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公開番号2025174872
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2025065305
出願日2025-04-10
発明の名称樹脂組成物
出願人味の素株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C08L 63/00 20060101AFI20251120BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】誘電特性及び線熱膨張係数が低く、並びにHAST試験前後の密着性、及びガラス転移温度が高い硬化物を形成できる樹脂組成物等の提供。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)活性エステル化合物、及び(C)無機充填材、を含み、(B)成分が、(B-1)下記式(B-1a)で表される活性エステル化合物、及び(B-2)前記(B-1)成分以外の活性エステル化合物を含む樹脂組成物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025174872000026.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">23</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)エポキシ樹脂、
(B)活性エステル化合物、及び
(C)無機充填材、を含み、
(B)成分が、(B-1)下記式(B-1a)で表される活性エステル化合物、及び(B-2)前記(B-1)成分以外の活性エステル化合物を含む樹脂組成物。
TIFF
2025174872000024.tif
23
170
式中、R
11
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、R
12
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、R
13
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、縮合環構造を有する2価の芳香族基を表し、R
14
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を表す。n1は、0以上の整数を表す。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
(B-2)成分が、(B-2-i)炭素-炭素二重結合を含有する活性エステル化合物を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
(B-2-i)成分が、式(B-i)で表される活性エステル化合物、式(B-ii)で表される活性エステル化合物、及び式(B-iii)で表される活性エステル化合物のいずれかを含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025174872000025.tif
79
170
式(B-i)中、Ar
11
は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、Ar
12
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、Ar
13
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基、酸素原子、硫黄原子、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。mi及びniはそれぞれ独立に、0以上の整数を表す。但し、Ar
11
、Ar
12
、及びAr
13
のうち少なくとも1つは、炭素-炭素二重結合を含有する置換基を有する。
式(B-ii)中、Ar
11
は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、Ar
12
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、Ar
13
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基、酸素原子、硫黄原子、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。mii及びniiはそれぞれ独立に、0以上の整数を表す。但し、Ar
11
、Ar
12
、及びAr
13
のうち少なくとも1つは、炭素-炭素二重結合を含有する置換基を有する。
式(B-iii)中、Ar

