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公開番号2025168938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2024073818
出願日2024-04-30
発明の名称SiGe基板の製造方法
出願人信越半導体株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 21/304 20060101AFI20251105BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】
Si基板にSiGe層を形成するSiGe基板の製造方法であって、効率的にSiGe層表面を均質化し、高品質なSiGe基板を製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
Si基板の主表面にSiGe層をエピタキシャル成長する工程と、前記SiGe層を備えたSi基板の主表面及び主裏面をパッドで挟みながら研磨する工程と、前記研磨後の前記SiGe層を備えたSi基板を洗浄する工程とを含むことを特徴とするSiGe基板の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Si基板の主表面にSiGe層をエピタキシャル成長する工程と、前記SiGe層を備えたSi基板の主表面及び主裏面をパッドで挟みながら前記SiGe層を研磨する工程と、前記研磨後の前記SiGe層を備えたSi基板を洗浄する工程とを含むことを特徴とするSiGe基板の製造方法。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記研磨に用いる研磨剤のpH値を10以下とすることを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の製造方法。
【請求項3】
前記研磨に用いる研磨剤のpH値を9~9.7とすることを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の製造方法。
【請求項4】
前記洗浄に用いる洗浄液のpH値を10以下とすることを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の製造方法。
【請求項5】
前記洗浄に用いる洗浄液のpH値を9~9.7とすることを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の製造方法。
【請求項6】
さらに前記SiGe層を備えたSi基板のエッジ部分を研磨することを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の製造方法。
【請求項7】
前記SiGe層の前記研磨後にさらに前記主表面の仕上げ研磨を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のSiGe基板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、SiGe基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
SiGeは電子・光・RF等の各種デバイスで広く利用されている材料である。最近では現在のロジックICに採用されているFin構造に代わり、次世代以降の半導体ではGAA(Gate All Around)や、さらにNMOSとCMOSを積層するCFET(Complementary Field Effect Transistor)が提案され、これらの製造工程においても重要な役割を担う材料である(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-109901号公報
特開2003-158102号公報
【非特許文献】
【0004】
応用物理学会 半導体の結晶成長と加工および評価に関する産学連携委員会 第1回研究会 「半導体復権を支える結晶技術」
米永、「高品質SiGe結晶の育成と基礎物性の解明」、まてりあ、47(1)、3(2008)
佐藤、「ヘテロエピタキシーの基礎と課題 厳環境下IoT向け3C-SiC技術研究会第1回研究会」(2019)
Wong,L.H.“Strain relaxation in SiGe/Si heteroepitaxy.” Doctoral thesis,Nanyang Technological University,Singapore,(2007).
E.A.Fitgerald,et.al.,“Totally relaxed GexSi1-x layers with low threading dislocation densities grows on Si substrares”,App.Phys.Lett.,59,811(1991).
F.K.LeGeues,et.al.,“Mechanism and conditions for anomalous strain relaxation in graded thin films and superlattices”,App.Phys.Lett.,71,4230(1992).
T.Taniguchi,et.al.,Abst.of SAP Spring Meeting.,17a-F102-9(2018).
T.Taniguchi,et.al.,Abst.of JSAP Autum Meeting.,20p-234-10(2018).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、SiGeは平衡状態図において、液相線と固相線が大きく離れておりその分配係数が2から5と、1より大きく多結晶化しやすいことが知られており、単結晶が成長できても成長速度が遅く恒常的には難しいことが知られている材料である(非特許文献2)。
【0006】
そこで、半導体デバイス用にはSi基板上へSiGeを成長させることが行われ、仮想SiGe基板と呼ばれたりすることがある。このSiGe成長(ヘテロエピタキシャル)では、SiとGeの格子定数差をどのように緩和するかが重要である。Si結晶の格子定数は0.5431nm、Ge結晶の格子定数は0.56754nmであり、両者の間には約4.5%の違いがある。SiGeはこの格子定数の違いを緩和するために、SiGe混晶を使う。Geの組成比をxとすると、SiGe混晶の格子定数は「0.5431nm+x×0.02nm+xの2乗×0.0027nm」となる。例えばxを0.3と仮定すると、格子定数は0.5493nmとなり、格子不整合は0.14%とわずかで済む。この格子不整合が原因でその後に成長するエピタキシャル層に転位や欠陥が成長し、品質の劣化を招く。ところが、臨界膜厚が存在し、格子不整合が仮にあったとしてもこの臨界膜厚を超えなければ、欠陥が入らないとされている(非特許文献3)。
【0007】
そこで、この臨界膜厚を利用したバッファ層形成による中間層が各種提案されている。例えば、シリコン基板から所定のGe濃度のSiGe層までにGe濃度を変化させていくやり方があり、これは傾斜バッファ層と呼ばれる(非特許文献4、5、6)。また、超格子バッファ層と呼ばれる臨界膜厚以下の厚さの層を何層も重ねていくやり方も提案されている(非特許文献6、7、8)。
【0008】
このような成膜手法以外にも、シリコン基板上に成長させたSiGe膜表面の高品質化について提案がなされている。特許文献1には、Si基板上にSiGe層をエピタキシャル成長させ、エピタキシャル工程後にSiGe層上面を酸化させて酸化膜を形成し、該酸化膜形成工程後に酸化膜を研磨またはエッチングにより除去することでSiGe層表面のクロスハッチを除去して表面粗さを改善する方法が記載されている。
【0009】
特許文献2には、Si基板上にSiGe層が成膜された半導体基板のSiGe層表面を研磨し、平均粒径が40から50nmまでの間のコロイダルシリカを含み、pHを10.0から11.0までの間とした研磨液で研磨し、より高い平坦性を有するSiGe層を有する半導体基板を製造する方法が記載されている。
【0010】
このように種々の方法が検討されているが、特許文献1で開示されている研磨技術については、SiGe層表面の酸化を行った後に研磨することになっているが、この理由として、SiGe表面のクロスハッチに起因する凹凸が研磨では除去できないために、酸化を行い表面を平坦化してから研磨することが有効とされている。しかし、この酸化は800~1300℃のパイロジェニック酸化とされている。このような高温ではSiGe成長のために形成した傾斜バッファ層や超格子バッファ層のGe組成が崩れてしまい、良好なSiGe層を得ることが難しいことが分かった。
(【0011】以降は省略されています)

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