TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025168976
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-12
出願番号
2024073896
出願日
2024-04-30
発明の名称
SiGe基板の作製方法及びSiGe基板
出願人
信越半導体株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
21/20 20060101AFI20251105BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】
逆傾斜バッファ構造を有するSiGe基板の作製方法において、バッファ層の膜剥がれや発塵等の劣化を抑制しつつクロスハッチ欠陥を低減するSiGe基板の作製方法及びSiGe基板を提供することを目的とする。
【解決手段】
シリコン基板上にSiGe層をエピタキシャル成長により形成するSiGe基板の作製方法であって、前記シリコン基板上に第1のSiGe層としてSi
1-x
Ge
x
層(0.3<x≦0.7)を形成する工程と、前記第1のSiGe層上に第2のSiGe層としてSi
1-y
Ge
y
層(0<y<0.04)を形成する工程と、前記第2のSiGe層上に第3のSiGe層としてSi
1-z
Ge
z
層(0<z<1)を形成する工程とを有することを特徴とするSiGe基板の作製方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シリコン基板上にSiGe層をエピタキシャル成長により形成するSiGe基板の作製方法であって、
前記シリコン基板上に第1のSiGe層としてSi
1-x
Ge
x
層(0.3<x≦0.7)を形成する工程と、
前記第1のSiGe層上に第2のSiGe層としてSi
1-y
Ge
y
層(0<y<0.04)を形成する工程と、
前記第2のSiGe層上に第3のSiGe層としてSi
1-z
Ge
z
層(0<z<1)を形成する工程とを有することを特徴とするSiGe基板の作製方法。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記第1及び第2のSiGe層の厚さを1nm以上100nm以下とすることを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の作製方法。
【請求項3】
前記第2のSiGe層としてSi
1-y
Ge
y
層(0<y<0.02)を形成することを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の作製方法。
【請求項4】
前記第3のSiGe層としてSi
1-z
Ge
z
層(0.1≦z≦0.35)を形成することを特徴とする請求項1に記載のSiGe基板の作製方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のSiGe基板の作製方法により作製した第1のSiGe基板の反りを測定し、該反りの方向と逆の方向に反らせたシリコン基板を用いて、前記第1のSiGe基板と同じ構造を有する第2のSiGe基板を作製することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のSiGe基板の作製方法。
【請求項6】
シリコン基板と、
該シリコン基板上の組成式がSi
1-x
Ge
x
(0.3<x≦0.7)の第1のSiGe層と、
該第1のSiGe層上の組成式がSi
1-y
Ge
y
(0<y<0.04)の第2のSiGe層と、
該第2のSiGe層上の組成式がSi
1-z
Ge
z
(0<z<1)の第3のSiGe層とを有することを特徴とするSiGe基板。
【請求項7】
前記第1及び第2のSiGe層の厚さが1nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項6に記載のSiGe基板。
【請求項8】
前記第2のSiGe層の組成式がSi
1-y
Ge
y
(0<y<0.02)であることを特徴とする請求項6に記載のSiGe基板。
【請求項9】
前記第3のSiGe層の組成式がSi
1-z
Ge
z
(0.1≦z≦0.35)であることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載のSiGe基板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、SiGe基板の作製方法及びSiGe基板に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
SiGeやGeは電子・光・RF等の各種デバイスで広く利用されている材料である。特にSiGeについては、最近では現在のロジックICに採用されているFin構造に代わり、次世代以降の半導体ではGAA(Gate All Around)や、さらにNMOSとCMOSを積層するCFET(Complementary Field Effect Transistor)が提案され、これらの製造工程においても重要な役割を担う材料である(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-178975号公報
特開2014-053545号公報
特開2000-021783号公報
【非特許文献】
【0004】
応用物理学会 半導体の結晶成長と加工および評価に関する産学連携委員会 第1回研究会「半導体復権を支える結晶技術」
米永、「高品質SiGe結晶の育成と基礎物性の解明」、まてりあ、47(1)、3(2008)
佐藤、「ヘテロエピタキシーの基礎と課題 厳環境下IoT向け3C-SiC技術研究会第1回研究会」(2019)
Wong,L.H.“Strain relaxation in SiGe/Si heteroepitaxy.” Doctoral thesis,Nanyang Technological University,Singapore,(2007).
E.A.Fitgerald,et.al.,“Totally relaxed GexSi1-x layers with low threading dislocation densities grows on Si substrares”,App.Phys.Lett.,59,811(1991).
F.K.LeGeues,et.al.,“Mechanism and conditions for anomalous strain relaxation in graded thin films and superlattices”,App.Phys.Lett.,71,4230(1992).
T.Taniguchi,et.al.,Abst.of SAP Spring Meeting.,17a-F102-9(2018).
T.Taniguchi,et.al.,Abst.of JSAP Autum Meeting.,20p-234-10(2018).
