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公開番号2025152854
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055005
出願日2024-03-28
発明の名称洋風調味料およびそれを含有する食品
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20251002BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】簡便にブイヨンを再現し得る洋風調味料であって、動物由来の成分や動物由来の食品素材を用いることなく、だし感が増強された洋風調味料を提供する。
【解決手段】牛肉エキスおよび鶏肉エキスからなる群より選択される1種以上と、リンゴ酸とを含有する、洋風調味料とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
牛肉エキスおよび鶏肉エキスからなる群より選択される1種以上と、リンゴ酸とを含有する、洋風調味料。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
リンゴ酸の含有量が、喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にして0.1ppb~8,000ppbである、請求項1に記載の洋風調味料。
【請求項3】
リンゴ酸の含有量が、喫食時のブリックス濃度が7.5である鶏肉エキスに対し、遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にして10ppb~5,000ppb、または喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にして0.1ppb~100ppbである、請求項1に記載の洋風調味料。
【請求項4】
さらに食塩を含有する、請求項1に記載の洋風調味料。
【請求項5】
食塩およびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%~0.5重量%および0.01ppb~7,000ppb、または0.75重量%および0.01ppb~5,000ppbである、請求項4に記載の洋風調味料。
【請求項6】
食塩およびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が7.5である鶏肉エキスに対し、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%および5ppb~900ppb、または喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%および0.5ppb~1,000ppbである、請求項4に記載の洋風調味料。
【請求項7】
さらに2-ペンチルフランを含有する、請求項1に記載の洋風調味料。
【請求項8】
2-ペンチルフランおよびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、喫食時の2-ペンチルフラン濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.1ppb~1ppbおよび0.1ppb~7,000ppb、または10ppbおよび0.01ppb~5,000ppb、あるいは100ppbおよび0.01ppb~1,000ppbである、請求項7に記載の洋風調味料。
【請求項9】
2-ペンチルフランおよびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、喫食時の2-ペンチルフラン濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.1ppbおよび0.1ppb~3,000ppb、または1ppb~100ppbおよび0.1ppb~1,000ppbである、請求項7に記載の洋風調味料。
【請求項10】
牛肉エキスおよび鶏肉エキスからなる群より選択される1種以上を含有する洋風調味料に、リンゴ酸を添加することを含む、洋風調味料におけるだし感の増強方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、だし感が増強された洋風調味料、洋風調味料におけるだし感の増強方法、およびだし感が増強された洋風調味料を含有する食品に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
フランス料理等の西洋料理において、主にスープのベースとして用いられるブイヨンは、牛肉、鶏肉、魚肉等の畜肉と、香味野菜から取るだし汁である。ブイヨンの調製は、原料となる食材を煮込んで行われ、相当な労力および時間を要し、多大なエネルギーを消費する。それゆえ、手作りのブイヨンを簡便に再現できる液体、ペースト、粉末等の洋風調味料が市販されている。
また、畜肉エキス、魚介エキス等のコクを増強し得る成分やコクの増強方法についても多くの検討がなされており、たとえば、畜肉類由来または魚介類由来のコラーゲンペプチド(特許文献1)、乳清ミネラル(特許文献2)、アスパラギナーゼまたはアスパラギナーゼおよびグルタミナーゼの添加(特許文献3)、L-グルタミン酸アンモニウム(特許文献4)等が提案されている。
しかし、食品原料の調達が不安定となっている昨今の状況を鑑みると、より少量かつ高力価で、だし感やコクを付与し得る成分や食品素材が求められている。さらに、動物愛護意識の向上、健康志向を背景に、かかる成分や食品素材を植物由来成分に求める傾向が高まっている。
【0003】
それゆえ、手作りのブイヨンを再現できる洋風調味料において、動物由来の成分や動物由来の食品素材を用いることなく、よりだし感が増強された洋風調味料が求められている。
レモンに含まれるクエン酸やリンゴに含まれるリンゴ酸等の果実酸類に、食品のうま味を高める作用があることは知られている(非特許文献1)が、ブイヨンを簡便に再現できる洋風調味料のだし感を増強し得る非動物由来成分や非動物由来の食品素材は知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-162494号公報
特開2015-089349号公報
特開2008-000090号公報
特開2004-261098号公報
【非特許文献】
【0005】
フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」;https://ja.wikipedia.org/wiki/うま味
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、簡便にブイヨンを再現し得る洋風調味料であって、動物由来の成分や動物由来の食品素材を用いることなく、よりだし感が増強された洋風調味料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、牛肉エキスおよび鶏肉エキスからなる群より選択される1種以上と、リンゴ酸とを含有する洋風調味料において、だし感が良好に増強されることを見出し、さらに検討して、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]牛肉エキスおよび鶏肉エキスからなる群より選択される1種以上と、リンゴ酸とを含有する、洋風調味料。
