TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025156948
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-15
出願番号
2024059730
出願日
2024-04-02
発明の名称
ベーカリー食品食感向上剤
出願人
味の素株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A21D
8/04 20060101AFI20251007BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】本発明は、乳化剤を使用しても優れた食感のベーカリー食品を簡便に提供するための製造方法を提供する。
【解決手段】酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉からなる群から選択される2種以上を穀粉に添加する工程を含むベーカリー食品の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉からなる群から選択される2種以上を穀粉に添加する工程を含むベーカリー食品の製造方法。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
酸化還元酵素が、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ及びポリフェノールオキシダーゼからなる群から選択する少なくともひとつである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
糖転移酵素が、4-α-グルカノトランスフェラーゼ及び1,4-α-グルカンブランチングエンザイムからなる群から選択する少なくともひとつである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
澱粉が、小麦澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選択する少なくともひとつである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
酸化還元酵素の添加量が、粉1g当たり0.01~500Uである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
糖転移酵素の添加量が、粉1g当たり0.1~50000Uである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
澱粉と穀粉との重量比が、1~80:99~20である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
ベーカリー食品がケーキである請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
ケーキが冷凍ケーキである請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
穀粉が小麦粉である請求項1に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、食感に優れたベーカリー食品の製造方法およびそのベーカリー食品に関する。さらにはベーカリー食品の食感向上剤及びそれを含むベーカリー食品用ミックスならびにベーカリー食品の食感向上方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
パンやスポンジケーキ等のベーカリー食品を大量製造する場合、製造安定確保に不可欠である乳化剤が口どけ、ほどけやねちゃつきなどの食感を悪化させることが多く、シェフやパティシエが作るベーカリー食品の口どけ等の食感を再現するのは難しいことが知られている。
それに対しては、食感低下を生じさせない新規乳化剤の開発、乳化剤添加量を減らすための配合変更や工程変更(例えば後粉製法の採用など)、ならびに乳化剤に関わらずケーキの食感を改善する素材の利用(高品質小麦など)が知られているが、いずれも製造工程の大幅な変更が求められることや高コストが問題となっている。
一方、従来より酵素を使用した澱粉含有食品の食感を改良する技術(特許文献1及び2)、または加工澱粉などのケーキの食感を改善する素材の利用などにより優れた食感を再現する技術が知られている(特許文献3及び4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-97570号公報
特開2023-105759号公報
WO2020/026997号
特開2015-84741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、大量製造であっても優れた食感のベーカリー食品を簡便に提供するための製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉から少なくとも2種を生地に添加することにより、焼成後の食品の口どけなど食感に優れたベーカリー食品を提供しうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉からなる群から選択される2種以上を穀粉に添加する工程を含むベーカリー食品の製造方法。
[2]酸化還元酵素が、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ及びポリフェノールオキシダーゼからなる群から選択する少なくともひとつである、[1]に記載の製造方法。
[3]糖転移酵素が、4-α-グルカノトランスフェラーゼ及び1,4-α-グルカンブランチングエンザイムからなる群から選択する少なくともひとつである、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]澱粉が、小麦澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選択する少なくともひとつである、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]酸化還元酵素の添加量が、粉1g当たり0.01~500Uである、[1]~[4
]のいずれかに記載の製造方法。
[6]糖転移酵素の添加量が、粉1g当たり0.1~50000Uである、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]澱粉と穀粉との重量比が、1~80:99~20である、[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]ベーカリー食品がケーキである[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]ケーキが冷凍ケーキである[8]に記載の製造方法。
[10]穀粉が小麦粉である[1]~[9]のいずれかに記載の製造方法。
[11][1]~[10]のいずれかに記載の製造方法で得られるベーカリー食品。
[12]酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉からなる群から選択される2種以上を含むベーカリー食品用食感向上剤。
