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公開番号
2025143063
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-01
出願番号
2024042774
出願日
2024-03-18
発明の名称
ドライ加熱調理品の製造方法及びドライ加熱調理品製造用組成物
出願人
味の素株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23L
7/157 20160101AFI20250924BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】ドライ加熱調理されクリスピー食感が付与されたドライ加熱調理品の製造方法、及びクリスピー食感を付与するためのドライ加熱調理品用組成物を提供する。更には、経時的なクリスピー食感の低下が抑制されたドライ加熱調理品を提供する。
【解決手段】(1)焙焼デキストリンを食材に接触させる工程、及び
(2)焙焼デキストリンが接触された食材をドライ加熱調理することにより食材周囲にクリスピー食感を有する構造物を付加する工程を含むドライ加熱調理品の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(1)焙焼デキストリンを食材に接触させる工程、及び
(2)焙焼デキストリンが接触された食材をドライ加熱調理することにより食材周囲にクリスピー食感を有する構造物を付加する工程
を含む、ドライ加熱調理品の製造方法。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
ドライ加熱調理が焼成調理、電子レンジ調理、オーブン調理及びエアフライヤー調理より選ばれる請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
食材周囲の構造物が膜、衣及び羽根より選ばれる1つ以上である請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
ドライ加熱調理品が餃子、油ちょうを必要としないから揚げ風又はソテーである請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
焙焼デキストリンが20℃の水に不溶の焙焼デキストリンである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
焙焼デキストリンを食材100gに対して0.03g以上12g以下接触させる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
(1)が焙焼デキストリンならびに穀粉及び澱粉からなる群から選択される少なくともひとつを含む組成物を食材に接触させる工程である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
穀粉及び澱粉が、米粉、小麦粉、片栗粉、馬鈴薯澱粉及びコーンスターチである、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の製造方法により得られる、クリスピー食感の経時的低下が抑制されたドライ加熱調理品。
【請求項10】
(1)焙焼デキストリンを食材に接触させる工程、及び
(2)焙焼デキストリンが接触された食材をドライ加熱調理する工程を含む、食材周囲にクリスピー食感を有する構造物を付加する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焙焼デキストリンを食材に接触させてドライ加熱調理することを特徴とする、食材周囲にクリスピー食感を有する構造物の付加されたドライ加熱調理品の製造方法及び食材にクリスピー食感を有する構造物の付加方法、ならびにドライ加熱調理品製造用のクリスピー食感付与用組成物に関するものである。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ドライ加熱調理品の製造、例えば焼成調理における食感に対するニーズは多岐に渡り、ビーフステーキのやわらかさとジューシー感、餃子の羽根のクリスピー感等が挙げられる。また、近年のライフスタイルの多様化に伴い、家庭における短時間での簡便な調理が望まれており、とりわけ片付けに手間のかかる油ちょう調理が敬遠されることで、従来油ちょう調理により製造していた調理品、例えばから揚げ等が、焼成調理や電子レンジ調理により製造される事例が増えている。事実、フライパンを用いた焼成調理用のから揚げ粉や、電子レンジ調理用のから揚げ粉等が、食品メーカー各社から発売されている。そのため、焼成調理や電子レンジ調理により、油ちょう調理を行う際に得られるようなクリスピー食感を付与したいというニーズは高まっている。また、から揚げの形態に限らず、ドライ加熱調理におけるクリスピー食感付与ニーズは非常に多い。
【0003】
調理品にクリスピー食感を付与する技術としては多くの報告があるが、上述の電子レンジ調理におけるから揚げの衣へのクリスピー食感付与方法としては、(a)コーングリッツ、セモリナ及びパスタ粉砕物から選ばれる1種以上の粗粒物10~60質量%、(b)大豆加工粉末5~50質量%、及び(c)醸造調味粉末を含む粉末状調味料成分27~60質量%、を含有する電子レンジ調理用のから揚げ様衣用組成物を用いる方法(特許文献1)が報告されている。一定の効果は得られるが、電子レンジ調理用から揚げの衣に限定した配合技術であり、他の調理品への汎用性に課題が残されていた。また、経時的なクリスピー食感の低下においても課題が残されていた。
【0004】
焙焼デキストリンの食品への利用としては、小麦粉を含むパンの生地原料に、焙焼デキストリン又は難消化性デキストリン及びα澱粉を添加してパン生地を作成し、焼成したパンを粉砕してパン粉を作成する、ことを含む低吸油性フライ用パン粉の製造方法(特許文献2)が開示されている。パン粉を油ちょう調理に用いる場合において高い効果が発揮されるが、当該技術の有効範囲は油ちょう調理に限定されていた。同様に、油ちょう調理における焙焼デキストリンの利用としては、次亜塩素処理加工澱粉、焙焼デキストリン、酸化澱粉、低粘性酸処理澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉から選ばれる1種または2種以上からなる低粘性加工澱粉を5~30重量%含有する小麦粉を主成分とする天ぷら粉を用いた乾燥天ぷらの製造方法(特許文献3)、可溶性ゼラチンで被覆された具材に、焙焼デキストリン、酸化澱粉、低粘性酸処理澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉から選ばれる1種または2種以上からなる低粘性加工澱粉を5~30重量%含有する小麦粉を主成分とする天ぷら粉を用いた冷凍天ぷらの製造方法(特許文献4)、小麦粉70~95重量部と、焙焼デキストリン、酸化澱粉、低粘性酸処理澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉から選ばれる1種または2種以上からなる低粘性加工澱粉を5~30重量部と、膨剤0.5~5重量部とを含む天ぷら粉を用いた天ぷらの製造方法(特許文献5)が開示されている。