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公開番号
2025149357
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024049951
出願日
2024-03-26
発明の名称
コーヒー抽出液の香味を改善する方法
出願人
味の素株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23F
5/04 20060101AFI20251001BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】すっきり感が改善されたコーヒー抽出液を製造するための焙煎コーヒー豆の製造方法、及び当該方法により製造された焙煎コーヒー豆からコーヒー抽出液を製造する方法の提供。
【解決手段】コーヒー生豆のpHを低下させる処理を行った後に焙煎する、焙煎コーヒー豆の製造方法;前記処理が、コーヒー生豆に、酸性物質を吸収させる処理である、前記記載の焙煎コーヒー豆の製造方法;前記処理が、コーヒー生豆を、酸性物質を含有する浸漬液に浸漬させる処理である、前記記載の焙煎コーヒー豆の製造方法;及び、前記いずれかに記載の焙煎コーヒー豆の製造方法により、焙煎コーヒー豆を製造した後、前記焙煎コーヒー豆の可溶性固形分を含有するコーヒー抽出液を製造する、コーヒー抽出液の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
コーヒー生豆のpHを低下させる処理を行った後に焙煎することを特徴とする、焙煎コーヒー豆の製造方法。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記処理が、コーヒー生豆に酸性物質を吸収させる処理である、請求項1に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
【請求項3】
前記処理が、コーヒー生豆を、前記酸性物質を含有する浸漬液に浸漬させる処理である、請求項2に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
【請求項4】
前記酸性物質が、有機酸、無機酸、酸性アミノ酸、及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上である、請求項2に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
【請求項5】
前記酸性物質が、クエン酸、グルタミン酸、及びリジン塩酸塩からなる群より選択される1種以上である、請求項2に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
【請求項6】
前記処理後のコーヒー生豆のpHが、3.6~5.8の範囲内である、請求項1に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
【請求項7】
前記処理後のコーヒー生豆のpHが、前記処理前のコーヒー生豆のpHよりも、0.2~2.4低下している、請求項1に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法により、焙煎コーヒー豆を製造した後、前記焙煎コーヒー豆の可溶性固形分を含有するコーヒー抽出液を製造する、コーヒー抽出液の製造方法。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか一項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法により、焙煎コーヒー豆を製造した後、前記焙煎コーヒー豆の可溶性固形分を含有するコーヒー抽出液をし、得られたコーヒー抽出液を原料としてコーヒー飲料を製造することを特徴とする、コーヒー飲料の製造方法。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか一項に記載の焙煎コーヒー豆の製造方法により、焙煎コーヒー豆を製造した後、前記焙煎コーヒー豆の可溶性固形分を含有するコーヒー抽出液をし、得られたコーヒー抽出液を原料としてインスタントコーヒー飲料用組成物を製造することを特徴とする、インスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、すっきり感が改善されたコーヒー抽出液を製造するための焙煎コーヒー豆の製造方法、及び当該方法により製造された焙煎コーヒー豆からコーヒー抽出液を製造する方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
コーヒーは、日常的に広く親しまれている嗜好性飲料であり、容器詰飲料や、水等の液体に溶解させることにより喫飲可能となるインスタントコーヒーが多数上市されている。より味や香りに優れたコーヒー抽出液を原料とすることにより、容器詰コーヒー飲料やインスタントコーヒーの味や香りを改善することができると期待できる。特に香りはコーヒーの重要な品質の1つであり、不快臭が少なく、コーヒーらしい香りに優れたコーヒー抽出液を原料とすることにより、より嗜好性に優れたコーヒー飲料を製造することができる。
【0003】
コーヒー豆は主に、アラビカ種とロブスタ種の2種類がある。アラビカ種は香りに優れており、爽やかな酸味を有する。一方で、ロブスタ種は、苦味が強く、栽培が比較的容易であるものの、香りが劣る。ロブスタ種の焙煎コーヒー豆のコーヒー抽出液は、アラビカ種の焙煎コーヒー豆のコーヒー抽出液と比較して、2-エチル-3,5-ジメチルピラジン(2-Ethyl-3,5-dimethylpyrazine)、グアヤコール(Guaiacol)、4-エチルグアヤコール(4-Ethylguaiacol)、4-ビニルグアヤコール(4-Vinylguaiacol)、インドール(Indole)、及び3-メチルインドール(3-Methylindole)の含有量が明らかに多い(非特許文献1)。これらの香気成分の含有量の違いが、アラビカ種とロブスタ種の香りの違いの原因と考えられている。
