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公開番号
2025168383
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2025137608,2023060634
出願日
2025-08-21,2010-12-01
発明の名称
表示装置
出願人
株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類
H10D
30/67 20250101AFI20251030BHJP()
要約
【課題】量産性の高い新たな半導体材料を用いた大電力向けの半導体装置を提供すること
を目的の一とする。
【解決手段】酸化物半導体膜中の水分または水素などの不純物を低減するために、酸化物
半導体膜を形成した後、酸化物半導体膜が露出した状態で第1の加熱処理を行う。次いで
、酸化物半導体膜中の水分、または水素などの不純物をさらに低減するために、イオン注
入法またはイオンドーピング法などを用いて、酸化物半導体膜に酸素を添加した後、再び
、酸化物半導体膜が露出した状態で第2の加熱処理を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
トランジスタを有する半導体装置であって、
ゲート電極と、
前記ゲート電極上のゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に設けられ、前記ゲート電極と重なりを有する酸化物半導体膜と、
前記酸化物半導体膜と電気的に接続された、ソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極上及び前記ドレイン電極上に設けられ、且つ、前記酸化物半導体膜と接する領域を有する第1の絶縁膜と、
前記酸化物半導体膜は、In、Ga及びZnを有し、
前記第1の絶縁膜は、珪素及び酸素を有し、
前記酸化物半導体膜は、c軸が前記酸化物半導体膜の表面に対して略垂直な方向に配向した結晶領域を有し、
前記酸化物半導体膜の膜厚は、5nm以上30以下未満である、半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
酸化物半導体を用いる半導体装置及びその作製方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
絶縁表面上に形成される半導体膜を用いたトランジスタは、半導体装置にとって必要不可
欠な半導体素子である。トランジスタの製造には基板の耐熱温度という制約があるため、
比較的低温での成膜が可能なアモルファスシリコン、レーザ光または触媒元素を用いた結
晶化により得られるポリシリコンなどを活性層に有するトランジスタが、半導体表示装置
に用いられるトランジスタの主流となっている。
【0003】
近年では、ポリシリコンによって得られる高い移動度と、アモルファスシリコンによって
得られる均一な素子特性とを兼ね備えた新たな半導体材料として、酸化物半導体と呼ばれ
る、半導体特性を示す金属酸化物に注目が集まっている。金属酸化物は様々な用途に用い
られており、例えば、よく知られた金属酸化物である酸化インジウムは、液晶表示装置な
どで透明電極材料として用いられている。半導体特性を示す金属酸化物としては、例えば
、酸化タングステン、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛などがあり、このような半導体
特性を示す金属酸化物をチャネル形成領域に用いるトランジスタが、既に知られている(
特許文献1及び特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-123861号公報
特開2007-96055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体装置に用いられるトランジスタは、経時劣化による閾値電圧のばらつきが小さいこ
と、また、オフ電流が低いことなどが望まれる。経時劣化による閾値電圧のばらつきが小
さいトランジスタを用いることで、半導体装置の信頼性を高めることができる。また、オ
フ電流が低いトランジスタを用いることで、半導体装置の消費電力を抑えることができる
。
【0006】
本発明は、信頼性の高い半導体装置の作製方法の提供を目的の一とする。或いは、本発明
は、消費電力が低い半導体装置の作製方法の提供を目的の一とする。或いは、本発明は、
信頼性の高い半導体装置の提供を目的の一とする。或いは、本発明は、消費電力が低い半
導体装置の提供を目的の一とする。
【0007】
また、高耐圧であって、且つ大電流を制御するためのパワーデバイスと呼ばれる半導体装
置では、現状、半導体材料として主にシリコンが用いられている。しかし、シリコンを用
いた半導体素子では、その物理的な特性が理論値の限界にきていると言われており、さら
なる高耐圧と大電流の制御が可能なパワーデバイスを実現するためには、特性の向上が可
能な新たな半導体材料が求められている。高耐圧、高変換効率、高速スイッチングなどの
諸特性を向上させる可能性がある半導体材料として、例えば、炭化シリコンや窒化ガリウ
ムなどの化合物半導体を挙げることができる。炭化シリコンのバンドギャップは3.26
eV、窒化ガリウムのバンドギャップは3.39eVと、ともにシリコンの約3倍程度の
大きなバンドギャップを有しており、半導体装置の耐圧向上、電力損失の低減などに有利
であることが知られている。
【0008】
ところが、炭化シリコンや窒化ガリウムなどの化合物半導体は、プロセス温度が高いとい
う問題があった。炭化シリコンのプロセス温度は約1500℃、窒化ガリウムのプロセス
温度は約1100℃と、いずれも耐熱温度の低いガラス基板上への成膜は不可能である。
よって、安価なガラス基板を利用できない上に、基板の大型化には対応できないため、炭
化シリコンや窒化ガリウムなどの化合物半導体を用いた半導体装置は量産性が低く、その
ことが実用化の足かせとなっている。
【0009】
上述した問題に鑑み、量産性の高い新たな半導体材料を用いた大電力向けの半導体装置を
提供することを目的の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、酸化物半導体膜中に存在する水素、水などの不純物が、閾値電圧のシフト
などの経時劣化をトランジスタにもたらす要因であることに着目した。スパッタ等で成膜
された酸化物半導体膜中には、不純物としての水素または水が多量に含まれていることが
判明している。そこで、本発明の一態様では、酸化物半導体膜中の水分または水素などの
不純物を低減するために、酸化物半導体膜を形成した後、酸化物半導体膜が露出した状態
で、減圧雰囲気下、窒素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気下、酸素ガス雰囲気下、又は超
乾燥エア(CRDS(キャビティリングダウンレーザー分光法)方式の露点計を用いて測
定した場合の水分量が20ppm(露点換算で-55℃)以下、好ましくは1ppm以下
、好ましくは10ppb以下の空気)雰囲気下で第1の加熱処理を行う。次いで、酸化物
半導体膜中の水分、または水素などの不純物をさらに低減するために、イオン注入法また
はイオンドーピング法などを用いて、酸化物半導体膜に酸素を添加した後、再び、酸化物
半導体膜が露出した状態で、減圧雰囲気下、窒素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気下、酸
素ガス雰囲気下、又は超乾燥エア(CRDS(キャビティリングダウンレーザー分光法)
方式の露点計を用いて測定した場合の水分量が20ppm(露点換算で-55℃)以下、
好ましくは1ppm以下、好ましくは10ppb以下の空気)雰囲気下で第2の加熱処理
を行う。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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