いずれも天ぷらの衣に対する一定の効果はあるものの、油ちょう調理品である天ぷらに限定された技術であり、当該油ちょう調理においては、焙焼デキストリンに限らず、酸化澱粉、酸処理澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉を用いても同様の効果が得られることが示されており、ドライ加熱調理における焙焼デキストリンのクリスピー食感付与効果が他の素材と比べ顕著に大きいことは容易に想像し得るものではなかった。また、特許文献4及び特許文献5においては、製造された冷凍天ぷらを喫食時に電子レンジにより再加熱する事例の記載があるが、当該発明における調理工程、すなわち天ぷらの衣が形作られる工程は油ちょうであり、電子レンジは喫食前の再加温を目的として使用しているため、本発明の定義におけるドライ加熱調理には含まれない。
【0005】
ドライ加熱調理におけるデキストリンの利用については多くの技術があり、DE(デキストロース当量値)18以上のデキストリン、難消化性デキストリン及びイヌリンから選ばれる1種以上を50質量%以上含む粉末調味料を、皮つき肉の皮目の表面に付着させ、次いでその皮つき肉を焼成することを特徴とする焼成皮つき肉の製造方法(特許文献6)が開示されている。当該技術は本発明におけるドライ加熱調理におけるクリスピー食感付与技術に類似しているものの、焙焼デキストリンの利用は検討しておらず、非焙焼のデキストリンにおいてはDEが大きいデキストリン、すなわち分子量が小さく溶解性の高いものが有効であることが示されているが、特許文献6に記載の各成分と比べて焙焼デキストリンのクリスピー食感付与効果が著しく大きいこと、更には水への溶解性が低い焙焼デキストリンの方が当該効果が大きいことは記載されていない。
【0006】
このように、加熱調理品のクリスピー食感付与技術に関しては多くの知見が報告されており、焙焼デキストリンを用いる方法も報告されているが、ドライ加熱調理において焙焼デキストリンを配合した組成物を用いることで食材周囲にクリスピー食感を有する構造物を付加するという知見はない。とりわけ、他の多糖類と比べてドライ加熱調理において焙焼デキストリンが著しく大きいクリスピー食感付与効果を有すること、更には水への溶解性が低い焙焼デキストリンによる当該効果が大きいことは、従来の加熱調理分野の常識からは示唆されるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5054839号公報
特許第5067063号公報
特開平6-30713号公報
特開平4-8255号公報
特開平4-8253号公報
特許第6429505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、ドライ加熱調理における調理品へのクリスピー食感付与方法、及びクリスピー食感の付与されたドライ加熱調理品製造用組成物を提供することである。更には、経時的なクリスピー食感の低下が抑制されたドライ加熱調理品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、鋭意研究を行った結果、焙焼デキストリンを食材に接触させてドライ加熱調理することにより、食材周囲にクリスピー食感を有する構造物が付加されたドライ加熱調理品を製造できること、更には経時的なクリスピー食感の低下を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は以下の通りである。
[1](1)焙焼デキストリンを食材に接触させる工程、及び
(2)焙焼デキストリンが接触された食材をドライ加熱調理することにより食材周囲にクリスピー食感を有する構造物を付加する工程
を含む、ドライ加熱調理品の製造方法。
[2]ドライ加熱調理が焼成調理、電子レンジ調理、オーブン調理及びエアフライヤー調理より選ばれる[1]に記載の製造方法。
[3]食材周囲の構造物が膜、衣及び羽根より選ばれる1つ以上である[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]ドライ加熱調理品が餃子、油ちょうを必要としないから揚げ風又はソテーである[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]焙焼デキストリンが20℃の水に不溶のデキストリンである、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]焙焼デキストリンを食材100gに対して0.03g以上12g以下接触させる、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7](1)が焙焼デキストリンならびに穀粉及び澱粉からなる群から選択される少なくともひとつを含む組成物を食材に接触させる工程である、[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]穀粉及び澱粉が、米粉、小麦粉、片栗粉、馬鈴薯澱粉及びコーンスターチである、[7]に記載の製造方法。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の製造方法により得られる、クリスピー食感の経時的低下が抑制されたドライ加熱調理品。
[10](1)焙焼デキストリンを食材に接触させる工程、及び
(2)焙焼デキストリンが接触された食材をドライ加熱調理する工程を含む、食材周囲にクリスピー食感を有する構造物を付加する方法。
[11]焙焼デキストリンを含む、ドライ加熱調理用のクリスピー食感付与用組成物。
[12]焙焼デキストリンを組成物の総量に対して0.5~90重量%含む[11]に記載の組成物。
[13]さらに穀粉及び澱粉からなる群から選択される少なくともひとつを含む、[11]又は[12]に記載の組成物。
[14]穀粉及び澱粉が、米粉、小麦粉、片栗粉、馬鈴薯澱粉及びコーンスターチである、[13]に記載の組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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