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公開番号
2025158773
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-17
出願番号
2024061643
出願日
2024-04-05
発明の名称
バッター液の凍結物の割れにくさが向上した冷凍餃子
出願人
味の素株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23L
35/00 20160101AFI20251009BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】バッター液の凍結物の割れにくさが向上し、衝撃によるバッター液の凍結物の割れの発生が抑制された冷凍餃子等の提供。
【解決手段】複数の凍結した餃子本体がバッター液の凍結物を介して連結している冷凍餃子であって、テクスチャーアナライザーを使用して所定の手順で行われる凍結圧縮試験に前記バッター液を供して得られる応力-圧縮距離曲線から、破断応力(gf)、破断距離(mm)及び曲線下面積(mm・gf)をそれぞれ求めたとき、破断距離/破断応力×曲線下面積が0.1以上である、冷凍餃子。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の凍結した餃子本体がバッター液の凍結物を介して連結している冷凍餃子であって、
テクスチャーアナライザーを使用して下記(1)~(3)の手順で行われる凍結圧縮試験に前記バッター液を供して得られる応力-圧縮距離曲線から、破断応力(gf)、破断距離(mm)及び曲線下面積(mm・gf)をそれぞれ求めたとき、破断距離/破断応力×曲線下面積が0.1以上である、冷凍餃子。
<凍結圧縮試験>
(1)幅68mm×奥行き23mm×高さ5mmの直方体状の、バッター液の凍結物を調製し、これを試料とする。
(2)前記(1)で調製した試料を-18℃に調温した上で、テクスチャーアナライザーを使用して直径5mmの球形プランジャーにて圧縮速度2mm/secで圧縮する。
(3)前記(2)のプランジャーにかかる応力を連続的に測定し、応力(gf)を縦軸、圧縮距離(mm)を横軸とするグラフにプロットして、応力-圧縮距離曲線を得る。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記破断距離が、1mm以上である、請求項1記載の冷凍餃子。
【請求項3】
前記バッター液が、ゲル化剤及び/又は糖類を含有する、請求項1記載の冷凍餃子。
【請求項4】
前記バッター液が、ゲル化剤を0.8重量%以上含有する、請求項1記載の冷凍餃子。
【請求項5】
前記ゲル化剤が、ゼラチン、ペクチン、寒天及びグアガムからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項3又は4記載の冷凍餃子。
【請求項6】
前記バッター液が、糖類を3重量%以上含有する、請求項1記載の冷凍餃子。
【請求項7】
前記糖類が、砂糖、トレハロース及び還元水飴からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項3又は6記載の冷凍餃子。
【請求項8】
前記バッター液が、凍結前に加熱処理を施されている、請求項1記載の冷凍餃子。
【請求項9】
前記バッター液が、油脂を15重量%以上含有する、請求項1記載の冷凍餃子。
【請求項10】
前記餃子本体を連結するバッター液の凍結物の厚さが、0.5~15mmである、請求項1記載の冷凍餃子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の凍結した餃子がバッター液の凍結物を介して連結している冷凍餃子に関し、詳細には、バッター液の凍結物の割れにくさが向上した冷凍餃子に関する。また、本発明は、当該冷凍餃子に好適に用いられ得るバッター液や、バッター液の凍結物の割れにくさの向上方法等にも関する。
続きを表示(約 5,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、複数の凍結した餃子をバッター液の凍結物を介して連結させた冷凍餃子が提案されている(特許文献1~5)。当該冷凍餃子は、調理の際、フライパン等の調理器具に複数の餃子を一度に並べることができ、餃子を1個ずつ並べる場合に比べて、手間がかからず、手も汚れにくい等の点で優れている。一方で、当該冷凍餃子は、輸送中や保管中に衝撃を受けると、バッター液の凍結物(特に、凍結した餃子を連結している部分)に、割れが発生しやすいという問題がある。
【0003】
上述の問題に関し、特許文献5には、バッター液の凍結物の厚さを厚くしたり、凍結した餃子の間隔を狭くしたりすることによって、バッター液の凍結物の割れの発生を抑え得ることが記載されている。しかし、バッター液の凍結物の厚さを厚くすると、冷凍餃子の調理時間が延びることや、冷凍餃子の重量が増加して輸送コストが増大すること等が考えられ、バッター液の凍結物の厚さ等を変更することなく、衝撃による割れの発生を抑制することができる新たな技術の開発が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/199882号
