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公開番号2025149184
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049670
出願日2024-03-26
発明の名称鉛蓄電池用極板及び鉛蓄電池
出願人株式会社GSユアサ
代理人弁理士法人暁合同特許事務所
主分類H01M 4/14 20060101AFI20251001BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】鉛蓄電池用極板にカット部を形成することによって生じる課題を抑制すること。
【解決手段】上辺を構成する上枠骨32と、上枠骨32の上部に設けられた集電用耳部33と、上枠骨32の下部に設けられた網目部34と、を有する略矩形状の格子体30と、網目部34に充填されており、網目部34の全体に亘って網目部34の厚さ方向における厚さが網目部34の厚さより厚い電極材料31と、を備え、網目部34は下端部の2つの角部のうち少なくとも一方にカット部35が形成されており、電極材料31は、カット部35の上端位置43より下の部分の厚さが、上端位置43より上の部分の厚さより薄い、鉛蓄電池用極板。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
上辺を構成する上枠骨と、前記上枠骨の上部に設けられた集電部と、前記上枠骨の下部に設けられた網目部と、を有する略矩形状の格子体と、
前記網目部に充填されており、前記網目部の全体に亘って前記網目部の厚さ方向における厚さが前記網目部の厚さより厚い電極材料と、
を備え、
前記網目部は下端部の2つの角部のうち少なくとも一方にカット部が形成されており、
前記電極材料は、前記カット部の上端位置より下の部分における前記厚さ方向の厚さが、当該上端位置より上の部分の厚さより薄い、鉛蓄電池用極板。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記電極材料は、前記電極材料の上下方向の中間位置より下側部分の面積が、当該中間位置より上側部分の面積の80%以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池用極板。
【請求項3】
上に向かって開口しており、内部が隔壁によって複数のセル室に仕切られている電槽と、
前記電槽の開口を塞ぐ蓋部と、
前記セル室に収容されており、正極板と負極板とがセパレータを介して配されている電極群と、
前記セル室に収容されている電解液と、
下面に前記正極板の集電部が接続されている金属製の正極ストラップと、
下面に前記負極板の集電部が接続されている金属製の負極ストラップと、
を備え、
前記隔壁は貫通孔を備え、
前記正極ストラップと、前記正極ストラップが収容されている前記セル室に隣接している前記セル室に収容されている前記負極ストラップと、が前記貫通孔を介して接続されており、
前記正極板は、請求項1又は請求項2に記載の鉛蓄電池用極板である、鉛蓄電池。
【請求項4】
前記セル室から取り出したときの前記正極板と前記負極板との積層方向における前記電極群の長さは、隣り合う2つの前記隔壁の間隔と等しいか又は当該間隔より大きい、請求項3に記載の鉛蓄電池。
【請求項5】
前記貫通孔を介して前記正極ストラップと前記負極ストラップとが接続された部分の下端部は、前記電解液の液面よりも上にある、請求項3に記載の鉛蓄電池。
【請求項6】
前記正極ストラップ及び前記負極ストラップは、前記電解液の液面よりも上にある、請求項3に記載の鉛蓄電池。
【請求項7】
当該鉛蓄電池は、前記セパレータに前記電解液が染み込んでいる制御弁式鉛蓄電池である、請求項3に記載の鉛蓄電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、鉛蓄電池用極板及び鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、上辺を構成する上枠骨と、上枠骨の上部に設けられた集電部と、上枠骨の下部に設けられた網目部と、を有する格子体と、網目部に充填されている電極材料と、を備える鉛蓄電池用極板において、網目部の下端部の角部にカット部が形成されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1には、エキスパンド加工された展開部と、展開部のエキスパンド方向の一端側に形成された非展開部からなる耳部形成用横骨部と、耳部形成用横骨部に形成された集電用耳部とを有するエキスパンド格子が正極用集電体及び負極用集電体として用いられて、正極用集電体及び負極用集電体にそれぞれ正極活物質及び負極活物質が充填されてなる正極板及び負極板が記載されている。
