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公開番号2025162887
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-28
出願番号2024066381
出願日2024-04-16
発明の名称酸素原子層の酸素濃度の測定方法
出願人信越半導体株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 21/66 20060101AFI20251021BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】エピタキシャルウェーハにおける酸素原子層の酸素濃度を安定的かつ簡便に非破壊で測定する方法を提供する。
【解決手段】シリコン単結晶基板上に、酸素原子層と、該酸素原子層上の単結晶シリコンエピタキシャル層とが形成されたエピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度の測定方法であって、予め、予備試験用のエピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度と、フォトルミネッセンス法またはカソードルミネッセンス法による前記予備試験用のエピタキシャルウェーハのバンド端発光強度との間の検量線を作成しておき、該検量線を用いて、測定対象のエピタキシャルウェーハのバンド端発光強度の測定結果から、前記測定対象のエピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度を測定する酸素原子層の酸素濃度の測定方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリコン単結晶基板上に、酸素原子層と、該酸素原子層上の単結晶シリコンエピタキシャル層とが形成されたエピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度の測定方法であって、
予め、予備試験用のエピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度と、フォトルミネッセンス法またはカソードルミネッセンス法による前記予備試験用のエピタキシャルウェーハのバンド端発光強度との間の検量線を作成しておき、
該検量線を用いて、測定対象のエピタキシャルウェーハのバンド端発光強度の測定結果から、前記測定対象のエピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度を測定することを特徴とする酸素原子層の酸素濃度の測定方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記予備試験用のエピタキシャルウェーハおよび前記測定対象のエピタキシャルウェーハとして、
前記シリコン単結晶基板上に、前記酸素原子層と前記単結晶シリコンエピタキシャル層とが交互に複数形成されたエピタキシャルウェーハを用意することを特徴とする請求項1に記載の酸素原子層の酸素濃度の測定方法。
【請求項3】
前記検量線を作成するとき、前記酸素原子層の酸素濃度をSIMSにより測定することを特徴とする請求項1に記載の酸素原子層の酸素濃度の測定方法。
【請求項4】
前記検量線を作成するとき、前記酸素原子層の酸素濃度をSIMSにより測定することを特徴とする請求項2に記載の酸素原子層の酸素濃度の測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度の測定方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
固体撮像素子やその他のトランジスタをはじめとした半導体素子を形成するシリコン基板には、重金属をはじめとした素子特性を狂わせる元素をゲッタリングする機能を持つことが求められる。ゲッタリングにはシリコン基板裏面に多結晶シリコン(Poly-Si)層を持たせたり、ブラスト加工によりダメージを持たせた層を形成する方法や、高濃度ボロンのシリコン基板を利用したり、析出物を形成させたりとさまざまな手法が提案、実用化されている。酸素析出によるゲッタリングは電気陰性度が大きい酸素に対して、イオン化傾向が大きい(電気陰性度が小さい)金属を取り込むことでゲッタリングする。
【0003】
また素子の活性領域近傍にゲッタリング層を形成する、いわゆる近接ゲッタリングも提案されている。例えば、炭素をイオン注入した基板の上にシリコンをエピタキシャル成長させた基板などがある。ゲッタリングは、ゲッタリングサイト(金属が単元素で存在するよりもサイトで結合やクラスタリングすることで系全体のエネルギーが低下する)まで元素が拡散する必要がある。シリコン中に含まれる金属元素の拡散係数は元素により異なり、また近年のプロセス低温化によりゲッタリングサイトまで金属が拡散することが出来なくなることを考慮して近接ゲッタリングの手法が提案されている。
【0004】
近接ゲッタリングに酸素を用いることが出来れば、非常に有力なゲッタリング層をもったシリコン基板となると考えられる。特に、エピタキシャル層の途中に酸素原子層を有するエピタキシャルウェーハであれば、近年の低温プロセスにおいても確実に金属不純物をゲッタリングすることができる。
そこで近年、シリコン基板上に酸素原子層を形成してからシリコンエピタキシャル層を形成した構造が提案された。
【0005】
このような酸素原子層の酸素濃度測定方法の先行技術について言及する。
特許文献1は、シリコン等のウェーハ上に酸素原子層、単結晶シリコンエピタキシャル層を有するエピタキシャルウェーハにおいて、上記の酸素原子層中の酸素濃度をSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)により測定することが記載されている。
特許文献2は、表面に酸素原子層を有するシリコン等の基板において、酸素原子層の厚みをエリプソメトリーで測定することが記載されている。
【0006】
また、シリコン単結晶(シリコンウェーハ)中の酸素濃度を測定する方法に関して特許文献3、4が挙げられ、シリコン基板中の酸素濃度をフォトルミネッセンス法またはカソードルミネッセンス法で測定する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-111696号公報
特開2014-165494号公報
特開2019-160908号公報
特開2020-085758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように、従来から酸素原子層等の酸素濃度測定は行われていた。しかし、従来の技術では、酸素濃度を測定できる一方でサンプルを破壊する必要があったり、表面の粗さにより測定値が変動したりするという問題があった。
例えば、特許文献1に記載の技術では、精度良く酸素濃度を測定できるものの、サンプルを破壊してしまうという問題があった。
また、特許文献2に記載の技術では、酸素原子層が薄いため、シリコン基板の表面の粗さにより酸素原子層の厚みが変化してしまうという問題があった。
【0009】
また、特許文献3、4に記載の技術では、酸素濃度を測定する前に、高エネルギー粒子を照射して格子間シリコンと空孔のペアを生成する必要であった。また、高エネルギー粒子を照射するため、サンプルにダメージが入るという問題もあった。また、そもそもシリコン単結晶中の酸素濃度を測定するものであり、エピタキシャルウェーハ中の酸素原子層の酸素濃度を測るものではない。
【0010】
上述のように、従来の技術では、エピタキシャルウェーハの酸素原子層の酸素濃度を測定できるものがある一方で、サンプルを破壊する必要があったり、正確な測定が難しかったりするという問題があった。そのため、簡単に精度良く酸素原子層の酸素濃度を測定する方法が必要である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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