[2]リンゴ酸の含有量が、喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にして0.1ppb~8,000ppbである、[1]に記載の洋風調味料。
[3]リンゴ酸の含有量が、喫食時のブリックス濃度が7.5である鶏肉エキスに対し、遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にして10ppb~5,000ppb、または喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にして0.1ppb~100ppbである、[1]に記載の洋風調味料。
[4]さらに食塩を含有する、[1]に記載の洋風調味料。
[5]食塩およびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%~0.5重量%および0.01ppb~7,000ppb、または0.75重量%および0.01ppb~5,000ppbである、[4]に記載の洋風調味料。
[6]食塩およびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が7.5である鶏肉エキスに対し、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%および5ppb~900ppb、または喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%および0.5ppb~1,000ppbである、[4]に記載の洋風調味料。
[7]さらに2-ペンチルフランを含有する、[1]に記載の洋風調味料。
[8]2-ペンチルフランおよびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、喫食時の2-ペンチルフラン濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.1ppb~1ppbおよび0.1ppb~7,000ppb、または10ppbおよび0.01ppb~5,000ppb、あるいは100ppbおよび0.01ppb~1,000ppbである、[7]に記載の洋風調味料。
[9]2-ペンチルフランおよびリンゴ酸の各含有量が、喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、喫食時の2-ペンチルフラン濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.1ppbおよび0.1ppb~3,000ppb、または1ppb~100ppbおよび0.1ppb~1,000ppbである、[7]に記載の洋風調味料。
[10]牛肉エキスおよび鶏肉エキスからなる群より選択される1種以上を含有する洋風調味料に、リンゴ酸を添加することを含む、洋風調味料におけるだし感の増強方法。
[11]喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、リンゴ酸を遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度が0.1ppb~8,000ppbとなるように添加する、[10]に記載の増強方法。
[12]喫食時のブリックス濃度が7.5である鶏肉エキスに対し、リンゴ酸を遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度が10ppb~5,000ppbとなるように、または喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、リンゴ酸を遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度が0.1ppb~100ppbとなるように添加する、[10]に記載の増強方法。
[13]さらに食塩を添加することを含む、[10]に記載の増強方法。
[14]喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、食塩およびリンゴ酸を、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%~0.5重量%および0.01ppb~7,000ppbとなるように、または0.75重量%および0.01ppb~5,000ppbとなるように添加する、[13]に記載の増強方法。
[15]喫食時のブリックス濃度が7.5である鶏肉エキスに対し、食塩およびリンゴ酸を、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%および5ppb~900ppbとなるように、または喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、食塩およびリンゴ酸を、喫食時の食塩濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度にしてそれぞれ0.01重量%および0.5ppb~1,000ppbとなるように添加する、[13]に記載の増強方法。
[16]さらに2-ペンチルフランを添加することを含む、[10]に記載の増強方法。
[17]喫食時のブリックス濃度が2.5である牛肉エキスに対し、2-ペンチルフランおよびリンゴ酸を、喫食時の2-ペンチルフラン濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度がそれぞれ0.1ppb~1ppbおよび0.1ppb~7,000ppb、または10ppbおよび0.01ppb~5,000ppb、あるいは100ppbおよび0.01ppb~1,000ppbとなるように添加する、[16]に記載の増強方法。
[18]喫食時のブリックス濃度が10である鶏肉エキスに対し、2-ペンチルフランおよびリンゴ酸を、喫食時の2-ペンチルフラン濃度および遊離体のリンゴ酸に換算した喫食時の濃度がそれぞれ0.1ppbおよび0.1ppb~3,000ppb、または1ppb~100ppbおよび0.1ppb~1,000ppbとなるように添加する、[16]に記載の増強方法。
[19][1]~[9]のいずれかに記載の洋風調味料を含有する食品。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、簡便にブイヨンを再現し得る洋風調味料であって、動物由来の成分や動物由来の食品素材を用いることなく、だし感が良好に増強された洋風調味料を提供することができる。
また、本発明により、簡便にブイヨンを再現し得る洋風調味料において、動物由来の成分や動物由来の食品素材を用いることなく、だし感を良好に増強することができる。
さらに本発明により、洋風調味料を含有し、だし感が良好に増強された食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、洋風調味料(以下、本明細書にて「本発明の洋風調味料」と称する)を提供する。本発明の洋風調味料は、簡便にブイヨンを再現し得る調味料として提供される。
本明細書において、「簡便にブイヨンを再現し得る調味料」とは、水もしくは湯に添加して溶解し、または食品に添加するといった簡便な操作により、手作りブイヨンを再現し得る調味料をいう。
本発明の洋風調味料は、牛肉エキスおよび鶏肉エキスからなる群より選択される1種以上と、リンゴ酸とを含有する。
(【0011】以降は省略されています)

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