【0003】
そして、同文献には、正極板及び負極板の少なくとも一方の極板の4つの隅部(角部)のうち、集電用耳部が設けられた側と反対側に存在する2つの隅部が耳部形成用横骨部の長手方向に対して傾斜した方向にカットされて2つの隅部にそれぞれカット部が形成されていることが記載されている。
同文献には、正極板及び負極板を極板積層装置(スタッカー)に装填して極板を積層する工程で、極板の角部が装置と干渉して(接触して)、極板の集電用耳部と反対側にある隅部が変形することがあり、極板群を加圧した際に極板の変形部分がセパレータを破って隣接の極板に接触して、初期電池短絡(極板間短絡)が生じることがあると記載されている。そして、正極板及び負極板にカット部を形成することで初期電池短絡が生じるのを防ぐことができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-204639号公報(段落0006-0007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の鉛蓄電池では、極板の隅部(角部)にカット部を形成することによって生じる課題については検討されていなかった。極板の角部にカット部を設ける方法としては、矩形の格子体に電極材料を充填した後、角部をカットする方法と、予め角部をカットした格子体に電極材料を充填する方法とが考えられる。ここで、製造が容易である前者の方法を採用することが合理的である。しかしながら、電極材料を充填した格子体、すなわち極板の角部をカットすることにより、カットした部分の周辺の電極材料にひび割れや脱落が起こりやすいこと、これに起因して鉛蓄電池の寿命が低下することを、本発明者らは見出した。
本発明の一態様は、鉛蓄電池用極板にカット部を形成することによって生じる電極材料のひび割れや脱落という課題を抑制し、鉛蓄電池の寿命を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る鉛電池用極板は、上辺を構成する上枠骨と、前記上枠骨の上部に設けられた集電部と、前記上枠骨の下部に設けられた網目部と、を有する略矩形状の格子体と、前記網目部に充填されており、前記網目部の全体に亘って前記網目部の厚さ方向における厚さが前記網目部の厚さより厚い電極材料と、を備え、前記網目部は下端部の2つの角部のうち少なくとも一方にカット部が形成されており、前記電極材料は、前記カット部の上端位置より下の部分における前記厚さ方向の厚さが、当該上端位置より上の部分の厚さより薄い。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によると、鉛蓄電池用極板にカット部を形成した場合に、鉛蓄電池の寿命を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態1に係る鉛蓄電池の斜視図
電槽の斜視図
鉛蓄電池の部分断面図
正極板の断面図
格子体の正面図
鉛蓄電池の部分断面図(電極群をセル室から取り出した状態)
実験結果を示す表
従来品の格子体の正面図
従来品の正極板の断面図
実施形態2に係る正極板の断面図
実施形態3に係る鉛蓄電池の部分断面図
実施形態4に係る鉛蓄電池の部分断面図
実施形態5に係る鉛蓄電池の部分断面図
ICW接続の課題を説明するための模式図
ICW接続の課題を説明するための模式図
ICW接続の課題を説明するための模式図
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態の概要]
最初に本開示の実施形態の概要を列挙して説明する。
【0010】
(1)実施形態に係る鉛蓄電池用極板は、上辺を構成する上枠骨と、前記上枠骨の上部に設けられた集電部と、前記上枠骨の下部に設けられた網目部と、を有する略矩形状の格子体と、前記網目部に充填されており、前記網目部の全体に亘って前記網目部の厚さ方向における厚さが前記網目部の厚さより厚い電極材料と、を備え、前記網目部は下端部の2つの角部のうち少なくとも一方にカット部が形成されており、前記電極材料は、前記カット部の上端位置より下の部分における前記厚さ方向の厚さが、当該上端位置より上の部分の厚さより薄い。
(【0011】以降は省略されています)

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