特開2017-23103号公報
特開2005-137296号公報
特開2023-138088号公報
特開2023-140367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題の一つは、バッター液の凍結物の割れにくさが向上し、衝撃によるバッター液の凍結物の割れの発生が抑制された冷凍餃子を提供することにある。
また、本発明は、一態様として、凍結されたときの割れにくさが向上しているバッター液を提供することを課題の一つとする。
また、本発明は、一態様として、バッター液の凍結物の割れにくさを向上させる方法を提供することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上述の課題を解決するべく鋭意検討した結果、テクスチャーアナライザーを使用して所定の手順で行われる凍結圧縮試験にバッター液を供して得られる応力-圧縮距離曲線から、破断応力、破断距離及び曲線下面積をそれぞれ求めたときに、これらが特定の関係を充足するものであると、当該バッター液の凍結物は割れにくさが向上し、衝撃による割れの発生が抑制され得ることを見出した。本発明者は、当該知見に基づいて更に検討を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0007】
[1]複数の凍結した餃子本体がバッター液の凍結物を介して連結している冷凍餃子であって、
テクスチャーアナライザーを使用して下記(1)~(3)の手順で行われる凍結圧縮試験に前記バッター液を供して得られる応力-圧縮距離曲線から、破断応力(gf)、破断距離(mm)及び曲線下面積(mm・gf)をそれぞれ求めたとき、破断距離/破断応力×曲線下面積が0.1以上である、冷凍餃子。
<凍結圧縮試験>
(1)幅68mm×奥行き23mm×高さ5mmの直方体状の、バッター液の凍結物を調製し、これを試料とする。
(2)前記(1)で調製した試料を-18℃に調温した上で、テクスチャーアナライザーを使用して直径5mmの球形プランジャーにて圧縮速度2mm/secで圧縮する。
(3)前記(2)のプランジャーにかかる応力を連続的に測定し、応力(gf)を縦軸、圧縮距離(mm)を横軸とするグラフにプロットして、応力-圧縮距離曲線を得る。
[2]前記破断距離が、1mm以上である、[1]記載の冷凍餃子。
[3]前記バッター液が、ゲル化剤及び/又は糖類を含有する、[1]又は[2]記載の冷凍餃子。
[4]前記バッター液が、ゲル化剤を0.8重量%以上含有する、[1]~[3]のいずれか一つに記載の冷凍餃子。
[5]前記ゲル化剤が、ゼラチン、ペクチン、寒天及びグアガムからなる群より選択される少なくとも一つである、[3]又は[4]記載の冷凍餃子。
[6]前記バッター液が、糖類を3重量%以上含有する、[1]~[5]のいずれか一つに記載の冷凍餃子。
[7]前記糖類が、砂糖、トレハロース及び還元水飴からなる群より選択される少なくとも一つである、[3]~[6]のいずれか一つに記載の冷凍餃子。
[8]前記バッター液が、凍結前に加熱処理を施されている、[1]~[7]のいずれか一つに記載の冷凍餃子。
[9]前記バッター液が、油脂を15重量%以上含有する、[1]~[8]のいずれか一つに記載の冷凍餃子。
[10]前記餃子本体を連結するバッター液の凍結物の厚さが、0.5~15mmである、[1]~[9]のいずれか一つに記載の冷凍餃子。
[11]前記バッター液が、羽根形成用である、[1]~[10]のいずれか一つに記載の冷凍餃子。
[12]テクスチャーアナライザーを使用して下記(1)~(3)の手順で行われる凍結圧縮試験により得られる応力-圧縮距離曲線から、破断応力(gf)、破断距離(mm)及び曲線下面積(mm・gf)をそれぞれ求めたとき、破断距離/破断応力×曲線下面積が0.1以上である、バッター液。
<凍結圧縮試験>
(1)幅68mm×奥行き23mm×高さ5mmの直方体状の、バッター液の凍結物を調製し、これを試料とする。
(2)前記(1)で調製した試料を-18℃に調温した上で、テクスチャーアナライザーを使用して直径5mmの球形プランジャーにて圧縮速度2mm/secで圧縮する。
(3)前記(2)のプランジャーにかかる応力を連続的に測定し、応力(gf)を縦軸、圧縮距離(mm)を横軸とするグラフにプロットして、応力-圧縮距離曲線を得る。
[13]複数の餃子に付着させた状態で凍結させて当該餃子を連結させるために用いられるものである、[12]記載のバッター液。
[14]前記破断距離が、1mm以上である、[12]又は[13]記載のバッター液。
[15]ゲル化剤及び/又は糖類を含有する、[12]~[14]のいずれか一つに記載のバッター液。
[16]ゲル化剤を0.8重量%以上含有する、[12]~[15]のいずれか一つに記載のバッター液。
[17]前記ゲル化剤が、ゼラチン、ペクチン、寒天及びグアガムからなる群より選択される少なくとも一つである、[15]又は[16]記載のバッター液。
[18]糖類を3重量%以上含有する、[12]~[17]のいずれか一つに記載のバッター液。
[19]前記糖類が、砂糖、トレハロース及び還元水飴からなる群より選択される少なくとも一つである、[15]~[18]のいずれか一つに記載のバッター液。
