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公開番号2025166744
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-06
出願番号2024070949
出願日2024-04-24
発明の名称シリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法
出願人信越半導体株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 21/66 20060101AFI20251029BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 Pt拡散後にDLTS法でスペクトルが得られないシリコン単結晶ウェーハを判定し、その原因を除去することで空孔濃度評価を可能にする方法を提供する。
【解決手段】 シリコン単結晶ウェーハの酸素濃度が所定の値以上の場合はドナーキラー熱処理を行う工程1と、前記ウェーハの抵抗率R1を測定する工程2と、前記ウェーハの表面にPtを塗布及び拡散させる工程3と、前記Pt拡散ウェーハの抵抗率R2を測定する工程4と、R1とR2の比を求める工程5と、前記比が所定の値より大きい場合は前記ウェーハの表面の所定の領域を除去する工程6と、前記工程5の前記比が所定の値以下であるか、前記工程6により前記比が所定の値以下となった、前記ウェーハに対してDLTS法でPt濃度を求める工程7と、前記DLTS法で求めたPt濃度から前記ウェーハの空孔濃度を推定する工程8とをこの順序で含むシリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法であって、
測定対象のシリコン単結晶ウェーハの酸素濃度を測定し、測定された酸素濃度が所定の値以上の場合はドナーキラー熱処理を行う工程1と、
前記シリコン単結晶ウェーハの抵抗率R1を測定する工程2と、
前記シリコン単結晶ウェーハの表面にPtを塗布し、その後Ptを拡散させる熱処理を行う工程3と、
前記Ptを拡散させたシリコン単結晶ウェーハの抵抗率R2を測定する工程4と、
前記抵抗率R1と前記抵抗率R2の比を求める工程5と、
前記求めた抵抗率R1と抵抗率R2の比が所定の値より大きい場合は前記Ptを拡散させたシリコン単結晶ウェーハの表面の所定の領域を除去する工程6と、
前記工程5で求めた抵抗率R1と抵抗率R2の比が所定の値以下であるか、前記工程6で前記表面の所定の領域を除去することにより、抵抗率R1と抵抗率R2の比が所定の値以下となった、前記Ptを拡散させたシリコン単結晶ウェーハに対してDLTS法でPt濃度を求める工程7と、
前記DLTS法で求めたPt濃度から前記シリコン単結晶ウェーハの空孔濃度を推定する工程8と
をこの順序で含むことを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記工程1における酸素濃度の所定の値を5ppmaとすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法。
【請求項3】
前記工程5で求める前記抵抗率R1と前記抵抗率R2の比を|(R2/R1)-1|とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法。
【請求項4】
前記工程6において、前記|(R2/R1)-1|の値が0.15より大きい場合は前記Ptを拡散させたシリコン単結晶ウェーハの表面の所定の領域を除去することを特徴とする請求項3に記載のシリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
シリコン単結晶ウェーハには、単結晶成長時にgrown-in欠陥(成長時導入欠陥)が形成される。前記grown-in欠陥には、格子間シリコンの凝集体、格子間シリコン、空孔、空孔の凝集体などがある。前記grown-in欠陥の形態により単結晶の欠陥領域が区別され、格子間シリコンの凝集体が存在する領域(以下、I-rich領域)、点欠陥の凝集体が存在せず空孔より格子間シリコンが優勢である領域(以下、Ni領域)、点欠陥の凝集体が存在せず格子間シリコンより空孔が優勢である領域(以下、Nv領域)、及び、空孔の凝集体が存在する領域(以下、V-rich領域)が存在する。特に、Ni領域とNv領域は点欠陥凝集体がないため、NPC(Nearly Perfect Crystal)領域と呼ばれる。
【0003】
そのようなシリコン単結晶ウェーハの特性の指標として重要となるのが点欠陥(格子間シリコン、空孔)である。点欠陥はプロセス中に凝集したり、複合体を形成することでデバイス特性に影響を与えるため、その挙動を評価する手法が必要となる。点欠陥の評価方法は様々なものが報告されており、高感度の空孔濃度評価手法としては、故意にPt汚染して形成される置換型Ptの濃度が故意汚染前の空孔濃度に比例することを利用し、Pt拡散後のDLTS測定(Deep Level Transient Spectroscopy)から置換型Pt濃度を求め、空孔濃度を評価する手法が用いられている(特許文献1)。しかし、前述の方法で空孔濃度評価を行うとき、一部のシリコン単結晶ウェーハではPt拡散後にDLTS法でスペクトルが得られないことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-334886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、Pt拡散後にDLTS法でスペクトルが得られないシリコン単結晶ウェーハを判定し、その原因を除去することで空孔濃度評価を可能にする方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
シリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法であって、
測定対象のシリコン単結晶ウェーハの酸素濃度を測定し、測定された酸素濃度が所定の値以上の場合はドナーキラー熱処理を行う工程1と、
前記シリコン単結晶ウェーハの抵抗率R1を測定する工程2と、
前記シリコン単結晶ウェーハの表面にPtを塗布し、その後Ptを拡散させる熱処理を行う工程3と、
前記Ptを拡散させたシリコン単結晶ウェーハの抵抗率R2を測定する工程4と、
前記抵抗率R1と前記抵抗率R2の比を求める工程5と、
前記求めた抵抗率R1と抵抗率R2の比が所定の値より大きい場合は前記Ptを拡散させたシリコン単結晶ウェーハの表面の所定の領域を除去する工程6と、
前記工程5で求めた抵抗率R1と抵抗率R2の比が所定の値以下であるか、前記工程6で前記表面の所定の領域を除去することにより、抵抗率R1と抵抗率R2の比が所定の値以下となった、前記Ptを拡散させたシリコン単結晶ウェーハに対してDLTS法でPt濃度を求める工程7と、
前記DLTS法で求めたPt濃度から前記シリコン単結晶ウェーハの空孔濃度を推定する工程8と
をこの順序で含むことを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法を提供する。
【0007】
このようなシリコン単結晶ウェーハの空孔濃度の評価方法は、まず、Pt拡散によって基板表層のキャリア濃度が変化し、DLTS法でスペクトルが検出できない状態となったシリコン単結晶ウェーハを判別することができる。さらに、前記DLTS法でスペクトルが検出できない状態にあったシリコン単結晶ウェーハのキャリア濃度変化部位を除去することにより、DLTS法でスペクトルが検出できる状態にし、空孔濃度評価が可能となる。
【0008】
この場合、前記工程1における酸素濃度の所定の値を5ppmaとすることが好ましい。
【0009】
このように、酸素濃度が5ppma以上の場合は、シリコン単結晶ウェーハ中にサーマルドナーが存在している可能性があるため、予めサーマルドナーを除去しておくことが好ましい。
【0010】
また、前記工程5で求める前記抵抗率R1と前記抵抗率R2の比を|(R2/R1)-1|とすることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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