【0004】
コーヒー飲料の香味を改善する方法は幾つか報告されている。例えば、コーヒー生豆中のトリプトファンは、焙煎処理により熱分解されて、漢方様の臭い、薬品臭、カビ臭の原因となるインドールや3-メチルインドールとなる。そこで、特許文献1には、近赤外線法によりコーヒー生豆のトリプトファンの含有量を測定する方法が開示されている。トリプトファン含有量の少ないコーヒー生豆を選択して原料にすることによって、インドールや3-メチルインドールの含有量が少ないコーヒー飲料を製造できる。
【0005】
また、特許文献2には、焙煎前のコーヒー生豆を、グルタミン酸、チロシン、システイン、ロイシン、プロリン、イソロイシン、セリン、フェニルアラニン、トリプトファン及びそれらの塩類から選ばれた少なくとも1種のアミノ酸類と、フラクトース、グルコース、ガラクトース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、ラフィノース、及びフラクトオリゴ糖から選ばれた少なくとも1種の糖類とを含む水溶液で浸漬させることにより、不快な風味が低減されたコーヒー飲料が製造できることが記載されている。また、特許文献3には、焙煎前のコーヒー生豆に、酸性溶液を吸収させた後、温度が100~200℃で圧力(ゲージ圧)が0MPaを超える水蒸気を含む気体で処理する高温高圧処理を行うことにより、コーヒー生豆中のβ-ダマセノン含量が増量され、焙煎後に香味がよい、より高品質なコーヒー生豆に改質できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-167993号公報
特開2011-244812号公報
特開2018-057369号公報
【非特許文献】
【0007】
Clarke and Vitzthum(Editors), “Coffee: Recent Developments”, Blackwell Science Ltd, 2001年3月5日発行、第75~80ページ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、すっきり感が改善されたコーヒー抽出液を製造するための焙煎コーヒー豆の製造方法、当該方法により製造された焙煎コーヒー豆からコーヒー抽出液を製造する方法、及びコーヒー抽出液のすっきり感を向上させて香味を改善する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、焙煎コーヒー豆からコーヒー抽出液を調製する際に、焙煎前のコーヒー生豆のpHを低下させることにより、すっきり感が改善されたコーヒー抽出液が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
[1] コーヒー生豆のpHを低下させる処理を行った後に焙煎することを特徴とする、焙煎コーヒー豆の製造方法。
[2] 前記処理が、コーヒー生豆に酸性物質を吸収させる処理である、前記[1]の焙煎コーヒー豆の製造方法。
[3] 前記処理が、コーヒー生豆を、前記酸性物質を含有する浸漬液に浸漬させる処理である、前記[2]の焙煎コーヒー豆の製造方法。
[4] 前記酸性物質が、有機酸、無機酸、酸性アミノ酸、及びこれらの塩からなる群より選択される1種以上である、前記[2]又は[3]の焙煎コーヒー豆の製造方法。
[5] 前記酸性物質が、クエン酸、グルタミン酸、及びリジン塩酸塩からなる群より選択される1種以上である、前記[4]の焙煎コーヒー豆の製造方法。
[6] 前記処理後のコーヒー生豆のpHが、3.6~5.8の範囲内である、前記[1]~[5]のいずれかの焙煎コーヒー豆の製造方法。
[7] 前記処理後のコーヒー生豆のpHが、前記処理前のコーヒー生豆のpHよりも、0.2~2.4低下している、前記[1]~[6]のいずれかの焙煎コーヒー豆の製造方法。
[8] 前記[1]~[7]のいずれかの焙煎コーヒー豆の製造方法により、焙煎コーヒー豆を製造した後、前記焙煎コーヒー豆の可溶性固形分を含有するコーヒー抽出液を製造する、コーヒー抽出液の製造方法。
[9] 前記[1]~[7]のいずれかの焙煎コーヒー豆の製造方法により、焙煎コーヒー豆を製造した後、前記焙煎コーヒー豆の可溶性固形分を含有するコーヒー抽出液をし、得られたコーヒー抽出液を原料としてコーヒー飲料を製造することを特徴とする、コーヒー飲料の製造方法。
[10] 前記[1]~[7]のいずれかの焙煎コーヒー豆の製造方法により、焙煎コーヒー豆を製造した後、前記焙煎コーヒー豆の可溶性固形分を含有するコーヒー抽出液をし、得られたコーヒー抽出液を原料としてインスタントコーヒー飲料用組成物を製造することを特徴とする、インスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
[11] コーヒー抽出液の香味を改善する方法であって、コーヒー生豆のpHを低下させる処理を行った後に焙煎し、すっきり感が改善されたコーヒー抽出液を調製することを特徴とする、コーヒー抽出液の香味改善方法。
[12] 前記処理が、コーヒー生豆に酸性物質を吸収させる処理であり、
前記酸性物質が、有機酸、無機酸、及び酸性アミノ酸からなる群より選択される1種以上である、前記[11]のコーヒー抽出液の香味改善方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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