[20]凍結される前に加熱処理を施される、[13]~[19]のいずれか一つに記載のバッター液。
[21]油脂を15重量%以上含有する、[12]~[20]のいずれか一つに記載のバッター液。
[22]前記餃子を連結するバッター液の凍結物の厚さが、0.5~15mmである、[13]~[21]のいずれか一つに記載のバッター液。
[23]羽根形成用である、[12]~[22]のいずれか一つに記載のバッター液。
[24]バッター液の凍結物の割れにくさの向上方法であって、
テクスチャーアナライザーを使用して下記(1)~(3)の手順で行われる凍結圧縮試験に前記バッター液を供して得られる応力-圧縮距離曲線から、破断応力(gf)、破断距離(mm)及び曲線下面積(mm・gf)をそれぞれ求めたとき、破断距離/破断応力×曲線下面積が0.1以上になるようにすることを含む、方法。
<凍結圧縮試験>
(1)幅68mm×奥行き23mm×高さ5mmの直方体状の、バッター液の凍結物を調製し、これを試料とする。
(2)前記(1)で調製した試料を-18℃に調温した上で、テクスチャーアナライザーを使用して直径5mmの球形プランジャーにて圧縮速度2mm/secで圧縮する。
(3)前記(2)のプランジャーにかかる応力を連続的に測定し、応力(gf)を縦軸、圧縮距離(mm)を横軸とするグラフにプロットして、応力-圧縮距離曲線を得る。
[25]前記バッター液の凍結物が、複数の凍結した餃子を連結させるために用いられるものである、[24]記載の方法。
[26]前記破断距離が、1mm以上である、[24]又は[25]記載の方法。
[27]前記バッター液が、ゲル化剤及び/又は糖類を含有する、[24]~[26]のいずれか一つに記載の方法。
[28]前記バッター液が、ゲル化剤を0.8重量%以上含有する、[24]~[27]のいずれか一つに記載の方法。
[29]前記ゲル化剤が、ゼラチン、ペクチン、寒天及びグアガムからなる群より選択される少なくとも一つである、[27]又は[28]記載の方法。
[30]前記バッター液が、糖類を3重量%以上含有する、[24]~[29]のいずれか一つに記載の方法。
[31]前記糖類が、砂糖、トレハロース及び還元水飴からなる群より選択される少なくとも一つである、[27]~[30]のいずれか一つに記載の方法。
[32]前記バッター液が、凍結前に加熱処理を施されている、[24]~[31]のいずれか一つに記載の方法。
[33]前記バッター液が、油脂を15重量%以上含有する、[24]~[32]のいずれか一つに記載の方法。
[34]前記餃子を連結するバッター液の凍結物の厚さが、0.5~15mmである、[24]~[33]のいずれか一つに記載の方法。
[35]前記バッター液が、羽根形成用である、[24]~[34]のいずれか一つに記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、バッター液の凍結物の割れにくさが向上し、衝撃によるバッター液の凍結物の割れの発生が抑制された冷凍餃子が提供される。本発明の冷凍餃子は、好ましくは、複数回の衝撃を受けてもバッター液の凍結物の割れの発生が抑制され得る。
また、本発明によれば、凍結されたときの割れにくさが向上しているバッター液が提供される。本発明のバッター液を複数の餃子に付着させた状態で凍結させて当該餃子を連結させることにより、得られた冷凍食品(冷凍餃子)は、衝撃によるバッター液の凍結物の割れの発生が抑制され得、好ましくは、複数回の衝撃を受けてもバッター液の凍結物の割れの発生が抑制され得る。
また、本発明によれば、バッター液の凍結物の割れにくさの向上方法も提供される。本発明の方法によって割れにくさが向上したバッター液の凍結物を用いて、複数の凍結した餃子を連結させることにより、得られた冷凍食品(冷凍餃子)は、衝撃によるバッター液の凍結物の割れの発生が抑制され得、好ましくは、複数回の衝撃を受けてもバッター液の凍結物の割れの発生が抑制され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、応力-圧縮距離曲線の一例を示す図である。図中、略山形の曲線が、応力-圧縮距離曲線である。
図2は、試験1~4において作製した冷凍餃子の形状を概略的に示す図である。図2(A)は、当該冷凍餃子の平面図であり、図2(B)は、その側面図である。
図3は、試験5において作製した冷凍餃子の形状を概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書では、凍結した餃子(すなわち、凍結状態である餃子)とバッター液の凍結物とを少なくとも備え、当該バッター液の凍結物が凍結した餃子の表面の少なくとも一部に結着し、これらが一体化している冷凍食品を「冷凍餃子」と称し、この冷凍餃子を構成している凍結した餃子を、説明の便宜のため「凍結した餃子本体」と称する。したがって、本明細書において「冷凍餃子」と「凍結した餃子本体」とは区別される概念である。また、本明細書において単に「餃子本体」という場合は、凍結状態でないものを指す。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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