は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、Ar

は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、R

は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基を表し、R

は、それぞれ独立に、ブタジエン構造を表す。m及びnは、それぞれ独立に0より大きい整数を表す。
【請求項4】
(B-2)成分が、(B-2-ii)炭素-炭素二重結合を含有しない活性エステル化合物を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
さらに、(D)ラジカル重合性化合物を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
(D)成分が、マレイミド樹脂を含む、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
さらに、(E)その他の硬化剤を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
(B-1)成分の含有量が、(B)成分全体を100質量%としたとき、20質量%以上90質量%以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
式(B-1a)中、R
14
は、2価の芳香族基、及び2価の脂肪族基を組み合わせた2価の基を表す、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
支持体と、該支持体上に設けられた、請求項1~9のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む樹脂組成物層とを含む、樹脂シート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、樹脂シート、回路基板及び半導体装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
プリント配線板等の回路基板は、各種電子機器に広く使用されている。回路基板の製造方法としては、内層基板に絶縁層と導体層とを交互に積み重ねるビルドアップ方式による製造方法が知られている。絶縁層は、例えば、樹脂組成物の硬化物によって形成される(特許文献1及び2)。具体例を挙げると、樹脂組成物を含む樹脂組成物層を形成し、その樹脂組成物層を硬化させることにより、樹脂組成物の硬化物を含む絶縁層が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-100697号公報
特開2023-037522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、比誘電率及び誘電正接が低く、HAST試験(High Accelerated Stress Test;加速環境試験)前後における導体層との間の密着性、及びガラス転移温度(Tg)が高く、線熱膨張係数(CTE)が低い絶縁層を形成することができる樹脂組成物に対する要望が高まってきている。比誘電率及び誘電正接をまとめて誘電特性ということがある。
【0005】
本発明は、前記の課題に鑑みて創案されたものであって、誘電特性及び線熱膨張係数が低く、並びにHAST試験前後の密着性、及びガラス転移温度が高い硬化物を形成できる樹脂組成物;当該樹脂組成物を含む樹脂シート;当該樹脂組成物の硬化物;当該樹脂組成物の硬化物を含む回路基板;並びに、前記回路基板を含む半導体装置;を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題につき鋭意検討した結果、(A)エポキシ樹脂、(B)活性エステル化合物、及び(C)無機充填材を含み、(B)成分として、式(B-1a)で表される活性エステル化合物とそれ以外の活性エステル化合物とを組み合わせて含有させることで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
[1] (A)エポキシ樹脂、
(B)活性エステル化合物、及び
(C)無機充填材、を含み、
(B)成分が、(B-1)下記式(B-1a)で表される活性エステル化合物、及び(B-2)前記(B-1)成分以外の活性エステル化合物を含む樹脂組成物。
TIFF
2025174872000001.tif
23
170
式中、R
11
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、R
12
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、R
13
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、縮合環構造を有する2価の芳香族基を表し、R
14
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を表す。n1は、0以上の整数を表す。
[2] (B-2)成分が、(B-2-i)炭素-炭素二重結合を含有する活性エステル化合物を含む、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] (B-2-i)成分が、式(B-i)で表される活性エステル化合物、式(B-ii)で表される活性エステル化合物、及び式(B-iii)で表される活性エステル化合物のいずれかを含む、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025174872000002.tif
79
170
式(B-i)中、Ar
11
は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、Ar
12
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、Ar
13
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基、酸素原子、硫黄原子、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。mi及びniはそれぞれ独立に、0以上の整数を表す。但し、Ar
11
、Ar
12
、及びAr
13
のうち少なくとも1つは、炭素-炭素二重結合を含有する置換基を有する。
式(B-ii)中、Ar
11
は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、Ar
12
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、Ar
13
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基、酸素原子、硫黄原子、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。mii及びniiはそれぞれ独立に、0以上の整数を表す。但し、Ar
11
、Ar
12
、及びAr
13
のうち少なくとも1つは、炭素-炭素二重結合を含有する置換基を有する。
式(B-iii)中、Ar

は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族基を表し、Ar

は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、R

は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基を表し、R

は、それぞれ独立に、ブタジエン構造を表す。m及びnは、それぞれ独立に0より大きい整数を表す。
[4] (B-2)成分が、(B-2-ii)炭素-炭素二重結合を含有しない活性エステル化合物を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] さらに、(D)ラジカル重合性化合物を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] (D)成分が、マレイミド樹脂を含む、[5]に記載の樹脂組成物。
[7] さらに、(E)その他の硬化剤を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8] (B-1)成分の含有量が、(B)成分全体を100質量%としたとき、20質量%以上90質量%以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] 式(B-1a)中、R
14
は、2価の芳香族基、及び2価の脂肪族基を組み合わせた2価の基を表す、[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10] 支持体と、該支持体上に設けられた、[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む樹脂組成物層とを含む、樹脂シート。
[11] [1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物により形成された絶縁層を含む、回路基板。
[12] [11]に記載の回路基板を含む、半導体装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、誘電特性及び線熱膨張係数が低く、並びにHAST試験前後の密着性、及びガラス転移温度が高い硬化物を形成できる樹脂組成物;当該樹脂組成物を含む樹脂シート;当該樹脂組成物の硬化物;当該樹脂組成物の硬化物を含む回路基板;並びに、前記回路基板を含む半導体装置;を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について実施形態及び例示物を示して説明する。ただし、本発明は、下記に示す実施形態及び例示物に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において変更して実施してもよい。
【0010】
[樹脂組成物]
樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)活性エステル化合物、及び(C)無機充填材、を含み、(B)成分が、(B-1)式(B-1a)で表される構造を含む活性エステル化合物、及び(B-2)前記(B-1)成分以外の活性エステル化合物を含む。本発明では、(A)成分、(B)成分としての(B-1)成分、及び(B-2)成分、並びに(C)成分を組み合わせて含有させることで、誘電特性及び線熱膨張係数が低く、並びにHAST試験前後の密着性、及びガラス転移温度が高い硬化物を得ることができる。また、通常は、スミア除去性に優れる硬化物を得ることもできる。
(【0011】以降は省略されています)

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