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公開番号2025154764
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024057948
出願日2024-03-29
発明の名称細胞穿刺装置及び顕微鏡システム
出願人横河電機株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12M 1/00 20060101AFI20251002BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】針の振動を抑制することができる細胞穿刺装置及び顕微鏡システムを提供する。
【解決手段】本開示に係る細胞穿刺装置10は、細胞Sを撮影する撮影部21に対して配置される第1固定部11と、第1固定部11に対して配置されているアーム部14と、アーム部14に対して配置されている第2駆動部16と、第2駆動部16によって駆動され、細胞Sに穿刺される針17aと、針17aの振動を減衰させる制振部19aと、を備え、制振部19aは、アーム部14及び第2駆動部16の少なくとも一方に対して配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
細胞を撮影する撮影部に対して配置される第１固定部と、
前記第１固定部に対して配置されているアーム部と、
前記アーム部に対して配置されている駆動部と、
前記駆動部によって駆動され、前記細胞に穿刺される針と、
前記針の振動を減衰させる制振部と、
を備え、
前記制振部は、前記アーム部及び前記駆動部の少なくとも一方に対して配置されている、
細胞穿刺装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
請求項１に記載の細胞穿刺装置であって、
前記制振部は、制振面が前記針の穿刺動作方向に交差するように配置されている、
細胞穿刺装置。
【請求項３】
請求項１又は２に記載の細胞穿刺装置であって、
前記駆動部に対して配置され、前記駆動部の移動方向を前記針の穿刺動作方向に規制する規制部をさらに備える、
細胞穿刺装置。
【請求項４】
請求項３に記載の細胞穿刺装置であって、
前記規制部は、前記アーム部に対して配置されている第３固定部と、前記第３固定部及び前記駆動部に接続されている第２可動部と、を含む、
細胞穿刺装置。
【請求項５】
請求項３に記載の細胞穿刺装置であって、
前記駆動部は、前記規制部に接続されている第２固定部と、前記第２固定部に接続されて前記針を駆動する第１可動部と、を含み、
前記制振部は、制振面が前記第１可動部のみに接触するように配置されている、
細胞穿刺装置。
【請求項６】
請求項３に記載の細胞穿刺装置であって、
前記駆動部は、前記規制部に接続されている第２固定部と、前記第２固定部に接続されて前記針を駆動する第１可動部と、を含み、
前記制振部は、制振面が前記第２固定部及び前記第１可動部の両方に接触するように配置されている、
細胞穿刺装置。
【請求項７】
請求項３に記載の細胞穿刺装置であって、
前記駆動部は、前記規制部に接続されている第２固定部と、前記第２固定部に接続されて前記針を駆動する第１可動部と、を含み、
前記制振部は、制振面が前記第２固定部のみに接触するように配置されている、
細胞穿刺装置。
【請求項８】
請求項１又は２に記載の細胞穿刺装置であって、
前記制振部は、制振面が前記アーム部に接触するように配置されている、
細胞穿刺装置。
【請求項９】
請求項１又は２に記載の細胞穿刺装置であって、
前記駆動部は、前記針を駆動する圧電素子を含む、
細胞穿刺装置。
【請求項１０】
請求項１又は２に記載の細胞穿刺装置であって、
前記制振部は、制振ゴムを含む、
細胞穿刺装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、細胞穿刺装置及び顕微鏡システムに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、細胞に関する研究及び応用開発において、サンプルとなる特定の細胞へ薬液等を正確に注入したり、細胞内部の物質を吸引したりするために、細胞へ針を穿刺するための技術が知られている。例えば、特許文献１には、マルチバレル式ナノピペットを複数のバレル内の少なくとも２個の電極と共に用いた装置において、１つのバレルが細胞含有物を引き出し、もう１つのバレルが細胞内に物質を注入することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第６４５３３００号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に記載の従来技術では、例えば、針を細胞に穿刺したときに細胞壁内部で針先が振動して、細胞壁内部にダメージを生じさせる可能性があった。又は、振動が大きい場合、針が細胞に刺されたり、細胞から抜かれたりすることが繰り返されることも想定され、細胞にダメージを生じさせる可能性があった。
【０００５】
本開示は、針の振動を抑制することができる細胞穿刺装置及び顕微鏡システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
幾つかの実施形態に係る細胞穿刺装置は、細胞を撮影する撮影部に対して配置される第１固定部と、前記第１固定部に対して配置されているアーム部と、前記アーム部に対して配置されている駆動部と、前記駆動部によって駆動され、前記細胞に穿刺される針と、前記針の振動を減衰させる制振部と、を備え、前記制振部は、前記アーム部及び前記駆動部の少なくとも一方に対して配置されている。
【０００７】
これにより、細胞穿刺装置は、針の振動を抑制することができる。例えば、細胞穿刺装置は、駆動部に対して制振部を配置することで、針を駆動部により駆動するときの反力に基づく針の振動を抑制することもできる。例えば、細胞穿刺装置は、細胞に針を穿刺するために駆動部の一部が移動するときの反力が駆動部における固定部側に生じて発生した振動を抑制することができる。例えば、細胞穿刺装置は、針を細胞に穿刺したときの反作用の力に基づく針の振動も抑制することができる。例えば、細胞穿刺装置は、駆動部によって針を駆動していないときに、何らかの外部要因によって振動を受けた場合であっても、針の振動を抑制することもできる。
【０００８】
細胞穿刺装置は、駆動部に接続されている針の振動を抑制し、細胞壁内部及び細胞へのダメージを軽減可能である。また、細胞穿刺装置は、アーム部に対して制振部を配置することで構造体全体の振動を抑制し、針の振動を抑制することが可能である。細胞穿刺装置は、細胞壁を貫通させて細胞内部へ針を穿刺するために針を速い速度で移動させる場合であって、駆動部の速い移動速度に伴う反力で穿刺後の針が振動するときであっても、針の振動を抑制可能である。これにより、細胞穿刺装置は、例えば細胞内部に薬液を注入し、その後の経過を観察する場合等であっても、針先の振動による細胞へのダメージを抑制し、細胞の生存率の低下を抑制可能である。したがって、細胞穿刺装置は、注入した薬液の効果の精度の良い評価に寄与することができる。
【０００９】
一実施形態における細胞穿刺装置では、前記制振部は、制振面が前記針の穿刺動作方向に交差するように配置されてもよい。これにより、細胞穿刺装置は、穿刺後の針の穿刺動作方向の振動をより効果的に減衰させることが可能である。すなわち、細胞穿刺装置は、制振面が針の穿刺動作方向と平行に配置されている場合と比較して、より多くの振動エネルギーを制振部によって吸収することが可能である。
【００１０】
一実施形態における細胞穿刺装置は、前記駆動部に対して配置され、前記駆動部の移動方向を前記針の穿刺動作方向に規制する規制部をさらに備えてもよい。これにより、細胞穿刺装置は、穿刺動作方向と異なる他の方向での針の位置の変動を軽減可能である。したがって、細胞穿刺装置は、駆動部によって針の位置を正確に制御して細胞に対する所望の位置に合わせた場合に、何らかの外部要因によって振動を受けたときであっても、穿刺動作方向と異なる他の方向への針の移動を軽減可能である。加えて、細胞穿刺装置は、駆動部の移動方向を針の穿刺動作方向のみに規制して、針の振動をより効果的に抑制することも可能である。
（【００１１】以降は省略されています）

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