身体的機能、生理的機能、精神的機能が衰える現象であり、老化による身体的変化には、運動機能の低下、筋力や活動量の低下、皮膚や頭髪の衰え、歯の脱落、視力や聴力の低下、骨量の低下等がある。
加齢による機能低下による老化は病気ではないが、機能低下により糖・脂質代謝異常、動脈硬化、骨粗鬆症、白内障等の加齢関連疾患といわれる老年病のリスクを高めることが問題となる。
【0003】
近年、細胞老化の蓄積が加齢関連疾患の発症や進展に関与していることが明らかになってきており、老化細胞除去効果であるセノリシス効果を持つ新薬の開発や食品成分の研究が行われている。
細胞老化とは、損傷した細胞や古い細胞に、その複製を回避するための安定した増殖抑止を強いる細胞プログラムであり、細胞老化が誘導された細胞である老化細胞は、増殖能力を失い分裂停止しているが、生存可能な状態には代謝活性が維持され、アポトーシス(細胞死)機能が凍結されている。老化細胞は、分裂しないが細胞死もしない、正常細胞とは細胞形態とサイズが異なる、核の構造が異常になる等の見た目の特徴を有する。
【0004】
老化細胞は生体内で、加齢性疾患や障害の発症等の加齢性病変に近接した部位で、加齢の過程の間に組織および臓器に蓄積することが見出された。さらに老化細胞は、クロマチン再構成、β-ガラクトシダーゼ活性(老化関連β-ガラクトシダーゼ、SA-β-Galと称される)の増加、及び主に炎症誘発性のものの分泌を含む炎症性サイトカイン、ケモカイン、マトリクスメタロプロテイナーゼなどの複数の因子を分泌する。これら分泌物質は、老化関連分泌表現型(senescence-associated secretory phenotype:SASP)と称され、これらSASP因子は、動脈硬化、線維性肺疾患、骨粗鬆症などの老化関連疾患の発症に関連すると考えられており(非特許文献1)、これら因子は老化細胞のマーカーにもなる。また、分裂しないことが知られている神経細胞でも、周辺に存在する老化細胞が分泌するSASP因子が神経細胞に悪影響を与え、アルツハイマー病の原因の一つアミロイドβの沈着に関係することが示唆されている。
【0005】
早老性モデルマウスを用いた遺伝学的解析から、老齢個体から人工的に老化細胞を除去すると、動脈硬化や腎障害などの老年病の発症が有意に遅れ、個体寿命が延長することが報告され(非特許文献2)、さらに、非早老性マウスにおいて、老化細胞のバイオマーカーの1つであるp16陽性細胞が体内に蓄積すると、寿命が短くなる傾向になり、逆にp16陽性細胞を除去すると、個体の健康寿命が伸びる可能性が示唆されている(非特許文献3)。
【0006】
これらの報告以降、細胞死を誘導することにより生体内の老化細胞を選択的に排除できる老化細胞除去剤として作用する薬理学的化合物のスクリーニング、開発が加速し、有望な化合物が同定されている。たとえば、薬剤であるダサチニブ(Dasatinib)とタマネギの黄色色素であるケルセチン(Quercetin)を両方投与することで老化細胞が除去されることが報告され(非特許文献4)、イチゴに多いポリフェノールであるフィセチン(Fisetin)にも老化細胞除去効果があることがわかっている。他にも、Bcl-2ファミリー阻害剤が同定されているが、老化細胞除去化合物によっては副作用が重いものもあり、老化細胞除去剤としての特性を有する安全な物質を同定する必要性が存在する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-112181号公報
【非特許文献】
【0008】
EMBO Molecular Medicine (2019) Vol.11, No.12, PMID:31746100
Nature (2011) Vol.479, p.232-236
Nature (2016) Vol.530, p.184-189
Aging Cell (2015) Vol.14, p.644-658
Biotechnology Journal (2010) Vol.5, No.10, p.1050-1059
Aging (Albany NY)(2021) Vol.13, No.5, p.6375-6405
Nature medicine (2019) Vol.25, No.8, p.1234-1242
J.Gerontol :Series A (2021) Vol.76, No.11, p.1895-1905
Antioxidants (2024) Vol.13, No.3, p.304
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は、老化細胞に選択的に細胞死を誘導する老化細胞除去剤(senolytics)として作用する、安全で副作用のない抗老化用組成物を提供することである。
また、本発明の解決しようとする課題は、老化細胞除去効果であるセノリティック効果を有する飲食品を製造すること、老化細胞の数が減少すること(セノリシス)による抗老化効果のあるサプリメント、飲食品、飼料、化粧品または医薬品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、発酵大麦エキスと有機酸とを含有する組成物が、セノリティック効果を有する抗老化用組成物として作用することを見出した。
また、発酵大麦エキスを含有する培地で培養された、ラクチプランチオバチルス(Lactiplantiobacillus)属細菌等の乳酸菌の培養物や処理物にセノリティック効果があることを発見し、この発見に基づいてサプリメント、飲食品、医薬品等としての抗老化用組成物に関する本発明に至った。
(【0011】以降は省略されています)

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