[13]酸化還元酵素が、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ及びポリフェノールオキシダーゼからなる群から選択する少なくともひとつである、[12]に記載の剤。
[14]糖転移酵素が、4-α-グルカノトランスフェラーゼ及び1,4-α-グルカンブランチングエンザイムからなる群から選択する少なくともひとつである、[12]又は[13]に記載の剤。
[15]澱粉が、小麦澱粉及び馬鈴薯澱粉からなる群から選択する少なくともひとつである、[12]~[14]のいずれかに記載の剤。
[16]酸化還元酵素及び澱粉を含み、澱粉1gあたり酸化還元酵素0.01~1000Uを含む[12]~[15]のいずれかに記載の剤。
[17]糖転移酵素及び澱粉を含み、澱粉1gあたり糖転移酵素0.1~50000Uを含む[12]~[16]のいずれかに記載の剤。
[18]酸化還元酵素の量が、粉1g当たり0.01~500Uとなるように、ベーカリー食品生地に添加される、[12]~[17]のいずれかに記載の剤。
[19]糖転移酵素の量が、粉1g当たり0.1~50000Uとなるように、ベーカリー食品生地に添加される、[12]~[18]のいずれかに記載の剤。
[20]澱粉と穀粉との配合比(重量比)が1~80:99~20となるように、澱粉が穀粉に添加される、[12]~[19]のいずれかに記載の剤。
[21]ベーカリー食品がケーキである[12]~[20]のいずれかに記載の剤。
[22]ケーキが冷凍ケーキである[21]に記載の剤。
[23]穀粉が小麦粉である[12]~[22]のいずれかに記載の剤。
[24][12]~[23]のいずれかに記載の剤を含むベーカリー食品用ミックス。
[25]酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉からなる群から選択される2種以上を穀粉に添加する工程を含むベーカリー食品の食感向上方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、大量製造であっても口どけが良くほぐれやすく、ねちゃつきが抑えられ、食感が向上したベーカリー食品を提供できる。
本発明によれば、大きな工程変更や配合変更をしないでシェフやパティシエが作るベーカリー食品に類似した口どけ等の食感を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉からなる群から選択される2種以上を有効成分として穀粉に添加する工程を含むベーカリー食品の製造方法に関する(以下本発明の製造方法と略することもある)。すなわち、本発明の製造方法は、穀粉に、酸化還元酵素及び糖転移酵素を添加する工程、酸化還元酵素及び澱粉を添加する工程、糖転移酵素及び澱粉を添加する工程、又は酸化還元酵素、糖転移酵素及び澱粉を添加する工程を含む。
【0009】
本発明において、酸化還元酵素は、酸化還元反応を触媒できるものであれば特に制限さ
れない。酸化還元酵素は、例えば、直接的または間接的に処理対象の穀粉や穀粉生地などの食品原料の酸化に寄与するものであってよい。
酸化還元酵素としては、グルコースオキシダーゼ(GOとも略する)、アスコルビン酸オキシダーゼ(ASOとも略する)、ポリフェノールオキシダーゼ、ラクトパーオキシダーゼ等が挙げられる。
なかでも基質を添加した際の異風味の影響が小さいという観点から、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼが好ましく、グルコースオキシダーゼ及びアスコルビン酸オキシダーゼがより好ましい。
【0010】
グルコースオキシダーゼは、グルコースと酸素を基質としてグルコノラクトン(グルコノラクトンは、非酵素的にグルコン酸へと加水分解される)と過酸化水素を生成する反応を触媒する酵素である。
また、アスコルビン酸オキシダーゼは、アスコルビン酸と酸素を基質としてデヒドロアスコルビン酸と水を生成する反応を触媒する酵素である。
ポリフェノールオキシダーゼは、ポリフェノール類を酸化する反応を触媒する酵素の総称であり、フェノールオキシダーゼと総称されることもある。
酸化還元酵素の由来は特に制限されない。酸化還元酵素は、微生物、動物、植物等いずれの由来のものであってもよい。また、酸化還元酵素としては、公知の酸化還元酵素のホモログや人為的改変体を利用してもよい。
例えば、グルコースオキシダーゼとしては、麹菌等の微生物由来、植物由来のものなど種々の起源のものが知られているが、それらいずれのグルコースオキシダーゼを用いてもよい。また、グルコースオキシダーゼは、組み換え酵素であってもよい。グルコースオキシダーゼとして、具体的には、「スミチームPGO」という商品名で新日本化学工業(株)より市販されている微生物由来のグルコースオキシダーゼが例示される。
またアスコルビン酸オキシダーゼとしても種々の起源のものが知られているが、それらいずれのアスコルビン酸オキシダーゼを用いてもよい。また、アスコルビン酸オキシダーゼは、組み換え酵素であってもよい。アスコルビン酸オキシダーゼとして、具体的には、「ASO―10」という商品名で長瀬産業(株)より市販されている植物由来のアスコルビン酸オキシダーゼが例示される。
酸化還元酵素としては、1種の酸化還元酵素を用いてもよく、2種以上の酸化還元酵素を組み合わせて用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
味の素株式会社
樹脂組成物
8日前
味の素株式会社
樹脂組成物
8日前
味の素株式会社
樹脂組成物
3日前
味の素株式会社
樹脂組成物
3日前
味の素株式会社
樹脂組成物
3日前
味の素株式会社
樹脂組成物
3日前
味の素株式会社
エポキシ樹脂
8日前
味の素株式会社
基板の製造方法
7日前
味の素株式会社
マレイミド樹脂
8日前
味の素株式会社
配線板の製造方法
7日前
味の素株式会社
感光性樹脂組成物
14日前
味の素株式会社
ミネラル強化食品
7日前
味の素株式会社
感光性樹脂組成物
14日前
味の素株式会社
チャック付き包装袋
7日前
味の素株式会社
ポリアミドイミド樹脂
8日前
味の素株式会社
ベーカリー食品食感向上剤
2日前
味の素株式会社
高含水米飯食品の製造方法
7日前
味の素株式会社
酵母培養物処理物を含む静菌剤
今日
味の素株式会社
包餡麺帯食品及びその製造方法
7日前
味の素株式会社
集電層に用いられる金属箔積層体
9日前
味の素株式会社
集電層に用いられる金属箔積層体
9日前
味の素株式会社
包餡麺帯食品の焼き目形成用組成物
8日前
味の素株式会社
コーヒー抽出液の香味を改善する方法
9日前
味の素株式会社
洋風調味料およびそれを含有する食品
7日前
味の素株式会社
電子レンジ加熱調理用容器入り即席食品
8日前
東洋濾紙株式会社
アミノ酸定量用試験紙
10日前
味の素株式会社
バッター液の凍結物の割れにくさが向上した冷凍餃子
今日
味の素株式会社
磁性ペースト
2日前
味の素株式会社
害虫情報提供装置、害虫情報提供方法および害虫情報提供プログラム
7日前
個人
調理用ガス窯
21日前
個人
装飾ケーキの製造方法
2か月前
不二製油株式会社
パン類の製造方法
15日前
学校法人甲子園学院
カヌレの製造法
4か月前
不二製油株式会社
食物繊維含有ペストリー類
15日前
不二製油株式会社
焼成後冷凍複合ベーカリー食品
8日前
日本製紙株式会社
菓子用スポンジ生地
18日前
続きを見る
他の特許を見る