V.A.Shah,et.al.,J.Appl.Phys.,107,064304(2010).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、SiGeは平衡状態図において、液相線と固相線が大きく離れておりその分配係数が2から5と、1より大きく多結晶化しやすいことが知られており、単結晶が成長できても成長速度が遅く恒常的には難しいことが知られている材料である(非特許文献2)。
【0006】
そこで、半導体デバイス用にはSi基板上へSiGeを成長させることが行われ、仮想SiGe基板と呼ばれたりすることがある。このSiGe成長(ヘテロエピタキシャル)では、SiとGeの格子定数差をどのように緩和するかが重要である。Si結晶の格子定数は0.5431nm、Ge結晶の格子定数は0.56754nmであり、両者の間には約4.5%の違いがある。SiGeはこの格子定数の違いを緩和するために、SiGe混晶を使う。Geの組成比をxとすると、SiGe混晶の格子定数は「0.5431nm+x×0.02nm+xの2乗×0.0027nm」となる。例えばxを0.3と仮定すると、格子定数は0.5493nmとなり、格子不整合は0.14%とわずかで済む。この格子不整合が原因でその後に成長するエピタキシャル層に転位や欠陥が成長し、品質の劣化を招く。ところが、臨界膜厚が存在し、格子不整合が仮にあったとしてもこの臨界膜厚を超えなければ、欠陥が入らないとされている(非特許文献3)。
【0007】
そこで、この臨界膜厚を利用したバッファ層形成による中間層が各種提案されている。例えば、シリコン基板から所定のGe濃度のSiGe層までにGe濃度を変化させていくやり方があり、これは傾斜バッファ層と呼ばれる(非特許文献4、5、6)。また、超格子バッファ層と呼ばれる臨界膜厚以下の厚さの層を何層も重ねていくやり方も提案されている(非特許文献6、7、8)。
【0008】
このような手法以外にも、逆傾斜バッファ構造も提案されている(非特許文献9)。これは上記の傾斜バッファ層とは逆に、Si基板上にGe組成の多いSiGe(あるいはGe)を成長させ、そののち表面に向けて濃度を下げていくものである。この逆傾斜バッファ構造は、高濃度Ge層によってシリコンとSiGe層界面に点欠陥を導入し、この欠陥によって格子緩和を行う手法である。
【0009】
特許文献1には、「表面がシリコンからなる基板上に第1のSi
1-α
Ge
α
膜と、第1のキャップ膜と、第2のSi
1-β
Ge
β
膜(β<α≦1)と、第2のキャップSi膜とがこの順に形成されてなり、第1のSi
1-α
Ge
α
膜が、第2のSi
1-β
Ge
β
膜と同等の水平面方向の格子定数を有して格子緩和されてなることを特徴とする半導体装置」(特許文献1の請求項1)が開示されている。
【0010】
特許文献2には、「P型又はN型のSi基板上に、格子定数が段階的に異なる複数のSi
1-x
Ge
x
半導体層(ただし、0≦x≦0.95;以下同じ)を積層して、前記Si基板と前記複数のSi
1-x
Ge
x
半導体層の格子定数を段階的に適合させるためのSi
1-x
Ge
x
緩衝層を形成する緩衝層形成工程と、前記Si
1-x
Ge
x
緩衝層の上に圧縮歪み応力を発生するSi
1-x
Ge
x
歪み反転層を形成する歪み反転層形成工程と、前記Si
1-x
Ge
x
半導体層の上に外部光を吸収しキャリアを生成するSi
1-x
Ge
x
光吸収層を形成する光吸収層形成工程と、を含み、前記Si基板上に、それぞれ前記Si基板と同じ導電型の前記緩衝層、前記歪み反転層及び前記光吸収層が積層された単結晶SiGe層を製造することを特徴とする単結晶SiGe層製造方法」(特許文献2の請求項1)が開示されている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
信越半導体株式会社
ウェーハの加工方法
1か月前
信越半導体株式会社
SiGe基板の製造方法
5日前
信越半導体株式会社
SiGe基板の作製方法
18日前
信越半導体株式会社
半導体ウェーハの製造方法
21日前
信越半導体株式会社
半導体ウェーハの評価方法
26日前
信越半導体株式会社
円筒研削方法及び円筒研削機
26日前
信越半導体株式会社
酸素原子層の酸素濃度の測定方法
20日前
信越半導体株式会社
高周波用SOIウェーハの製造方法
1か月前
信越半導体株式会社
エピタキシャルウェーハの製造方法
1か月前
信越半導体株式会社
半導体シリコンウェーハの欠陥評価方法
24日前
信越半導体株式会社
SiGe基板の作製方法及びSiGe基板
5日前
信越半導体株式会社
Ge含有基板及びGe含有基板の製造方法
10日前
信越半導体株式会社
SiGe基板の作製方法及びSiGe基板
13日前
信越半導体株式会社
シリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法
11日前
信越半導体株式会社
エピタキシャル基板及びその製造方法並びに縦型デバイス基板の製造方法
20日前
東ソー株式会社
絶縁電線
26日前
APB株式会社
蓄電セル
24日前
ローム株式会社
半導体装置
25日前
株式会社東芝
端子台
18日前
マクセル株式会社
電源装置
18日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
11日前
三菱電機株式会社
回路遮断器
5日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
19日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
19日前
トヨタ自動車株式会社
蓄電装置
19日前
北道電設株式会社
配電具カバー
24日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
バッテリ
24日前
日新イオン機器株式会社
基板処理装置
21日前
トヨタ自動車株式会社
冷却構造
26日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
27日前
甲神電機株式会社
変流器及び零相変流器
12日前
日亜化学工業株式会社
半導体レーザ素子
21日前
トヨタ自動車株式会社
密閉型電池
20日前
日本無線株式会社
レーダアンテナ
12日前
ローム株式会社
半導体装置
26日前
続きを見る
他の特許を見る